本当は痔になる前に来て欲しい | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

肛門科って痔になったら行くところ・・・

って思ってませんか?

えっ?
違うの?


いえいえ^_^;
合ってます。


ま、正確には痔以外の疾患もたくさんありますけどね^_^;

でもね・・・

最近、思うんです。

痔になる前に来て欲しいなあ・・・って。

なぜって、痔になる前に間違った生活習慣や排泄習慣を正せば、痔にならずにすむからです。

痔ってある程度、予防できます。

来られる患者さんを診ていて、

間違いだらけのオシリの手入れをしてる人が多かったり、

便通に無頓着な人が多かったりするので、

そこを教えてあげれば痔にならずにすんだんじゃないかなって思うんです。

実際に患者さんから

もっと早く来れば良かった・・・

とか

もっと早く知りたかった・・・

とか

知っていれば手術せずにすんだかもしれないのに・・・

って言われることが多いんです。

blog214

診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬のようちえんで他のワンコと激しく遊ぶラブ♥
ラブはとっても活発です
吠えないだけでおとなしい犬ではありません^_^;


実際に手術を受けて痔の治療をした患者さんが、ご自分のお子さんを連れてこられることが結構あります。

自分のような思いはさせたくないから・・・

今ならまだ手術せずに済むかもしれない・・・

と思って、オシリのチェックを受けに来られるんです。

10代、20代の人もいれば、小学生のお子さんもいます。

オシリに不調を抱えている人はやっぱり便秘がありました。

中には10代なのに立派な脱肛を作っているケースもありましたね(;。;)

でも、オシリに不調が無い人でも、意外と多かったのが直腸性便秘です。

直腸性便秘についてはコチラ↓

痔になる人とならない人の違い
痔になる人はどんな人?毎日出てても便秘?!
「おなかの便秘」と「出口の便秘」
食事のたびに便が出るのも便秘?!
おしりの感覚が鈍ってる?
トイレを我慢すると便秘になる?!
紙に便が付いたら便秘?!
下剤を飲んで便秘になる?!
下剤の効かない便秘?!
便秘とは「便を秘めること」
週末排便  


徐々に便秘になるので、気付かないんですよね。

毎日便が出るもんだから本人も便秘という意識ゼロです。

そしてオシリが悪くなって初めて自分が直腸性便秘だったと気付く・・・

ならば、そうなる前に便秘を直してしまえばいいんです(*^_^*)

そうしたら痔にならずにすむかもしれません。

来て良かった-!
もしこのまま放置したら20年後はお母さんみたいに痔になって手術受けてたかも~!


って喜んでもらえました(*^_^*)

若い人は便秘歴も短いので、比較的簡単に治りやすいです。

ちょっとした習慣を変えるだけですむケースも多いです。

そしてオシリに優しい習慣を続けたら一生涯、痔にならずにすむかもしれません。

だから


本当は痔になる前に来て欲しい

教えてあげたい

正しい排泄




「肛門科」が痔になった人が来るんじゃなくて、痔にならないように気軽に通える科になればいいな(*^_^*)

そう。

まさしく「治療」ではなく「予防」のために行くんです。

本来の医療はそうあるべきだと私はずっと思ってるんですけどね^_^;

私たち医者も「病気を治療する」から「病気を予防する」という意識改革が必要なんでしょうね。

たくさん病気になった人を診てるわけですから、そこには病気を作る原因がたくさん落ちてるはずなんです。

いわゆる「成功」じゃなくて「失敗」の宝庫。

人間は成功よりも失敗から多くを学ぶ生き物ですから、これを活かさない手はありません。

痔になった人の習慣を洗い出せば

痔にならないための習慣も分かるはず。

それを伝えて行きたいです。



「肛門科」

あなたは痔になってから行きますか?

それとも痔になる前に行きますか?