なんでなんだろう・・・？
麻酔を怖がっている患者さんに話を聞くと、
ネットで怖い話が書いてあった
知り合いが痛い思いをした
などなど、他人の体験談を読んだり聞いたりしておられます。
いきなり大きな注射器でブスブス肛門を刺された
とか
あまりの痛さに泣き叫んだら口の中にタオルを突っ込まれた
とか
痛くて暴れたら看護婦さんが馬乗りになって押さえつけた
とか
待合室の患者さんにまで聞こえるくらい叫び声を上げた
とか・・・
まあ、色々とこわ～い話を聞いておられるんですね^_^;
話の内容から「局所麻酔」だと思います。
歯医者さんで受ける麻酔と同じですね。
歯を抜くときに歯茎にする注射と同じです。
それを肛門にするわけです。
とっても痛そうですよね・・・^_^;
でも、痛くない工夫をすれば、そんなに痛くなく出来ます。
独自の工夫をしている肛門科の先生もたくさんいますよ。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬を飼うに当たって「躾」「訓練」「服従」の3要素が大切です。
これがなければどうしようもない単なる動物、
野生の獣と同じになってしまうことを忘れないでください。
（日本アニマルセラピー協会）
犬を飼うに当たって「躾」「訓練」「服従」の3要素が大切です。
これがなければどうしようもない単なる動物、
野生の獣と同じになってしまうことを忘れないでください。
（日本アニマルセラピー協会）
私は麻酔のための麻酔を2段階やっています。
肛門周囲に麻酔のクリームを塗ったり、麻酔のテープを貼ったりして、まず皮膚に麻酔薬を浸透させます。
それが効くと、つねってもあまり痛みを感じないくらいになります。
針を刺しても気付かない人も多いです。
そこでいきなりブスブスと注射をするのではなく、歯科の先生が使う髪の毛くらいの細い針の特殊な注射器で、まず皮膚の表面を麻酔します。
これが浸透していってから、肛門の括約筋に麻酔をします。
チクッ、じわ～っとするくらいで、耐えられる程度の痛みだと患者さんは言ってくれます。
今回、手術を受けて下さった5人の患者さんが全員
「歯医者さんの麻酔よりも痛くなかった！」
と言ってくださいました(*^_^*)
麻酔中に
「待合室に置いてある手術体験記に麻酔が痛いって書いてあったけど、こんなん全然痛くないやん！こんな痛みくらいで文句言ってたらバチ当たるわ！ほんまに楽ですわ～。」
と話していた方もおられました。
すごく嬉しかったですね(*^_^*)
痛みがない・・・って言うと嘘になりますから、手術の説明の時には「痛いですよ」と説明しています。
あれ？
でも、大肛の患者さんのブログには「痛くないよ」ってなってるけど？
って良く言われます。
それは結果的に「痛くなかった」というだけなんです。
思ってたよりも、人から聞いてたよりも、全然楽だったっていうことなんです。
痛みって「感じる」ものですから人によって違います。
それに測れませんよね。
医学的に顔の表情で痛みを評価する方法もありますが、人によって痛くても笑顔っていう人もいますし、逆にちょっとした痛みを大げさに表現する人もいますから、顔の表情だけでは正確に痛みの評価は出来ないと思います。
痛いものは痛いですよ。
痛くないなんて嘘ですよ。
時々、先生が怖くて、先生に遠慮して「痛い」って言えなかった・・・っていう患者さんも来られます。
「痛い」って先生に言ったら「そんなはずない！」と真っ向から否定された人もいますね^_^;
痛みは感じるものなので、患者さんが痛いって言ったら痛いんだと思いますよ。
私はそれを否定する気は全くありません。
むしろ患者さんが痛いって言ってくれることを嬉しく思います。
それだけ「言いやすい先生」ってことでしょう？
だから「何でも言ってくださいね。痛みも我慢しないで言ってくださいね。」って声をかけるようにしています。
うちの診療所の麻酔や手術が痛くないのは「厳しい説明」「渋い説明」をしているからだと思っています。
「痛くないですよ～」
「楽ですよ～」
「すぐに仕事出来ますよ～」
なんて甘い話はしません^_^;
麻酔の痛みも手術後の痛みも個人差がありますし、やってみないと分からないことだらけです。
だから甘い説明はしません。
でもね。
本当は甘い説明する方が手術を受ける患者さんが増えるんだと思うんですよ^_^;
だけどそれってなんだか詐欺みたいじゃないですか^_^;
受けた患者さんに「こんなはずじゃなかった！」って言われたくないですからね。
いいことも悪いことも包み隠さず全部説明するのが誠実だと思っています。
あなたは手術に際してちゃんと説明を受けてますか？
いいことだけじゃなくて悪いことも聞いてますか？
肛門科の麻酔、
評判悪いですが、
痛くないような工夫をしている先生も大勢いますよ(*^_^*)