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昨日に引き続きセンナ入り下剤のお話です。
センナは大腸刺激性下剤です。
薬局で売られている下剤にも含まれていますし、
ハーブティーや痩せるお茶、便がどっさり出るお茶などにも入っていることがあります。
依存性・習慣性を生じやすいため、ずっと飲み続けないと便が出なくなったりします。
だから毎日、何年も、何十年も飲み続けている人も多いです。
困ったことに、下痢状の便を出している人が多いです。
久しく形のある便を見たことがないと言われる患者さんも多いですね(;。;)
そしてそのような人を診察すると肛門が狭いんです(;。;)
穴が小さくなってしまっているんです(;。;)
ひどいケースだと私の指が入らない、
診察も出来ない・・・ということもあります(;。;)
ちなみに私は女性なので、
男性の医師よりも指は細いです。
うちの院長の指と比べると
私の人差し指は男性医師の小指くらいの太さでした。
だから、普通であれば楽々入りますし、
痛みも伴わないです。
だけど、センナ入りの下剤を飲んでいる人の肛門は私の指でもきついんです(;。;)
診療所のセラピードッグ「ラブ」
肛門が狭くなった患者さんが
「犬のウンチの方が立派なんです(;。;)」
ってよく表現されます^_^;
肛門が狭くなった患者さんが
「犬のウンチの方が立派なんです(;。;)」
ってよく表現されます^_^;
患者さんにお聞きすると
最初は形のある便が出ていたけど、
飲んでいるうちに、
だんだん下剤の効きが悪くなった。
下剤の量を増やしたら
下痢便しか出なくなって、
そのうちだんだん便が細くなっていって、
ちょっとでも形のある便が出ると
肛門が切れて痛いから
もっとやわらかくしようと思ったら
尿のような水便を出すようになっていた・・・
で、どうして肛門科に来られたのかというと
便が出しにくい
下剤を飲んで下痢で出してるのにスッキリしない
下痢なのに肛門が切れるのか痛い
肛門が狭くなって、ちょっとした便でも切れる、
狭いから出しにくくなってしまっているんです。
物理的に穴が小さいわけですから
肛門の穴に見合った便を出すしかありません。
そうなると、もう下痢状にしないと出ないので
ずっと下剤やお茶を飲み続けなければなりません。
下痢便は肛門に炎症を引き起こしやすいです。
だから痛みやかゆみといった症状も出てきます。
指が入らないような狭い肛門は
手術をして広げてあげるしか治療方法がありません。
だからそうなる前に便通を見直しましょう。
何でもいいから出せばいいって言うわけじゃないんです。
肛門の健康を保つためには「便の質」も大切です。
あなたが飲んでいる薬は大丈夫ですか?
あなたが飲んでいるお茶にはセンナやアロエが入ってませんか?
どんな便を出していますか?
だんだん細くなってきてませんか?
便は「体からの便り」です。
ちゃんと観察してチェックして下さいね。