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医者にも意外と知られていない
「直腸性便秘(かくれ便秘)」
分かりやすく言うと
「オシリの感覚が鈍った状態」です。
だから便が肛門にあることに気付かないんです。
残っているのに残便感すらなかったり
たまっているのに便意もないんです。
それは例えて言うなら
肛門のあたりにある「便を感知するセンサー」がうまく働かなくなっている状態です。
便がたまった状態が当たり前になると
センサーはどんどん鈍っていきます。
最初は1日分の便しかためられなかったのに
2日分、3日分・・・と
どんどんためられる便の量が増えていきます。
直腸性便秘がひどくなると
毎日便が出ていたのに何日も出なくなってきます。
「3日に1回しか便が出ない」
のではなく
「3日分の便をためれるオシリにしてしまっている」
肛門にたまる便の量が増えると
奥にある直腸までパンパンに便がたまり
腸まで伸びてしまいます。
ブヨブヨに伸びきった腸は便を押し出す力も弱くなります。
そうすると便が残りやすくなります。
便が残るとさらに感覚が鈍ります。
つまり
センサーが鈍る
↓
便がたまる
↓
腸が伸びる
↓
押し出す力が弱くなる
↓
便が残る
↓
さらにセンサーが鈍る
という悪循環に陥ります。
クリスマス・ラブ♥
便は古くなると水分がとんで、どんどん固まっていきます。
固まってしまうと詰まりやすくなります。
いわゆる「糞詰まり」という状態ですね。
こうなってしまうと
「出口まで便がおりてきて、そこにあるのは分かるけど
いきんでも出てくれない!」
という状態になります。
手で肛門を押して無理矢理排便したり
中には自分で指を突っ込んでかき出したりしている人もいます。
これは危険なので肛門科を受診してくださいね。
「摘便」と言って、便を出してあげる必要があります。
詰まってしまってからでは、浣腸したり座薬を入れても効かないことが多いです。
便が栓をしてふさいでしまっているので
浣腸も座薬も奥に入らないのです。
自分でせずに肛門科を受診しましょう。
また下剤(便秘薬)を飲んでも下痢になって水のような便だけが出て
大きな塊の便が出ないということもよくあります。
下剤は詰まってしまった出口の便には効きません。
だって下剤(便秘薬)は「おなか(腸)」に効きますが
「出口(肛門)」には効きませんよね?
どこに便が停滞しているか
どこに便が詰まっているか
それによって対処法が違います。
なんでもかんでも便秘だからと言って下剤(便秘薬)を飲むのは間違っています。
下剤の効かない便秘もあるのです。
飲み薬を飲んでも鈍ってしまったオシリの感覚は元に戻りませんよね?
だから誤った便秘治療でかえってオシリの症状が悪化したり
薬を飲んでいるのに便秘が治らなかったりするのです。
便秘治療は下剤だけではないのです。
あなたのオシリの感覚は大丈夫ですか?
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