その年の夏に行った採卵の結果、成熟卵がひとつも無かったと医師に言われたときに、私の心は一度折れてしまった
あえて避妊はしないけれど、子供のいない人生もいいかもな、
と自分に言い聞かせた。
自分の仕事に没頭して、自分をごまかした。不妊治療に充てていたお金を使って、夫と二人で海外旅行に出かけた。
今でも時々思う。
もしあの時、世の中に、未知のウイルス感染症「COVID-19」が流行しなかったら。
コロナウイルス感染症拡大によって、さまざまな都市機能が停止して、今までの生活がガラリと変わらなかったら。
今も私は自分をごまかしながら、「子どもは自分には縁がなかった」なんて飲み会の席で話しながら、夫とペットたちと過ごす、子供のいない人生を歩いていたかもしれない。
2020年2月、私に人生の転機が訪れた
つづく。
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もしあの時
転機が訪れなかったら、
永遠に逢うことはなかった息子NOAHも、もうすぐ1歳
生まれてきてくれてありがとう