(485)脳に何かがあったとき 6月号 の紹介 | 大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

「切りすぎた肛門は元には戻せないんだよ・・」故隅越幸男先生の言葉をいつも心の真ん中に置いて「切りすぎない手術」「切らない肛門診療」を追求する肛門科専門医が、手術のこと、治療のこと、日常のことを、綴ります。

2019年に脳出血を発症し

右片麻痺となった

大阪肛門科診療所、院長の

佐々木巌です。

 

肛門科のこと、脳出血、麻痺、

その他諸々について語るブログへ

ようこそ。

 

当ブログのタイトルは

尊敬する肛門科の先駆者である

故 隅越幸男先生がよく仰っていた

言葉です。

 

タイトルの言葉を解説した記事です。

よろしければ。

 

 

過ぎたるは及ばざるに如(し)かず https://ameblo.jp/driwao/entry-11769993835.html

 

 

 

さて、

 

今回も引き続き

「脳に何かがあったとき」の紹介です。

 

今回は6月号です。

 

 

「脳に何かがあったとき」は、

高次脳機能障害や失語症のある方の

はたらく知恵を紹介する冊子です。

 

高次脳機能障害や失語症は

仕事をする上でとても大きな障害です。

 

そういった障害を持つ人が

社会参加するためにはどうすれば良いのか

毎回お二人の当事者さんに

経験談を聞いて

その経験から考えようと言う趣旨です。

 

今回の当事者は、

2人とも専門職を持つ方たちでした。

 

 

1

脳梗塞から高次脳機能障害を負った

薬剤師、下沢さん。

もともと勤めていた大学病院は辞めて

別の職場で復職されたのですが、

「復職しやすかった」とのことです。

もともと病院内にはミス防止のための

手続きが完備しています。

ベテランの病院の専門職であれば

そういった手続きにも習熟しています。

そういった方が高次脳機能障害になり

復職する場合には

意外に混乱は起こりにくいようです。

以前は患者さんに

薬のことを教える立場だったのが、

現在は患者さんの悩みに

耳を傾ける仕事が増えました。

当事者になったことで、

「やれることがいっぱいある」

と気づいたそうです。

 

 

2

社会保険労務士の日比野さんは、

交通事故で脳内出血を受傷。

高次脳機能障害の診断はなし。

しかし、自分自身の不安から

自主的に記憶の補助のため

リハビリを開始します。

マルチタスクが不可能になった

日比野さんは、

自身を支えるために

社内で業務効率化の仕組みを

作ります。

この仕組みを

顧問先の業務改善に

そのまま適用したところ、

自社の重要な商品になりました。

日比野さんが

高次脳機能障害の診断を受けたのは

事故から10年ほど経ったときです。

診断を受けてからは

注意障害があるからという理由で

職場の目を気にせず

ノイズキャンセルヘッドホンをして

仕事ができるようなりました。

心理的にも対応の面でも

楽になったそうです。

 

 

私も医師と言う専門職なので

今回の話は参考になりました。

 

私の場合

高次脳機能障害は

明らかではありませんが

仕組みを改善することは

やはり必要です。

 

インタビューの中では

殊更に語られていませんが

やはりトライ&エラーを繰り返して

いることが感じられ、

想像以上の困難があることが

わかります。

 

 

興味のある方は、

診療所の待合に置いてありますので

どうぞご覧になってください。