5月の国内新車販売(軽自動車含む)は、トヨタ自動車の小型ハイブリッド車(HV)「アクア」(2万91台)が前月に続き2位に入り、12カ月連続で首位のトヨタのHV「プリウス」に698台差まで迫った。

 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が6日発表した。アクアは昨年末の発売以来、世界最高水準の燃費性能が人気を集めて徐々に順位を上げており、首位の座をうかがう勢いだ。トヨタグループの関東自動車工業岩手工場(岩手県金ケ崎町)で5月中旬から増産を進めているが、いま注文しても納車は5カ月以上先だという。

 3位にはホンダの軽自動車「NBOX」が2カ月連続で入った。エコカー補助金・減税の効果で小型で低燃費の車に人気が集まる傾向が続く。上位10車種のうち軽が6車種を占め、残りもHVかHVモデルが人気の車種だった。
 米調査会社オートデータは1日、米国の5月の新車販売台数が約133万台だったと発表した。1営業日あたりの販売台数(月間の営業日数が違う場合があるため)にすると、前年同月より16%増えた。

 12カ月続けて前年同月を上回り、最近は5カ月続けて2ケタ増になっている。ただ、5月のペースで1年間販売したと想定した年換算(季節による変動要因を調整)は約1380万台になり、昨年12月以来5カ月ぶりに年換算ベースで1400万台を下回った。これから自動車販売が冷え込めば、米国景気にも悪い影響を与えかねない。

 5月は買い替えが多く、日本の自動車メーカーの健闘が目立った。トヨタ自動車はハイブリッド車などが好調で、前年同月比約73%増になり、比較ができる1980年以降で最大の増加率だった。ホンダと日産も2ケタ増だった。1年前は東日本大震災の影響で新車の生産が滞って販売台数を減らしたが、着実に回復している。
 5月の国内での新車販売台数(軽自動車含む)は、前年同月比66.4%増の39万4950台だった。エコカー補助金・減税がこのところ追い風となっており、前年を上回ったのは8カ月連続。昨年5月は震災の影響で販売が落ち込んでおり、その反動も重なった。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が1日発表した。軽を除く新車は66.3%増の23万6366台、軽は66.6%増の15万8584台で、伸び率はともに5月として過去最大。軽の台数は5月では過去2番目に多かった。

 ハイブリッド車や低燃費の小型車など補助金が出る車が好調だった。普通貨物車も震災の復興需要の効果で、前年同月の2.5倍超に。軽自動車「NBOX」が売れているホンダは、軽の販売台数が同約3.5倍となった。