日産自動車は、米ニューヨーク市のタクシー「イエローキャブ」の新型車両に採用された商用バンNV200を、インドや中国、米国の他都市にも売り込む。アンディ・パーマー副社長が29日、横浜市で記者団に「インドのタクシー会社などと話をしている」と明らかにした。

 ニューヨーク市のタクシーは2013年10月から順次、NV200に切り替わる。サンルーフがあり、後部座席の足元が広い。運転席と後部座席の仕切りに防弾ガラスを採用。見晴らしや乗り心地の良さを他都市にもアピールする。

 日産は、14年にNV200をベースにした電気自動車(EV)を売り出す予定。パーマー氏は「二酸化炭素の排出がゼロのEVはタクシーに向いている」と述べ、香港などでEVタクシーの導入を検討していることも明らかにした。

 山形県米沢市は25日、更新で引退したはしご付き消防自動車をヤフーのインターネット公有財産売却システムを利用して売り払うことを決めた。33年近く使用した「名車」で、消防車ファンが多数、入札に参加してほしいと期待している。

 売却する消防車は総重量18トン、長さ約10メートル。走行距離は1万6641キロと少ない。31日午後1時から6月19日午後2時までが参加申込期間で、予定価格は公告の日(5月31日)に公表される。7月3日午後1時から同10日午後1時までが入札期間。最も高い値を付けた人が落札する。

 新しいはしご車を買った会社から下取りを断られ、売却が決まった。写真を撮りにくるマニアもいて、「プレミアムが付くだろう」とネットでの売却を考えたという。同市は5年ほど前にも黒塗りの乗用車をネットの一般競争入札で売却したことがある。

 トヨタ自動車は2016年をめどに、50万円程度で買える低価格の小型車をインドで発売する。「トヨタ」の名前をつけずに新しいブランドをたちあげ、インド戦略車とする。低価格化で先行するほかのメーカーに対抗する。発売後3年で年50万台規模の販売を目指す計画だ。

 トヨタは10年にインドで小型車「エティオス」を発売したが、最も安いモデルで約80万円と割高だ。インド市場では、地場のタタ自動車の「ナノ」が20万円台で買えるなど低価格化が進んでいる。このため、トヨタはもう一段安い価格の車が必要だと判断した。

 現地で高級感がある「トヨタ」とは分け、新ブランドを設ける。大衆車ブランドとして顧客を高所得層以外にも広げ、はじめて車を買う人向けの入門車としたい考えだ。