ベネッセ学力推移調査と高校受験から考える「1~2年前倒し」の学習戦略 | おうち英語と中受の備忘録

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小学生の学習は中学・高校受験でどう生きる? 中2・中3の学力推移調査から逆算する学習設計

小学生のうちに、どこまで勉強を進めておけばいいのか。

中学受験を考えている家庭でも、最初から大学受験までを明確にイメージしている家庭は、それほど多くないかもしれません。しかし、実際には小学生時代の学習内容が、中学校に入ってからの学力形成、さらには高校受験、その先の大学受験にもつながっています。

そこで今回は、「七田式のゴロゴロイメージ都道府県プリント」のような小学生向けの基礎学習から、中学生で受けるベネッセの学力推移調査、中2・中3の学習内容、そして高校受験の出口までを一つの流れとして考えてみます。

小学生の「知識の先取り」は、中学生になってから効いてくる

例えば、都道府県を覚える。

一見すると、単純な暗記に見えます。

しかし、都道府県名、県庁所在地、地理的位置、特産品、産業、気候などを関連づけて覚えておけば、中学校の地理で新しい知識を学ぶときの負担は小さくなります。

ここで重要なのは、「小学生のうちに中学校の勉強を全部終わらせる」ということではありません。

むしろ、後から何度も使う知識を早い段階で身につけておくことです。

七田式の「ゴロゴロイメージ都道府県プリント」のように、単純な丸暗記ではなく、イメージや関連情報と結びつけて覚える学習には、こうした意味があります。

小学生の段階では「知っている」という状態でも構いません。

しかし、中学生になると、その知識を文章や資料の中から取り出し、別の知識と結びつけて使う必要が出てきます。

つまり、

「覚える」

「理解する」

「使う」

という段階を、時間をかけて進めていくわけです。

中学校に入ると「基礎をやり直す」だけで3年間が終わってしまう

ここが今回の話の大きなポイントです。

中学1年生から中学3年生までの3年間は、思っている以上に短い。

中学校では数学、英語、国語、理科、社会の学習が進みます。

さらに高校受験をする場合、中3になると高校入試対策が入ってきます。

学校の定期テスト対策をしながら、これまでの単元の復習をし、苦手分野を修正し、さらに入試問題にも取り組まなければなりません。

すると、学習時間のかなりの部分が「今までの内容を復習すること」に使われることになります。

もちろん基礎の復習は必要です。

問題は、基礎の復習だけで中学3年間が終わってしまうケースです。

数学なら、計算、方程式、関数、図形などを一つずつ習得していかなければなりません。

英語も、単語、文法、読解、英作文、リスニングと学習範囲が広がっていきます。

そして最後には高校入試があります。

東京都立高校の共通問題を見ても、国語・数学・英語・社会・理科の5教科について学力検査が行われています。令和8年度入試では、共通問題の受検者について教科別平均点や得点分布、小問・大問ごとの正答率まで分析されています。

つまり、高校受験では「その学年で習ったことだけ」を勉強すればいいわけではありません。

3年間の積み上げが、そのまま入試の土台になります。

そこで重要になるのが「学力推移調査」

中高一貫校などで利用されているベネッセの「学力推移調査」は、この問題を考えるうえで非常に参考になります。

学力推移調査は、学校の定期テストとは性格が違います。

定期テストの場合、基本的には直近の授業で学習した範囲を中心に確認します。

一方、学力推移調査では、これまで積み上げてきた学習内容を広く確認し、現在どの程度の学力が身についているのかを見ることができます。実際に中2向けの分析例でも、国語・数学・英語について、既習内容を広く扱う総合的なテストとして紹介されています。

また、学力推移調査は中高一貫校などで利用され、中1・中2・中3と学年が進む中で学力の伸びを見る指標として使われています。学校によって実施時期は異なりますが、4月・9月・1月ごろに実施されるケースがあります。

ここで大切なのは、テストの点数そのものだけを見ることではありません。

「中1で身につけたはずの数学が、中2になっても使えるのか」

「英語の基礎文法が、長文読解の中でも使えるのか」

「国語で身につけた語彙や読解力が、他教科の文章理解にもつながっているのか」

こうした「積み上げ」が見えてきます。

中2・中3は「基礎+応用」に時間を使う時期

この視点から中2・中3を考えると、学習戦略がかなり明確になります。

中2では、中1の内容を完全に忘れないようにしながら、中2の数学・英語を進める。

中3では、中1・中2の内容を維持しながら、中3の内容と高校受験対策を進める。

つまり、学年が上がるほど「新しい内容を勉強する時間」と「以前の内容を復習する時間」の両方が必要になります。

さらに上の高校を目指すなら、ここに難問への対応が加わります。

数学なら、標準問題を解けるだけではなく、条件を整理して考える問題、複数の単元を組み合わせる問題に取り組む必要があります。

英語なら、単語や文法を覚えるだけではなく、長い文章を速く正確に読む力、英文を構造的に理解する力が必要になります。

この「基礎+応用」を中2・中3で同時に進めるとなると、3年間は決して長くありません。

だからこそ、小6から中1の段階で、ある程度のところまで先に進めておく意味があります。

「もう一段上」を目指すなら、1~2年前倒し

ここからが、今回の学習設計で最も重要な部分です。

高校受験で「普通に高校へ進学できればいい」ということであれば、中学校の授業をきちんと理解し、定期テスト、実力テスト、高校入試に向けて学習していけばいい。

しかし、もう一段上の出口を目指したい。

高校受験で上位校を目指し、その先ではGMARCHなどの大学群も視野に入れたい。

そう考えるのであれば、中2・中3で行う学習の一部を、小6から中1に前倒しするという発想が出てきます。

もちろん「中2の内容を全部小6で終わらせる」という意味ではありません。

重要なのは、基礎的な知識や技能を早めに固めておき、中学校に入った時点で「新しい内容を理解すること」に加えて、「考える問題」に時間を使える状態をつくることです。

例えば小6の段階で、中学校数学につながる算数の文章題や図形をしっかり理解する。

国語では、長い文章を読み、要点を整理し、自分の言葉で説明する。

社会や理科では、単語を覚えるだけではなく、資料やグラフを読み取る。

こうした力があれば、中学校に入ってからの学習で有利になります。

中学受験を経験した子の「国語・理科・社会」は高校受験でも武器になる

ここで中学受験経験者の強みも見えてきます。

中学受験の勉強では、国語・理科・社会について、単純な学校の教科書レベルを超えた問題に触れることがあります。

特に国語では長文読解、理科では実験・資料の読み取り、社会では地図・統計・資料の分析などを経験します。

そのため、中学受験で培った学力を維持できれば、高校受験の段階で大きな土台になる可能性があります。

ただし、「中学受験をしたから高校受験の偏差値が自動的に高くなる」という話ではありません。

重要なのは、その能力を中学校に入ってから維持することです。

中学受験が終わった途端に勉強を止めてしまえば、せっかく身につけた知識や読解力も時間とともに薄れていきます。

逆に、中学受験で培った読解力や資料分析力を中学校の学習につなげることができれば、高校受験において強い武器になります。

東京都立高校の共通問題でも、単純な知識だけではなく、文章、資料、データなどを読み取り、考える力が問われています。令和8年度の東京都教育委員会による分析でも、国語について「具体例と書き手の主張との関係」や「情報を整理して読み進める力」などが指導改善の視点として挙げられています。

「偏差値55が天井になる」という現象をどう考えるか

ここで最初の話に戻ります。

小学生の段階で基礎知識を積み上げ、中学校では授業内容を理解し、さらに中2・中3で基礎の復習と応用問題を繰り返す。

この学習でも、もちろん一定以上の学力には到達できます。

しかし、それだけでは「さらに上」に行くための時間が足りなくなる可能性があります。

言い換えるなら、

「学校の勉強についていく」

「高校受験に対応する」

「高校受験で上位を狙う」

「高校進学後に大学受験でさらに上を狙う」

では、必要な学習設計が違います。

特に中2・中3になってから基礎の穴を大量に発見すると、その修復に時間を使うことになります。

その結果、数学や英語の難問にじっくり取り組む時間がなくなります。

これが「ある程度までは行くけれど、そこから先に伸びにくい」という状態を生む一つの要因になります。

ただし、ここで「Vもぎ偏差値55が限界」「偏差値60なら日東駒専」といった数字を固定的に結びつけるのは注意が必要です。

模試の偏差値は母集団によって意味が変わりますし、高校偏差値と大学偏差値も同じ尺度ではありません。

実際、現在の大学入試では日東駒専に含まれる大学・学部でも難易度にはかなり幅があります。2026年度のデータでも、例えば東洋大学の一部学部では河合塾系の偏差値60前後が示される一方、日本大学、駒澤大学、専修大学にも学部・学科による差があります。

したがって、偏差値60という数字を「大学群への自動的な切符」と考えるのではなく、「高校受験段階で上位層に入り、大学受験につながる学力形成を始めやすい位置」と捉えるほうが適切です。

だから小6~中1で「中2・中3の土台」を作っておく

結論として、この学習設計で最も重要なのは、小6から中1にかけての時期です。

ここで、

「基礎知識を覚える」

だけで終わらせない。

「覚えた知識を使う」

ところまで進める。

国語なら、文章を正確に読み、要約する。

算数なら、答えを出すだけでなく、なぜその式になるのか説明する。

理科・社会なら、知識を資料やグラフと結びつける。

英語なら、中学英語の基本文法と語彙を早めに固め、読解へ進む。

そうすると、中2・中3で「基礎を復習するだけ」という状態から抜け出しやすくなります。

そして、その余った時間を数学や英語の応用問題、長文読解、記述、思考問題などに使えるようになります。

つまり、小学生の学習は「小学校のテストで100点を取るため」だけに設計する必要はありません。

その先にある中学校3年間を見据えて、さらに高校受験、その先の大学受験まで考えるのであれば、小6から中1の時点で、どこまで基礎を完成させ、どこまで思考型の問題に対応できるようにしておくかが重要になります。

中2・中3になってから慌てて全部をやろうとするのではなく、前倒しできるものは前倒しする。

その結果、中2・中3の3年間を「復習だけの3年間」にせず、「基礎を維持しながら応用力を伸ばす3年間」に変える。

これこそが、偏差値55前後で伸びが止まる学習と、さらに上の出口を目指せる学習との違いを生み出すポイントなのではないでしょうか。

 

参考になれば・・・

 

でわ

 

 

 

 
 

 

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