低学年から育てたい「パズル的思考」と小6夏からの逆転ポイント | おうち英語と中受の備忘録

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中学受験で伸びる子は「暗記」ではなく情報処理能力が違う。算数・国語・理科・社会で求められる思考力の正体

中学受験の学習というと、多くの人は「大量の暗記」「大量の問題演習」というイメージを持つかもしれません。

もちろん、受験において知識量や演習量は非常に重要です。

しかし、難関校や上位層の子どもたちを見ていると、単純に覚えている量だけでは説明できない差があります。

それは、得た知識をどう使うかという情報処理能力です。

この能力は、一言で言えば「物事の構造を見る力」です。

数字を見る。
文章を見る。
資料を見る。

その時に、表面だけではなく、

「何が重要なのか」
「何と何がつながっているのか」
「どこに規則性があるのか」

を瞬間的に判断する力です。

そして、この力は小6になってから急に身につくものではありません。

むしろ低学年から中学年にかけての、日々の学習や遊びの中で少しずつ形成されます。

これらに関しては実は中受のみならず、高受へも直結してきます。小学校時代に成績が良かったのに、高校入試を準備しだしてみたら成績が振るわないなんて時にも大事なポイントだったりします。

ここからはちょっと具体的例を出しながら説明したいと思います。

算数で差がつくのは計算力ではなく「数字を見る力」

例えば、

65+25+35

という計算問題があったとします。

答えは125です。

しかし、この問題を処理する方法には大きな違いがあります。

一つは、

65+25=90
90+35=125

と順番通り計算する方法。

もう一つは、

65+35=100
100+25=125

と考える方法です。

後者の子は、単純に暗算が速いわけではありません。

「100という扱いやすいまとまりを作る」

という数の構造を見ています。

中学受験算数では、この差が非常に大きくなります。

難しい問題ほど、公式を知っているかどうかより、

「どの条件に注目するか」
「どの情報をまとめるか」
「別の形に置き換えられないか」

という判断が必要になるからです。

例えば、

999+998+997

という問題でも、

一つずつ足す子と、

1000×3-(1+2+3)

と考える子では、処理速度も、その後に使える思考力の余裕も変わります。

中学受験算数で求められる力は、計算マシンになることではありません。

数字をパズルのように見て、最も効率的な方法を探す力なのです。

国語は読書量だけではなく文章構造を読む力

国語でも同じことが言えます。

中学受験国語の長文問題では、

「文章を最後まで読んで内容を覚える」

だけでは対応できません。

必要なのは、文章の構造を把握する力です。

例えば、

「Aである。しかし、Bという問題もある。さらにCという視点も必要だ。だが、最終的にはDが重要である。」

という文章があった場合、重要なのは単語ではありません。

文章の流れです。

「しかし」
「だが」
「ところが」

という言葉は、筆者の考えが方向転換するサインです。

読解力の高い子は、こうした変化を自然に追っています。

一方で、苦手な子は全ての情報を同じ重要度で受け取ってしまいます。

その結果、

「結局筆者は何を言いたかったのか」

が分からなくなります。

下線部の内容を答える問題も同じです。

「これ」
「それ」
「このようなこと」

が何を指すのかは、単純な言葉探しではありません。

文章全体の流れから、

「この指示語は一文を指すのか」
「段落全体を指すのか」
「筆者の考えを指すのか」

を判断する必要があります。

これは国語力というより、情報整理能力なのです。

理科は暗記科目ではなく「条件整理」の科目

理科も、単なる暗記科目ではありません。

もちろん、生物や化学、地学分野では覚える知識があります。

しかし、入試問題では知識そのものより、その知識を使って考える問題が増えています。

例えば実験問題では、

「この条件を変えたら結果はどうなるか」

が問われます。

重要なのは、

何を変えたのか。
何を比較しているのか。
結果から何が分かるのか。

を整理することです。

これは算数の文章題と同じです。

与えられた情報の中から必要なものを選び、関係性を見る作業です。

理科が得意な子は、単に用語を覚えているだけではありません。

「この現象なら原因は何か」

という因果関係で知識を整理しています。

社会は暗記量より「資料を読む力」が重要

社会も同様です。

社会というと、

「地名を覚える」
「年号を覚える」
「用語を覚える」

という印象があります。

しかし、近年の中学受験では資料問題が多く出題されます。

地図。
グラフ。
統計資料。
写真。

これらから何を読み取るかが問われます。

例えば人口変化のグラフを見た時、

単純に数字を覚えている子より、

「なぜこの地域で増減が起きたのか」

を考えられる子の方が強くなります。

社会でも重要なのは、知識をバラバラに覚えることではなく、原因と結果をつなげることです。

プログラミング教育が注目される理由も同じ

近年注目されているプログラミング教育も、この能力と直結しています。

プログラミングでは、

問題を分解する。
順序を考える。
条件を整理する。
効率化する。

という力が必要です。

これは中学受験の全教科に共通しています。

算数なら条件整理。
国語なら文章構造。
理科なら原因分析。
社会なら資料分析。

方法は違っても、根底にあるのは情報処理です。

なぜ「パズル感覚」の学習が偏差値につながるのか

パズル。
ボードゲーム。
図形遊び。
規則性探し。
日常の疑問を考えること。

こうした活動は、一見すると受験勉強とは関係ないように見えます。

しかし、実際には中学受験で必要な能力を鍛えています。

なぜなら、入試問題とは最終的には、

「複雑な情報の中から本質を見抜く作業」

だからです。

合不合判定テストのような模試でも、各教科でこの力は問われています。

基礎問題であっても、

「何に気づくか」
「どこを見るか」

によって処理速度は変わります。

そしてこれらに関して残酷なのは、周りに気が付く大人がいるかいないかが大きな理由だったりするからです。

親が教えることの難しさ

ただし、この力を家庭で育てることには難しさがあります。

それは、親自身が無意識に行っている思考を子どもに説明する必要があるからです。

算数が得意な人は、数字を見た瞬間に「まとめやすさ」を感じます。

国語が得意な人は、文章を読んだ瞬間に「重要な部分」を感じます。

しかし、その感覚をそのまま教えることは簡単ではありません。

だから家庭では、

「こう解きなさい」

よりも、

「どう考えた?」
「なぜそう思った?」
「他の方法はある?」

という問いかけが重要になります。

ここらへんの言語化はかなり難しかったりしますからね。

基礎学習と思考力はセットで考える

最後に重要なのは、思考力と基礎学習は対立しないということです。

計算力。
漢字。
語彙。
知識。

これらは必ず必要です。

しかし、知識を持っているだけでは、入試問題では十分ではありません。大切なのは、

基礎知識を使いこなす力。

それが情報処理能力です。

中学受験で本当に強い子は、単に覚えている子ではありません。

覚えたことを組み合わせ、新しい問題に対応できる子です。

低学年から大切にしたいのは、単純な先取りや大量演習だけではありません。

数字の規則を見つける。
文章の構造を見る。
理由を考える。
別の方法を探す。

こうした一見遠回りに見える経験こそが、数年後に偏差値という形で表れる本当の学力の土台になるのかなと思います。

小6夏からでも思考の土台を作り直すことはできる

ここまで読むと、「こうした力は低学年から積み上げないと間に合わないのではないか」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、合不合判定テストを受けているような小6生であっても、夏休みはまだ大きく変化できる時期です。

もちろん、低学年から積み上げてきた数感覚や文章構造を読む力は大きなアドバンテージになります。

一方で、小6夏の段階で成績が伸び悩んでいる子の中には、能力不足ではなく、

・解法パターンの暗記に偏っている
・問題文の条件整理に時間がかかる
・知識はあるが使い方が分からない
・標準問題と応用問題のつながりが見えていない

というケースも少なくありません。

この場合、夏休みに必要なのは、単純に新しい問題を大量に解くことだけではありません。

一問一問について、

「なぜこの解き方になるのか」
「問題文のどこがヒントだったのか」
「別の考え方はできないか」

を確認する時間を作ることです。

小6で合不合判定テストの偏差値や平均点を意識する段階なら、思考力教材を大量に追加するより、

  • 間違えた問題の原因分析
  • 解法の理由確認
  • 類題演習

が重要になります。

おすすめの使い方は、

「できなかった問題をもう一度解く」

ではなく、

「なぜ最初の一手が出なかったのか」

を確認することです。

例えば算数なら、間違えた問題を単に解き直すのではなく、

「どの条件を見落としたのか」
「最初に何に気づけばよかったのか」

まで戻ることで、同じタイプの問題への対応力が変わります。

国語なら、答え合わせで正解の選択肢を覚えるのではなく、

「本文のどの部分からその答えになるのか」
「なぜ他の選択肢ではないのか」

を確認することが重要です。

夏休みは、単なる演習量を増やす期間ではありません。

今まで蓄積してきた知識を、実際の入試問題で使える形に変換する期間です。

低学年から育ててきた思考力が大きな武器になることは間違いありません。

しかし、小6夏からでも、問題を見る視点を変えることで、処理力や得点力を伸ばすことは可能です。

受験直前期に伸びる子は、単に問題数をこなした子ではありません。

「なぜ間違えたのか」
「どこに気づけばよかったのか」

を考え続けた子です。

思考力とは、一部の特別な子だけが持つ能力ではありません。

日々の問題への向き合い方によって、受験学年でも磨くことができる力なのかなと思います。

 

参考になれば・・・

 

でわ

 

 

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