昨日友人が映画「太陽の蓋」の上映会を行うということで出席し鑑賞しました。この映画は東日本大震災発生から5日間、福島第一原子力発電所事故の最も危険な緊迫した状況の中での官邸、東京電力、福島第一原子力発電所の現場の対応をリアルに描いた映画です。

あれから7年が経ちますが、映画を観ながら当時の記憶がよみがえりました。原発事故に関しては国会や政府の事故調査委員会の報告書などで検証が行われています。官邸からの視点、東電からの視点、現場からの視点、野党(自民党)からの視点、与党(民主党)からの視点によっていろいろな見方があります。まだ7年しか経っていないため歴史としての評価はもっと後の時代になされることと思います。しかし、日本の中枢の方々が、日本存亡の危機を認識し、究極の状況の中で対応した5日間であったことは事実だと思います。

 

映画を観て、この国が存立できないかもしれない危機感の中で、もし私がその立場にいたらどんな対応、判断をしただろうと考えると身体が震えてきました。現場や中枢の方々の努力は尊いと思いますが、4号機の使用済み核燃料プールの冷却水が失われて、核燃料が過熱し、大量の放射性物質をまき散らすという大惨事を逃れることがでできたのは、3号機の原子炉からの配管が亀裂を起こし4号機の燃料プールに水が流れ込んだ偶然であったという事実を知ると恐ろしくなります。

 

福島第一原発事故は、現在進行形です。私たちは今なお大きな危険性と共にあることを忘れてはいけません。あらためて震災に対する備え、被災地の復興に向けての取組み、そして日本の原子力政策について考えさせられた貴重な機会でした。

 

皆さん「太陽の蓋」今を生きる私たちは観ておきたい映画です。