体の動きをきれいにする方法 | 演技力Up

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俳優女優声優向

並木です。

今日は役者としての「動き」についてお伝えします。



演劇ワークショップをやる際に、悩みをよく聞くのですが、

「動きがぎこちない」

「どう動いて良いのかわからない」

という「体の動き」に対する悩みが非常に多いです。


もしかしたら、あなたも動きに悩みを抱えているかもしれません。


トップクラス的に言うと、

「動き」がぎこちないのは、

シチュエーションが曖昧か、

シチュエーションの中に入り込めていない、

役と自分がつなぎ合わさっていない、

緊張の問題がある等の問題があるからです。



このシチュエーションや緊張の問題を

クリアできるようになってくると、

役としての動きは良くなっていきます。


ただ、それだけでは途中で壁にぶつかります。

それは、「自分の動きのパターン」による打ち止め。

つまり、動きのバリエーションが無くなってきてしまうのです。



そして、内面やシチュエーションに入り込めば入り込むほど

体の表現が内側にこもってしまいがちになります。


そうすると、内側の想いはあるのに

演技での表現が小さくなってしまって

傍から見ると、何をしているのか

わからない演技になってしまいがちになります。



ですので、それを打開するには

「自分の動きのパターンを崩す」必要があります。


今までの動きのパターンを崩したり

新しい動きのパターンを身につける必要があります。


さらに演技は動きを外に開かないといけないので、

外に開く動きのパターンを身に付けることです。


そして、この時に重要なのが、

からだの部分部分、指先まで意識を行き届かせることです。


「神は細部に宿る」

と言われているように

一流と呼ばれている人達は必ず動きの細部や

首のちょっとした角度、

指先など細かい部分に非常にこだわります。

とにかく、体全体に神経を行き届かせているのです。



「じゃあ、どうやったらそれは身に付けられますか?」

もちろん、演技の訓練の時に一つ一つ意識していく方法があります。



ただ、それだけだとどうしても、

自分の動きのパターンから抜け出せないこともあります。


できれば、他の方法も使って

体の動きのパターンのバリエーションを増やして、

その動きに無意識レベルで適応できるようにしたいものです。


そこでおすすめなのが「ダンス」です。


実を言うと、私は演技を学ぶのに

なぜダンスをやるのか不思議に思っていて、

ダンスはやらなくても良いと昔思っていたのですが、

これまで話した利点がダンスを練習することによって

高められることを知ったのです。



これは私の経験談です。

私が20代の頃、演技メソッドを学んできて役者として活躍した後、

しばらく時間の関係で舞台に立てない期間が続きました。


舞台を知っている人はわかると思いますが、

舞台の魔力を知ってしまった人は、

しばらくその場を離れると禁断症状が出ます。


「舞台に出たい!」
「スポットライトを浴びたい!」


そこで思いついたのがダンスです。

ダンスなら舞台に立てるし、照明もあたる。

演劇のように3か月近くも稽古で拘束されることもない。

練習は自主練習がメインになってくるので自分のペースでできる。



そこでジャズダンスのスクールに通うことにしました。

一回で振付を覚えることはできないので

毎回ビデオカメラを持って行って見本を撮らせてもらい、

毎日それを家でスロー再生しながら何度も動きを真似して練習しました。



それこそ夜の12時に当時の派遣社員の仕事から帰ってきて、

そこから一時間から一時間半を近くの公園で練習しました。


そんな練習を2年くらいやったある日、

久しぶりに舞台出演する機会があり、演技をしてみると・・・

もー、動ける動ける。


ジェスチャーや動き方、歩き方、

立ち姿が以前とは全く違っていたのです。



それまで、常にダンスの動きの中で

ダイナミックな動き、

外に開く動き、

いろいろな動きのパターン、

柔軟性、

表現の為の筋肉

そういったものが鍛えられていました。


今は私は運営の方にまわっているので、

ダンスからは離れてしまいましたが、

現役で頑張ってる方は

是非ダンスをやってみることをおすすめします。


ジャズダンスは踊れるまで結構時間がかかりますが、

ヒップホップとかだったら振付を覚えたら

比較的早く踊れるようになるのでおすすめです。


「練習のポイントは細部にこだわる」


今日はここまで。
次回をお楽しみに。


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