哀しげな偉大なるトロフィーを発見 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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こちらの書籍は、

 

私が18歳の時に購入したものです。

 

「村木与四郎の映画美術」

 

村木さんとは、

 

黒澤明監督の映画美術を長く担当されていた、映画界のレジェンド的存在の方になります。

 

私は、映画『用心棒』『赤ひげ』を観た時に、

 

その美術セットの美しさに大きな感動を覚えまして、

 

そこから、村木さんの仕事に興味を持つようになりました〜ニコニコ

 

ちなみに、

 

村木さんは、

 

『酔いどれ天使』の助手から始まって、

 

最後の黒澤映画まで美術を担当されています。

 

 

 

 

そして、

 

話は、ガラッと変わるのですが、

 

先週、山中湖の方へ弊社キャンプ部の活動に行ってきたのですが、

 

そこで、ある一軒のアンティークショップを見つけたのです。

 

アメリカンスタイルの民家を改装したお洒落な外観に、自然と引き込まれて入店しまいました〜。

 

中に入ると、

 

私の好みのおもちゃが一階から3階までビッシリの状態で、誘惑を断ち切るのに苦労しましたよ爆  笑

 

 

 

そして、

 

ある一角は、

 

映画に関するグッズもあって、

 

何時間いても飽きない夢のような空間になっていましたキラキラ

 

そこには、

 

古い雑誌も多数あって、

 

アメリカ映画のシナリオが掲載されている一品も!

 

昔、DHC(大学翻訳出版だったかな?)もこのようなハリウッドの翻訳シナリオ本を出版していましたよね。

 

「しかし・・・これは、貴重な資料ですねぇ」

 

このような雑誌は、

 

全国でも、国会図書館くらいにしかないんじゃないかなぁ〜。

 

雑誌というのは、なかなか残らないものですからねぇ。

 

こんなアンティーク店か、古書店で数点が見つかるくらいでしょうね・・・。

 

 

 

 

そして、

 

3階のスペースに行った時のことです。

 

ガラスケースの上に、いくつものトロフィーを発見したのです。

 

このようなお店には、

 

勲章やらトロフィーやら盾などが、時々売られていたりするんですよね。

 

何気な〜く、

 

その一つを手を取ってビックリッポーン

 

村木忍さんの美術賞のトロフィーが置いてあったのです〜!!

 

村木忍さんとは、

 

先に紹介した村木与四郎さんの奥様で、この方も有名な映画美術スタッフなのです。

 

84年毎日映画コンクール

「おはん」

 

と記載がありますね。

 

市川崑監督、

吉永小百合さん、石坂浩二さん出演作品

 

にてこの賞を獲得されたようです。

 

 

 

なんでこんなところに、

 

村木忍さんのトロフィーがあるのだろうと思いながらそれを元へ戻した時、

 

フト、その横のトロフィーにも目がいったのです。

 

そして、私は、さらに、驚かされてしまいました〜〜!!!!

 

 

横に並んだもう一つが、

 

なんと、

 

あの村木与四郎さんのトロフィーだったのです!

 

調べてみると、

 

こちらは、熊井啓監督、地井武男さん出演の映画『海軍特別年少兵』(東宝)でした。

 

 

 

ご夫婦が亡くなられた後、

 

この二つのトロフィーは売り買いを重ねられて、この山中湖畔へやってきたのでしょうかね〜〜。

 

どんな事情があるのか分かりませんが、

 

私は、どこか寂しい気持ちになってしまいましたね。

 

村木与四郎さんが亡くられた後、

 

東宝もこのような事態にならぬように、ご遺族と話をされて、これらを引き取っても良かったのではないかと思ってしまいます。

 

あの立派な撮影所の食堂などに飾っても良いものですよね。

 

出入りする映画人たちは、きっと、これを眺めながら話に花を咲かせるでしょうニコニコ

 

 

 

余談ですが、

 

10年ほど前、

 

その食堂で、フランスのTVクルーにインタビューを受けていた野上照代さんに遭遇したことがありますね。

 

(野上さんは、『羅生門』からのスクリプターで、黒澤監督の女房を言われた方です。)

 

野上さんも、きっと、

 

村木ご夫婦のトロフィー見て、ニコニコされるのではないでしょうか。

 

 

 

 

与四郎さんのプレートの名前が消された痕跡がありますので、

 

(これが、一層辛いですね・・・えーん

 

しかるべき専門家に綺麗に整えてもらって、

 

是非とも、映画に関する展示場などに置いていただきたいですね。

 

私のように、

 

「村木・・・」

 

と見て、大喜びする人間は、

 

これからも沢山出てくると思います。

 

映画美術を志す方などは、間違いなく研究する偉大な映画職人です。

 

大切にされるところに落ち着いてくれることを願いますね〜。

 

 

 

 

とっても哀しいけれど、大発見があった出来事でした。

 

まだまだ、このような運命にあるトロフィーってあるんでしょうね〜。

 

 

 

 

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山中勇人(脚本・演出)

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