「今日もまた、
太陽は上り、川は流れる。
忍びの世界には、何人も侵すことが出来ない掟がある。
その掟を破る者には・・・死あるのみ。
だがここに一人の男があった、
太陽の煌めきも月光の聡明も一瞬、死の伴奏と変わるその定めを、
自ら選び貫いていく男、カムイ・・・・忍者カムイ」
これは、
数年前より、
私がドドハマリしている
TVアニメ 『忍風 カムイ外伝』(1969年)
の冒頭ナレーションです
これが、子供へ向けに作られたアニメーション番組でしょうかね〜
こんな始まりで、
ワクワクドキドキするのは、
20代になってやっとのことではないでしょうか〜。
69年当時は、
毎週日曜日、18時半~19時の時間で、
こんな忍者物語があったんですねぇ。
私などは、
驚きと羨望で、
ちょっと悔しい感情が込み上がってきます〜〜
このアニメ、
とにかく、
アニメーションの構図がいいんですっ。
そして、カットの繋ぎも憎いんです~。
専門的にはレイアウトっていうんでしょうかね。
全てのカットが、
的確でダイナミックで無駄がないのです。
美しいですねぇ〜
アニメーションの歴史を語る書籍などに、
リミテッドアニメーションの傑作と書かれているのがよく分かります〜
そして、
背景も好きなんですね。
美術って呼べばよいのでしょうか。
日本の大自然が、日本画のようなタッチで描かれていたり、
時には、まるで掛け軸にあるような墨絵であったりして、
ドキリとさせられます~
キャラクターの心情や、
場面場面の情緒に合わせたそれら背景が、
ドラマをジワジワと盛り上げてくれるのです〜
主人公カムイの描かれ方もそうですが、
このアニメには、全体的に色気があるんですよね
声優については、
カムイ役の中田浩二さんが淡々と演じきり魅力的です。
小林清志さんの忍者の頭領もお気に入りだし、
毎話、登場するキャラクターを担当する声優も素敵です〜。
今では、
表現す可能な厳しいキャラクターが多いのも、
とても勉強になりますね。
まさに、
60年代末を凝縮したような作品だと思います
こういった作風は、
アメリカン・ニューシネマの流れが日本のアニメ界にもやってきた影響でしょうか〜。
全体的の殺伐とした空気といい、
メインキャラクターのレジスタンス精神といい、
孤高の存在感といい、
およそ、
日曜夕方に鑑賞するべき雰囲気は感じませんよね。
放送当時は、
この暗〜い内容から視聴率が取れず、
わずか半年くらいで打ち切りとなったそうです
勿体無いことですねぇ~
これは、
作り続けるべき作品だったと思います。
現代の日本で放送したら、
果たして受け入れられるものなのか、
とても興味深いですね。
これは、
私が時代劇や忍者が好物だから言うのではなく、
この作品と全く同じシナリオ、絵コンテで、
今の技術を使って再制作したら非常に面白いと思います
時代考証の学者先生も監修に参加して頂き、
もっともっと質の高いものにすることが出来れば、
素晴らしいものになるでしょうね〜。
古き良き日本のアニメーションの復活には、
最適な作品ではないでしょうか
久しぶりに再鑑賞してみて、
このアニメの進化系が観られたら幸せだろうなぁ~と思ってしまいました。
カムイ役には、そうだなぁ~。
あおい輝彦さんにお願いしてもいいだろうなぁ~。
小林清志さんはもちろんそのままで、
森山周一郎さんにも出演をお願いして、
大友龍三郎さん、屋良勇作さんも出演してほしいなぁ~。
老いた忍者には、千田光男さんがぴったりだろうな・・・
嗚呼〜
妄想がふくらみます〜〜
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山中勇人(脚本・演出)
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