私は、
シナリオを書いて、それを演出しています。
結果、それが一生の職業になればいいと願っています
ただし、
己の肩書が、
「脚本家」や「演出家」となることには、
ちょっと違和感を感じるのです・・・
私はかつて、
助監督として映画の現場に立っていたのですが、
当時は、
あまりその環境に満足できないでいました
私が、
もっともっと有能な助監督であったならば、
毎日を充実した気分で過ごせたのでしょうが・・・
残念ながらそうではありませんでした~
現場では、
演技の最前線にいたいと願い、
いつも監督のそばに張り付いていたいのですが、
「テメェ〜!そんなところにいるんじゃねえ~」
と先輩方に何度もケツを蹴り上げられていました〜
本来、
下っ端助監督(サード)の仕事とは、
監督の横にいないことの方が多いんですよね・・・。
〈 仕事中=現場を走り回っている 〉
はずですからねぇ〜。
でも、
私の全興味は、
常に、監督と役者の間の空間にしかなかったのです
そこを目撃するために、
自分は映画の現場に居るんだと信じていましたからね〜。
刻一刻と変化する演技。
監督による演出という妙技。
俳優たちの死に物狂いの表現。
そういったものに、私は、取り憑かれていたんですよね
でも・・・
お給料をもらっている手前、
好き勝手ばかりの行動では成り立ちません。
仕方なく、
多くの時間を走り回って過ごしておりました・・・
そんなフラストレーションが、
数年後、
私に映画の現場から離れる決意をさせたのです。
「脚本家」や「演出家」という職業は、
長い修行の道を歩み終えた方を指すと思います。
彼らのことを、
一種の職人だと思うからです。
事実、
練り上げられた技術の上に成り立つ役職だと思いますし、
そういった方を私は尊敬していますからね
しかし、
私は違います。
私は離脱した人間ですからね。
「○○家」と語るには、足りない人間なのです。
でも、
映画の現場を離れる時に、
心に決めたことがあったのです〜。
それは、
「きっと飛び級してやるッ」
このことです
「誰かにできること、
誰にでもできることは、
誰かに任せてしまえばいい」
と思ったのです。
(生意気ですね まぁ、若かったですからね〜
)
私は、
オリジナルシナリオを書いて、
いきなり演出の立場で仕事をしたい・・・と己に誓ったのです〜。
無茶な話ですが・・・
だからこそ、
私のドラマCD制作は、
練り上げられた職人たちが作る作品と同じく、
王道のエンターテインメント作品を作るしかなかったのです
私の目標は、
あくまで、
私の大好きな巨匠たちと同じスケールの物語でしたからねぇ〜
多くの大ベテラン声優さんに出演して頂いたこだわりも、ここに理由があります
ただのいきなり演出家デビューでは、
全く意味が無かったんですよね。
この破天荒な行動から、
私は、
自らを、
「脚本家」や「演出家」と語ることを避けるようにしています。
どちらかと言えば、
「商人(あきんど)」だと思っていますね
まさに江戸の棒手振りが、
取った魚を自分で売るように、
私もCDを肩に担って、売り歩かなくてはならないのです。
しっかりと質にこだわった商品を作り、
それを1枚づつ売っていくことが主な仕事となるわけです。
地道な仕事ではありますが、
この行動を続けることで、
出演していただいた声優の方々や、
協力していただいた技術スタッフの皆さんへ、
コツコツ恩返しするしかないのです。
だから、
私は、
一流の商人になる道を追求するしかないのです
★オーディオキネマ制作作品
長編時代劇ドラマCD
![]() |
研ぎ師伊之助深川噺 上巻 (ドラマCD)
2,160円
Amazon |
上下巻で4枚CDとなります。
|
オーディオキネマ代表
山中勇人(脚本・演出)
◆◆◆twitter◆◆◆
◆◆◆facebook◆◆◆