「お江戸」の続き | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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先日のブログにて触れました「お江戸」という言葉。

江戸に生きた人々が、

 

実際の使用していた言葉なんですよねウインク



ちなみに、

「み吉野」とか「み熊野」と、

「み」をつけて呼ぶ地名もあったんです。

 

ちょっと「お江戸」に似た言葉ですね〜。

でもこれは、

 

美称や口調を整える為のものらしいですグッ

 

西に住む方独特の感性ですね〜。

いかにも雅な感じ照れ

上品さが漂いますね〜。




この江戸に「お」がつくようになった理由は、

早くから京都のことを〈花の都〉といっていたので、

その花のみやこに対して、

〈花のお江戸〉とよぶようになった・・・・

 

という言い伝えもあるようですニコニコ

これは、

以前に読んでいた時代考証の書籍の抜粋です。

 

説得力がある仮説ですね〜グッ

 

 

 

しかし、

 

この種の書籍というのは、

 

いつも事実ばかりを大事にして、

 

一般の読み手にとっては、ちょっと中途半端な後味ですショボーン

これでは、

「お」に込められた情感が全く分かりませんよねえー

京の都に対抗しようと、

なぜ、新都市江戸の人々が、

「お江戸」と呼称するに至ったのか??

この心情というか、経緯というか、

普通はここが一番興味があるはずですよね爆  笑

 

それを教えてくれなくっちゃ、

 

江戸人の本当のところは分からない気がしますタラー




しかし、

 

私の大好きな江戸考証の先駆者、三田村鳶魚さんは、

そういった通常の江戸研究家とは違う一面があるのです。

彼の書籍にはロマン情熱がこもっているようで、

読んでいてワクワクするものがあるんですよね〜ニコニコ

 

 

 

ただ、

 

この三田村さんには、

 

これまで否定的な意見が多くありました・・・ガーン

 

その理由は、

 

資料の多くが、口伝であり出処が不明であること。

(真実性に欠けると言われています・・・)

町人への史観が村山摂津守からの受け継いだと思われるもので、町人出身者のものではないこと。

八王子同心の後裔のプライドが、史観に偏りを生んでいる疑惑があること。(後世の研究者は、勝手なことを言いますねぇ〜アセアセ

これらの点が、

 

論文としての信憑性に問題を起こしているというのです。

 

 

 

 

確かに、

 

学会的には一理あるのでしょうが、

私は、

その三田村書籍の人間らしさに可笑しみを感じて、

それも含めて、生々しい江戸を体感させてくれる作家だと思います!

むしろそこにこそ、三田村鳶魚の価値はあるように感じますね照れ




話を戻しますが、

「お江戸」と呼んだ町人のことを考えると、

私は、いつまでも彼らの心意気を想ってしまいます照れ

きっと、

そう江戸を呼ばなければ収まらない理由があったんでしょうね。

町人たちが、

そうしなければならない意地があったんでしょう。




私は、

彼ら町人は、

江戸という町を、

町人の住みやすい町にしようとしたのではないかと思いますニコニコ

この「お江戸」という言葉は、

現代にも残る文献、

黄表紙、洒落本、軽口小噺、狂歌、狂詩、俳句、川柳、落首などに見られるそうです。

やはり、この言葉の始まりは町人だったのでしょうグッ
 

 

 

武蔵国と下総国の国境あたりに、

江戸という巨大都市開発の計画が持ち上がるまでは、

いつの時代の、どの地域の都市にも、

その中心には武士がいました。

そして今までは、

そんな大威張りの武士たちに、

 

町人たちはいつも、

いいように食い物にされてきたのではないでしょうか・・・。

だからこそ、

新興都市江戸にロマンを抱いてやってきた町人、商人、職人たちは、

今度こそっ!

町人達がのびのび暮らせる街作りをやろうと、

意気込んでいたのではないでしょうか〜ウインク

だから、

いつしかその心意気が、

新しい町を「お江戸」と呼ばせたのではないかと、

私は思いますね。

(あくまで、私の個人の意見ですが・・・チュー




こういった新時代の大都市だから、

江戸幕府を最後に、

武士は解体されたのかもしれませんね。

幕府がひっくり返ったのも、

町人の意地が初動のエネルギーになっていたかもしれませんね〜爆  笑

 

(これも個人的な意見です〜)

 

 

 

 

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山中(脚本・演出)

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