ドラゴンクエスト日記 -103ページ目

058.聖なるほこら---虹のしずく  on ドラゴンクエスト I

途方もない苦労の末にようやくロトの鎧を手に入れた僕は、いよいよ決戦のときが近づいてきていることにえもいわれぬ緊張を感じていた。



かつて訪れたロトの洞窟で、石版に記されていたメッセージをもう一思い出してみる。


『魔の島に渡るには、三つのものが必要だった』



そして僕は、すでに三つの神秘なるものを手に入れていた。



雨雲の杖。



太陽の石。



ロトの印。



雨雲の杖と太陽の石を聖なるほこらに持っていけば、そこで魔の島・・・竜王の住む島に渡る虹の橋を作ってくれると言われている。
しかし、以前にそこを訪れた際にはロトの子孫であることを証明するものがないということで、ほこらから追い出されてしまっていた。



しかし今の僕にはこのロトの印がある。
このロトの印が薄く輝きを放っていることこそが、僕が紛れもなくロトの子孫であることを物語っている・・・はずだ。



今度こそ、虹の橋を作ってくれるに違いない。
僕はラダトームの町にある預かり所に向かい、そこに預けていた雨雲の杖と太陽の石を引き取った。
ついでに重くて邪魔だった鋼鉄の鎧を武器屋に叩き売るのも忘れなかった。
お金は大事ですから。



ロトの鎧のおかげで、外の世界を歩き回る旅はずいぶんと楽になった。
なんせ歩いているだけで体力が回復していくのだ。
疲れることがないのだから、これ以上楽なことはないのだ。



そして再び僕は聖なるほこらを訪れた。
以前来たときはけんもほろろに追い出されたのだが、今度はちゃんと話を聞いてくれるだろう。
とはいえ前回怒鳴られた心の傷はまだ癒えていないので、聖なるほこらに住んでいる仏頂面の老僧侶の顔を見ると、また怒鳴られりゃしないかとびくびくしてしまう小心者の僕だった。



しかし怖がっていてもしょうがないので、おっかなびっくり近づいて恐る恐る話しかける。
僕が近づくとその老僧侶の目がクワッと見開き、また怒られるのかとびっくりしたが、僕が胸からぶら下げているロトの印が目に入ったのだろう。



前回の用に追い出すことなく、雨雲の杖と太陽の石を取り出すように僕に指示した。
「偉大なる勇者ロトの血をひく者よ! 今こそ雨と太陽が合わさる時じゃ!」



僕はじいさんに言われるがままその二つを手渡し、じいさんが聖なる祭壇にその二つ、雨と太陽をささげるのをじっと見守る。
するとまるで雷が落ちたかのようなまぶしい光がほこらの中を駆け抜け、そしてゆっくりと宙から小さなペンダントが舞い降りてきた。



なんとも不思議なその光景を呆然と見ていると、じいさんが突然振り返ったので驚いた。
「さあ祭壇に進み、虹のしずくを持っていくがよい!」



いちいち動きがオーバーなんだよな、このじいさんは・・・。



心の中で文句をこぼしつつその言葉通り聖なる祭壇に近づき、まさに虹から零れ落ちたような不思議な色の輝きを放つ、そのペンダントを拾い上げた。
僕は、虹のしずくを手に入れたのだ。



一言礼を言おうとじいさんに話しかけると、相変わらず仏頂面のままで「もう用はないはずだ」とつっつけどんに切り捨てられた。まあ、前回の用に追い出されないだけマシだろうか。



僕はじいさんに黙礼し、聖なるほこらを出て行った。
最後にちらりとじいさんの顔を盗み見ると、待ち望んでいた仕事をやり遂げ、満面の笑みを浮かべて僕を見送っていることに気がついた。



なんだ、素直じゃないじいさんだな。
でもここで話しかけてもまた仏頂面になるだけだろうから、そのまま立ち去ることにした。
胸の中で、もう一度じいさんに礼を言ったそのあとで。



===今日のリューン===
レベル 18
HP    117
MP    115
お金   4309
経験地 21630

道具   やくそう×4、かぎ×6、りゅうのうろこ、おうじょのあい、ロトのしるし、にじのしずく
武器   ほのおのつるぎ
鎧    ロトのよろい
盾    みかがみのたて
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