イタレリ(旧エッシー) 1/48 IAI クフィル C1/C2(その1) | なおなおの模型(とそれ以外の趣味的)ブログ

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所謂「出戻りモデラー」の悪戦苦闘を赤裸々に綴る日記

突然ですが、某ブロ友さんの完成品に思い切り触発されてこんなモノに手を付けました。

イタレリから発売されたイスラエルの1/48クフィルです。

正直「やっちまった~」な心持ちではありますが・・・

 

 

購入したのは大阪在住時でしたのでおそらく2011~2012年にかけて位だと記憶しています。

おそらくタミヤが輸入販売したものではないかと。その後1度再販されたようですね。

キットには2009年とあります。

 

と、それだけの情報ならイタレリの新しめのキットなのでさぞかし出来が良いだろうと思い

がちですがさもあらん!

このキットは今は無き同じくイタリアの老舗メーカーだった「エッシー」の金型を流用して

パッケージとデカールをリニューアルしただけの製品です。

 

私はプロフにも書いている通り、クフィルが戦闘機の中で最強で最高にカッコイイと信じる

大バカ者でして、学生・生徒の頃から可能な限りスケールを問わずクフィルのキットを収集

してきました。その中にしっかりと旧エッシーパッケージの1/48も確保してありました。

もちろん買い損なったり泣く泣くスルーしたキットも多数あるんですがね。

 

 

我ながら「どうするんだよこれ?」とは思いますがw

左列中段にある赤と白のボックスがそれです。今でもたまに中古屋で見かけたりしますね。

最初は白箱だったものが後に赤箱に変更になってます。白箱は裏に1,600円の値札がついて

います。こちらにはリリース年のクレジットは無いのですが赤箱には1983とありますので

設計はおそらく1970年代ではなかろうかと推測しています。

 

所有してないので証明不可能なのですがエッシーが最初にリリースしたのはC1で、当時の他

機種キット箱のラインナップ紹介(良くある側面のイラスト)にあったのは間違い無いです。

その後実機がC2にアップグレードされた際に元のイラストにカナードを書き加えてC2キット

としてリニューアル発売したんだと思います。

最初に目にした際に「カナードを書き加えただけなんだ・・・違和感無く上手に修正したもの

だなぁさすがプロ!」と強烈な印象を持った事は今でも良く憶えています。

(このあたりの推移について詳細ご存じの方には是非情報提供願いたいトコロです)

 

私の一方的な旧エッシーキットへの思い入れはさておき、エッシー倒産後金型がイタレリへ

移った事は知っていましたので再版されると知った時には旧キットそのままだなという予想は

ついていました。ですが自称「クフィル信奉者」としては買わざるを得ないと問答無用で購入

したのでした。ですが買っただけで干支が一巡するまで放置していたのは・・・

 

「エッシー時代のキットを製作しようとして挫折した」経験があったからなのでした。

 

学生の頃ですのでもう約40年前の事です。

マジ憧れの1/48クフィルのキットを手に入れた私は身の程知らずにも「完全版を作りたい!」

と思い立ちました。当時の航空機キットはまだまだパネルラインが凸モールドなのは当たり前。

国産初の凹モールドキットはハセガワの1/48F-16Aが最初でしたっけ?

モノグラムあたりの新製品でもラインが凸なのは普通でしたねぇ・・・

 

今と違って写真集も無く、全体のシルエットに文句のつけようもなかった時代でしたので

せめてモールドを彫って「凹にしたい!」と考えたんですね。それが完全版と思えるほどに

私のモデラーとしてのレベルも低かったというのが事実なのですがw

 

実際作業に取り掛かったのですが、今と違ってエッチングゲージやラインチゼル、スジボリ

テープも存在しない頃で、貧乏学生の私の手元にあるのは今でも使っているNTカッターと

Pカッターのみ。思い返せばまさに無謀でした。

ご想像の通り、見事に失敗してせっかくのキットは泣く泣く廃棄と相成りました・・・

これがトラウマになり、その後改めて同キットを入手しても手を付けられないという事態に

陥り今日に至るのです。

 

私の知る限りでは当時クフィルの1/48キットは他に存在していなかったと思います。

なのでイタレリから再版された際にはこれで若かりし時のリベンジができそうと思い、喜んで

購入したのです。ただ、私は中身がエッシーと判っていたので何も文句は無かったのですが

そうでないモデラーの方々からはボロクソの評価をされてしまったようですね。

 

そしてもう一つ、まさか今更新金型でクフィルのキットが複数社からリリースされるなんて

考えてもいなかったからなんです。そのうちのいくつかは購入しましたが、誰もクフィルの

ニューキットが発売になるなんて思ってもいなかったのではないのでしょうか?

この点AFVモデルでドラゴンの品質である意味安定していたところに近年新興メーカーが

続々参入してきている状況に似ているのかもしれませんね。

 

旧エッシーキットへの拘りを書いていてはキリがありませんので、今回イタレリキットの製作

についてあらためて。

 

 

ランナーです。エッシーままですw

成形色はシルバーからライトグレーに変更されています。

何と申し上げますか、パーツ数少な!現代のキットに比べると余裕ですw

 

 

デカールは厚手ですがとても綺麗です。ツヤツヤなのが個人的にはいただけませんが。

三角マークは塗装したほうが良いでしょう。

このキットは他社流用のためのデカール取りキットと言われた所以ですな。

因みにエッシー旧キットのデカールの台紙には「カルトグラフ」との記載があります。

 

 

このキット、C1/C2のコンバーチブルです。

コンバチと言ってもC2にする場合は特有のカナード翼をエアインテークに「イモづけ」する

だけのトンデモ設計。上記のようにパーツ数の少なさがある意味美点ですので、ならばこの機

に2種とも作ってしまおうと。どうせ同じ工程だしと2機の同時進行を開始です。

スミマセン。当キット複数買いしてたんです。更にもう1キット手付かずがあります・・・

 

久し振りに航空機キットの製作を始めたのですが、まずは最初に宣言させていただきます。

 

凸モールドはそのままに、その他改修など原則せずにありのまま完成を目指します。

 

細部のディテを重視して作るなら端からAMKとかのキットを完成させる方が現実的です。

スジボリとかしても手間なだけで、結局細部ディテとの違和感が増すだけだと思われます。

であればとにかく基本工作だけは気を使い、元の凸モールドを生かして作ったらどうなるかを

主眼に進める方が精神衛生上も良いだろうと。

まあこれも一つの「昭和ノスタルジー」なのかもしれませんね。

 

そして早速制作に取り掛かりました。まずはモナカ部分の接着からです。

このあたりの手順はジャンルやモデルの新旧問わず同じですね。

 

 

機首部分です。インストには「20GRの重りを入れろ」と指示があります。

・・・20GR?20グラムではなく20グレイン?グラム換算すると約1.3グラム。

いくら何でも軽すぎないか?と思われますので釣り用のナス型重りをぶち込みました。

固定にはシリコンシーラントを使用しています。もっと軽くても良かったのか?

 

 

機首の他には増槽とタイヤだけ事前の接着及びパテ修正が必要です。

これらのフィッティングがまた微妙で手こずりました。

あとは航空機モデルあるあるのコクピットモナカが待っています。

内部の塗装を済ませてから胴体を貼り合わせて、これらと合わせ修正作業になる予定。

 

 

ここまで組んでどうなるかと取り急ぎ一機分ですが仮組みしてみました。

機首やエアインテークなど、今後のフィッティングの手間が既に見て取れます(汗)

 

 

下面はこんなカンジです。

翼面のパーツにそれなりのスキマができることが見て取れます。これはどうよ?

どのように処理したら良いものか悩みどころのような気がしています。

 

そんなこんなでおそらく45年程度前の設計のキットの製作を始めました。

どうせならせめて21世紀開発の最新キットに手を着ければ良いものを・・・おバカさんw

主にフィッティングに関する作業にそれなりの時間を要するでしょう。

焦らず気長に、それこそ手慰み程度に進めるのが良いかな~と思っています。

でもそれではいつものペースと変わらないゾと言われてしまいますね。うう反論できない。

 

それではまた!