ハセガワ 1/12  ホンダRS250RW | なおなおの模型(とそれ以外の趣味的)ブログ

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所謂「出戻りモデラー」の悪戦苦闘を赤裸々に綴る日記

新年おめでとうございます
今年も宜しくお願いします。
 
今日のお題はバイクです。
ハセガワ初のバイクモデルとして発売されたホンダの2009年motoGP250ccクラスチャンピオンマシン「RS250RW #4 青山博一(ひろしと読む)使用車」です。
2010年末に発売されたのでワルキューレが完成してさて次は?というタイミングにドンピシャでした。
 
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千葉に住んでいた時には毎年もてぎに日本GPを見に行っていました。
その頃青山はKTMワークスに所属し非常に良い成績を残していて、もてぎでも優勝しました。
表彰台での号泣は今でも忘れていません。「ありゅいがどうごじゃいました~~というフレーズは我が家では定番の感情表現となっております。
世界的な4ストローク化の波に逆らえずmotoGPクラスを始めとして2009年シーズンで250cc、2011年に125ccクラスが廃止、それぞれmoto2/moto3として4スト600/250ccで再スタートしたわけですが、250ccクラス最後の年にスコットレーシング・ホンダに移籍した(KTMが撤退したので)青山が年間チャンピオンに輝いたその車です。
 
それをハセガワが新シリーズ立ち上げのアイテムに選んだというので、ずっと青山を応援していた俺としては大喜びで買ってみたんだけど「何だこれは・・・」というとんでもないキットでありました。
初めてのジャンルでも現在のハセガワならばタミヤ並みのクオリティのキットを出すに違いないと信じてたんだけど、ちょっとお粗末でした。
 
・パーツの合いが悪い。特にエンジン。何でこんなに隙間がある?
・デカールの質そのものは良い(カルトだからね)。
 だけど、テールカウルのゼッケン塗り分け用にもちっと工夫ができたはず。
・塗装指示が全く当てにならない。エンジンの色がまるで違う。アルミフレームの色指定なんか 
 クレオス#90 「シャインシルバー」何でラメ入ったようなギンギラを指定すんのよ!
 デコトラちゃうで(怒)
・省略は止む無しだが省略しすぎ。リヤブレーキホースが何でセンサー類の接合部に付くの?
 メーター周りなんて何も無い。補機類もう少しあってもいいんじゃね?
 最悪フロントブレーキキャリパー。ホース取り付け部にバンジョーではなくただの棒が出て 
 る・・・
 タミヤさんはちゃんと再現してるゾイ(もっともこれはその後のシリースで改修されたという
 話)
 
俺にしては珍しく「こんなこともあろうかと」2009シーズン後に発行された「ライディングスポーツ」誌の青山車特集号を買ってあったので資料はバッチリ!
超お気に入りのアイテムだったので端から作りこむつもりではあったんだけど素材が悪すぎた。
バイクどころか車でさえ素組で大満足してた野郎がいきなりそんな事しようと思っても要領が全く判らないし部材も当然ないわけで、またもや苦難の道に突入したのでした。
 
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右側面。
カウル類及びラジエターはクレオスの1/2/8、フレームには今回「メッキシルバーネクスト」を使用。一旦ピカピカにした後にエナメルのブラックでウォッシングしてみたら良い感じに落ち着きました。
メーカーやモデルによってアルミの質感が違うけど後処理の工夫で色々と応用できそうです。。
エンジンはミリタリー系のグレー/ブルー/グリーンをごちゃ混ぜにして金属色を更に追加。
何をどうやったか判らない状態。エンジンの個体差もあるようなので中を取ってこんな感じに。
少なくとも指定色は大間違い
 
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右側面後方より。いまいちピンが合ってません。申し訳ないです。
これはタミヤも同様だけどブレーキホース・スロットルケーブル・メーターケーブル・ラジエターホース位しか再現されていないのでメインハーネスやセンサーケーブル、ジェネレーターの配線等追加。
ブレーキホースは金色の所に取り付ける指定なんだけど正しくはここにはECUにつながるらしいケーブルが付きます。つまりバンジョー(銀色のほう)が何故か丸々省略されているので追加。
チャンバーはレーサーなのでチタンかと思いきやスチールなのだそうです。
なのでmotoGPマシンのように派手に焼け色表現をするのはNG。
とはいえ良く見るとやはり多少の焼けはあるようなのでシルバーの上にクリアブルー&オレンジで軽くグラデーションを入れてからレッドブラウンを薄く上掛け、最後にクリアブラックで落ち着かせてフラットクリアでコート。
断熱シールですが模型表現用に販売されているシートとは表面加工が違うので、敢えてモデラーズ「メタルック(フラット)」を使用し上からブラックでウォッシング。オイル汚れ&焼けを表現。
あ、ガソリンタンク下部(側面にハーネスが走ってるとこ)とラジエターホースのバンドも同じシールを貼りました。
因みにハーネスは3Mの「配線まとめる用にドライヤー掛けると縮むよチューブ」の質感が似てると思い使用してみました。製品名は忘れたが近所のホームセンターにて購入。
何となく輝いているのはフレームの塗装を修正した時マスキング忘れてブラシ掛けちゃったからです・・・
 
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同前方より。
フロント周りも大変でした。
ブレーキホース太い!で置き換え。キャリパーのバンジョーはどうしようもないのでタミヤの2006RC211Vを購入、そこから持ってきた。幸いなことに2005モデルにランナー追加だったので不要部品から取るだけで済んだ。そのうち素組でダニ・ペドロサ車を作ろう。そのうちね。
フロントフォークのボトムケース、タミヤも同じだけどフロントタイヤシャフト固定用の六角ボルトx2が-という浮き彫りの一本線で再現されてる。私、昔からこれ何だろうって思ってたんですが今回謎が解けました。で、アドラーズネストのボルトを埋め込んで対処。
バンジョーもそうなんだけど、今1/12の金属パーツってたくさん出てるんだね。
俺も使おうと思ったけど、1台分に必要な各種類揃えると万単位の金が飛んでいく・・・
バイク専門モデラーなら初期投資として割り切れるんだろうけど俺にはとてもとても。
ブレーキホースといっしょにセンサーケーブルがあるので再現。先端はブレーキローターの中心付近まで
行ってます。回転数の測定とか何かやってるらしいよ。
判りずらいけど、ベージュ色のケーブルの下の赤いポッチはイニシャル調整用ダイヤル。
これも超省略されてます。金属パーツで正しい形状のがあるんだけど高いのであるもので代用。
何かって?カトーの鉄道情景用の複線用電柱のガイシ!きちんと整形すればバッチリ使える。
ローターには棒ヤスリでパッドの傷を付けてあるんだけど・・・わからんね。
 
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メーター周り、頑張りました。
主だった箱は再現されてるんだけどそれだけで、接続されてるケーブルやらカプラーやらが一切無い。
メーターは分厚い一枚板に接着するだけなんだけどとんでもない!
実車のメーターは曲げ加工した薄いアルミ(と思われる)板に細々としたカプラーやケーブル類と一緒に
固定されてる。で、作った。全部プラ材の削り出しで。細いケーブルはさかつうの。
赤白青のはテグス買ってきて着色。φ0.1mmのテグスを使って7本のカラーケーブルを3x2mmの箱に固定する作業が一番しんどかった。写真では水色のカプラー(プラ棒削り出し)がある辺り。
ここでは見えないケド、メーターパネルにはちゃんとクリアのカバーをかぶせてあります。
あ、真ん中あたりからぴょこっと出てるシルバーの棒はカウル固定具ではなくてラム圧センサーなのだそうだ。で、しっかりと開口します。
 
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左側面前方より。こちら側はとてもあっさりしています。
付属のプラグコードは黒です。実車は青です。で、難波のでんでんタウン(西の秋葉原)にいって調達。
もうちょっと細いんだけどより良い線が見つかりませんでした。
アンダーブリッジ前の白い箱、これはキャッチタンクです。実物は白いポリ製に見えました。
形状も地味に複雑なんだけど全体像が不明だったのでそこまで削り込むのはやめた。
半透明乳白色が正解なんだろうけど素直に白で。実際は経時変化でベージュっぽく変色しています。
細いゴムバンドらしきもので固定されてます。やってられないんでガンダムマーカーでカキカキ。
 
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いきなり右側面後方。左のはまたまたピン甘くて使えません。
シートカウル底にグリーンのカプラーと配線が覗いてます。これを含めてカウル内の箱とか配線も可能な限りやりました。フレームの肉抜きまでやったんです。でも写真撮るのを忘れた。
今撮ればいいじゃんと思われるでしょうが、今完成品は手元に無いのでした。
RSに限らずホンダのバイクはリアスプロケット他駆動系部品をゴールドと指定されている事が多いと思いますが、俺には「シャンパンゴールド」に近く見えるのでそのようにシルバーを混ぜて使用しています。
チャンバーにはお約束のハセガワカーボンフィニッシュ平織を使用。
 
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ここまで車体を頑張ったんだからどうせなら裸で展示しようと思い、だったら丸見えなカウルの裏もやらなきゃ。あくまで判る範囲でディティールを追加してみました。
カウルは朱子織のカーボンで作られているようなので全体にカーボンフィニッシュ。
ダークイエローのところは補強の為FRPか何かのシートを重ね貼りしているようです。
ここはホワイトフィニッシュを切り取り塗装、貼り付けます。
チャンバーが干渉する部分には断熱材が貼られています。で、焼けて剥がれています
これをメタルックを貼りつけカッターでグズグズにしてからエナメルブラック&ブラウンでコゲた感じに。
カウルスタンドはピアノ線を加工してそれらしく。
 
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せっかくなんで飾り台も用意してみました。
中途半端にスペースができるので展示プレートも作りました。
これはホンダ青山センターやサーキット等で実車が展示される際に掲示されたプレートを可能な限りだけど忠実に再現したつもりです。細かい文字は読めません。プリンター性能のせいではなく、各種素材を組合せて作った画像を更に縮小したので潰れてしまったというのが本当の所。
で、とうとう(やっと)完成を見たのでした。
 
ただね・・・
 
俺苦労して自分で一所懸命ディティールアップしたんだけど、ほぼ完成した頃になって
「専用アフターパーツセット」が発売されちゃったんだよ~
しかもすげ~出来が良いんだこれが・・・うわ~ん
でもヨメが「全部自分で作ったという事が素晴らしい事なんだよ」と言ってくれて救われたのだラブラブ!
 
で、完成品は縁あって現在「ボークスホビースクエア京都」に展示されているのであります
こんなかんじで。写メなんで画像は小さいです。
(2013年4月の転居の際に回収いたしました)
 
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ボークスさんに置かせていただいたのが今年の5月頃だったかな?
もともとは2011年末のVSコンテスト出品を目指してたんだけど全然間に合わなかった。
部材が揃って本格的に着手したのが秋で、2ヶ月あれば何とか・・・ならなかった。
とにかく工程が多すぎてどうにもならなかったのでした。
以上、18年くらいぶりのバイク模型製作はこのようになったのであった。
前作はタミヤのカップヌードルNSRだったな~。ZARDの人がレースクイーンやってたんだよね。
もっかいやり直してみようかな。資料手に入るかな?
最近、当時品を店頭在庫してる模型店見つけて3キット手持ちがあるんだよ~~~ん。
デカール死んでたけどタミヤに注文したら何と送られてきた!びっくり
 
シャーマンですが、ドライブラシ用エナメルが足りないのでこれからゲトしに出かけます。
正月からやってる模型店なんて無いよな~。ジョーシン(家電量販店)にでも行くか。
 
ではまた明日。