若かりし頃のお話
いつの間にか背中(肩甲骨の辺り)にできた直径1cmくらいのこぶ
痛くも痒くもないので、数年放っておいた
日出生台の演習場で、演習をしていたある日。それは、直径5cmほどの大きさになり、触るとピリピリと傷んだ
仰向けに寝ることができず、疲労と睡眠不足でヘロヘロになって駐屯地に戻った
ある本部付きの二曹と演習で使用した器材の手入れをしていると、先任士長が器材を運んできた。するとその二曹は肩甲骨の辺りを指しながら言った
「そいつの、ここんところを叩いてみろ」
「なんですか?」と先任士長
「いいから叩いてみろ」
俺の顔を見る先任士長
「叩けと言ったら、叩くんだ!」
上官の命令に逆らうことは、絶対に許されないのが軍隊。先任士長は、俺の肩を叩いた
激痛が走り、俺の理性は吹っ飛んだ
たぶん、二曹の顔面にパンチを入れたんだろう?記憶は定かではない
上官を殴れば、重い処罰が待っているのが当たり前。であるが、事情を聞いた中隊長
「お前が悪い」
と、二曹を叱りつけ、事は内々に収まった。
さて、問題は、俺の背中のこぶである。このままでは、今夜も眠れない。
医務室には、看護士の資格を持った衛生兵だけである。
班長の運転するジープに揺られ、町にある民間の病院へ
「はは~ん、これはアテロームですな」
「先生、何ですか?そのアテロームというのは?」
「日本語で言うと粉瘤(ふんりゅう)、垢や皮脂を溜め込んだ袋です」
「治るんですか?」
「もちろん、切り取れば完治します。しかし、化膿している今の状態では手術できません。切開して、消毒しておきましょう。化膿が治まったら、手術して取り除きます」
「わかりました」
「○○さん、準備して」
「はい、じゃあ、上の服を脱いで、この台にうつ伏せになって下さい」
処置台の上に寝かされる俺。正にまな板の上の鯉である
「先生、麻酔はどうしますか?」
「ちょっと切るだけだし、自衛隊さんだから、いらんじゃろ」
え?麻酔無しで切るの?そりゃあ、戦場ではあり得るシチュエーションだけど、ここは戦場じゃないし、平時だし・・・
「じゃ、切りますよ~」
ブスッ!
うっ!
「膿を出しますね~」
グリグリグリグリ
んぎゃ!
とんでもない激痛。しかし「自衛隊さんだから」と、言われては、声を出すわけにもいかず、必死に耐えた俺・・・
しかし、不幸は更に続くのであった
康夫「また、やられたね」
太郎「うん」
康夫「だから、マスコミを抱き込んでおくように言ったのに」
太郎「だってさぁ、まさかあんな風に報道されるなんて思わないじゃない?普通」
康夫「太郎ちゃんは、いい人だねぇ。ってか、正直過ぎるよ」
太郎「確かに『働くことしか才能がない』とは言ったけど、馬鹿にして言ったわけじゃない。それは、全部を聞いていただければわかること」
康夫「まぁね。最近のマスコミは主観が入り過ぎ」
太郎「主観かなぁ?」
康夫「どういう意味?」
太郎「ただ、数字をとるためだけに、事実を捻じ曲げているとしか思えない」
康夫「あぁ、なるほど。面白おかしく書けば数字がとれる」
太郎「そう!発言の全体を総括して、年寄りを馬鹿にしてるという印象を抱いたと言うなら理解できる」
康夫「発言の一部だけを切り取って、国民の受ける印象を捻じ曲げた」
太郎「やっぱ、言論統制をやりますか!」
康夫「それじゃあ、共産国と変わらないじゃないか」
太郎「だってさぁ、あれははっきり言って犯罪だよ」
康夫「そうだねぇ、マスコミは中立性を保ってこそ、言論の自由を与えられる」
太郎「モラルのないマスコミは犯罪者に等しい。誹謗中傷、名誉毀損」
康夫「じゃあ、闇に葬りますか?」
太郎「それは、逆効果でしょう?私が疑われる」
康夫「いっそ、正面切って突撃しますか?」
太郎「どこかの漫才師じゃないんだから」
康夫「だけどさぁ、中立のマスコミもあったんじゃない?」
太郎「確かに!山陽新聞さんは、あれを『麻生流』と表現していたし、読売新聞さんや産経ニュースさんは、『揶揄したとも受け取られかねない』と書いてあった」
康夫「いや、確かに、あの講演を聴いて、けしからんと思う人もいるかもしれない」
太郎「裏切り者!」
康夫「いや、そうじゃない。君にそんな意図がなかったことは知っている。ただ、そういう印象を抱く人がいるかもしれないってこと」
太郎「どういうこと?」
康夫「例えば、OLの肩を、男性の上司がポンと叩いたとする」
太郎「ふむふむ」
康夫「これを、慰労と受け取るか、セクハラと騒ぎたてるかは、そのOLの気持ち、つまり主観によるところが大きい」
太郎「???」
康夫「その上司を好きか嫌いかで、反応は180度違うってこと」
太郎「あぁ、なるほど。僕を好きなマスコミと、嫌いなマスコミでは書き方が全然違うってことね」
康夫「醤油ぅこと!」
太郎「つまらん!お前のギャグは実につまらん!」
康夫「マスコミの尻馬に乗って騒い党首連中はどうする?」
太郎「そうさなぁ、市中引き回しの上張り付け獄門!」
康夫「江戸時代じゃないんだから」
太郎「言いたい放題言ったんだから、いいじゃない」
康夫「日本は法治国家です」
太郎「じゃあ、虫眼鏡と補聴器を送ってやりますか?」
康夫「意味不明」
太郎「耳が遠くて僕の講演が聞こえなかったか、目が悪くて文字が見えなかったから、意味を誤解したんでしょう?って」
康夫「そりゃあ、強烈な皮肉だ」
太郎「ついでに広辞苑も付けちゃう!」
康夫「日本語を勉強しろって?」
太郎「醤油ぅこと!」
康夫「うへ」
太郎「どうしよう?」
康夫「何だよ、藪から棒に」
太郎「自衛隊に配備する次期主力戦闘機のこと」
康夫「あぁ、F-22ラプターは売ってくれないんだって?」
太郎「そうなんだよ。困ったなぁ」
康夫「どうして売ってくれないの?」
太郎「今のところ、世界中のどの戦闘機よりも圧倒的に強いから」
康夫「F-16の時は、すんなりと売ってくれたじゃん?」
太郎「あの時メリケンは、何よりも景気回復が優先されていたから、何でも売ってたのさ」
康夫「ふ~ん。でも、今の装備でいいじゃん。どうせ戦争なんてしないんだから」
太郎「馬鹿を言っちゃあいけない。中国に負けちゃうじゃないか。いまだにF-4ファントムが現役で飛んでいるんだよ。ロートルもいいとこ。このままじゃ、本当に幽霊(ファントム)になっちゃう」
康夫「僕は好きだけどなぁ、ファントム」
太郎「いくらかっこよくても、性能は時代遅れ。パイロットが可哀そうでしょ?」
康夫「まぁねぇ、ゼロ戦じゃあミグは落とせないもんね」
太郎「逆に遅すぎて、弾を撃つまえに通り過ぎちゃうって」
康夫「それって有効なんじゃない?」
太郎「落とされることもないけど、落とせない」
康夫「それもそうだ。で、他に候補はないの?」
太郎「F-35 何でも屋戦闘機」
康夫「何?その何でも屋戦闘機って」
太郎「色んな目的に使える戦闘機」
康夫「例えば?」
太郎「空中戦、陸上支援、対地戦闘、その他諸々」
康夫「何か問題でも?」
太郎「結局、帯に短し襷に長し。僕が欲しいのは、制空権を守れる空中戦に優れた戦闘機なんだ」
康夫「できないの?空中戦」
太郎「できるけど、圧倒的強さではない。F-22に比べたら雲泥の差。それに、まだ開発途中」
康夫「他には?」
太郎「F-15SE(F-15 サイレントイーグル)」
康夫「今更、F-15?」
太郎「最新、できたて、ほやほやのF-15なんだ」
康夫「でも、F-22には及ばない?」
太郎その通り」
康夫「他には?」
太郎「ユーロファイター」
康夫「ヨーロッパの?」
太郎「そう、がんがん売り込みに来てる」
康夫「それにすれば?」
太郎「ん~、なんかいまいちダサい」
康夫「おやおや・・・そう言えば、うちも開発してたじゃん?それも、ステルス機を」
太郎「心神(しんしん)?」
康夫「そうそう心神・・・って、なんだか中国っぽくない?」
太郎「そうなんだけどさ。まぁ、それはおいといて、あれは、仮想敵国の標的だよ?」
康夫「なにそれ?」
太郎「つまり、どこかの国が、ステルス機で攻撃してきたら?」
康夫「ステルス機は見えない」
太郎「そう、レーダーには映らない。でも、エンジンは熱を出すし、音も出す。飛行すれば気流も乱れる」
康夫「それで見つける?」
太郎「そう、その技術を開発するために標的が必要なわけ」
康夫「そのために、466億円も使ったの?」
太郎「イエス!」
康夫「買った方が安くない?」
太郎「どこから?」
康夫「そうでした」
太郎「それにさ、これから先F-22が売りに出たときに安く買えるじゃん?」
康夫「どうして?」
太郎「自前のステルス機があるから、高かったら買わない!って言えるもの」
康夫「なるほど!あったまいい~」
太郎「えっへん。それに、ステルス用の塗料って、日本の企業が開発したんだよ。純国産技術!」
康夫「だけどさぁ、いっそロシアのミグ戦闘機を買ったら?あれって安いんじゃない?」
太郎「なんとも大胆だねぇ。東側の戦闘機を買う?たぶん、機体だけならF-22の1/10くらいだと思うけど」
康夫「めちゃめちゃ安いじゃん。200機買うから、北方四島付けろ!って言ったら?」
太郎「ナイスアイデア・・・って、おい!なんでも金で解決するなって言ったのは誰だっけ?」
康夫「なんなら、樺太も付けてもらう?」
太郎「おいおい!機体は安くても、維持費がかさむんだよ」
康夫「維持費?」
太郎「国が違うメーカーの機体、工具から揃えなくちゃならない。整備士だって研修に行かせなければならないでしょ?」
康夫「そっかぁ、アメリカ製なら、今までの設備や技術が流用できるもんね」
太郎「それでもF-22よりは安いけどね」
康夫「じゃあ、決まり!」
太郎「だけど、ルーブルの備蓄はそんなにないよ」
康夫「大丈夫!ドルで買えるさ」
太郎「そうなの?」
康夫「間違いない。政府高官御用達の店は、ドルしか通用しないんだぜ」
太郎「・・・」
太郎「ねぇねぇ、康夫ちゃん」
康夫「なんだよ」
太郎「マニフェストって何?」
康夫「今頃、何言ってるの!」
太郎「だって、書類関係は事務方に任せてあるから」
康夫「太郎ちゃんも、若い頃は事務方をやったでしょ?」
太郎「その頃は、マニフェストなんてなかった」
康夫「おや、そうでしたか。マニフェストって言うのは、選挙公約。我が党が政権を取ったら、こんなことをしますよ~って有権者にアピールするの」
太郎「ふ~ん、もし、できなかったら?」
康夫「知らんぷり」
太郎「え~~~!?それでいいの?」
康夫「だって、マニフェストに罰則はないもの」
太郎「それでいいの?」
康夫「皆、いちいち覚えちゃいないさ。時々マスコミがほじくり返すけどね」
太郎「ふ~ん」
康夫「政策に失敗したからと言って、法律で罰せられたら、誰も政治家にならない。だから、政策に関しては罰則もないし、選挙公約を守らなかったからといって、逮捕されることもない」
太郎「会社の社長は、赤字を出したら損害賠償を求められるのに?」
康夫「それは、不正をした場合だけ。リベートを貰ったとか、親戚の会社に高い金額で仕事を出したとかさ。まっとうな商売をしていて赤字になったなら、それは仕方ない」
太郎「なるほどねぇ。じゃあさ、北方四島を買い取るってのはどうよ?」
康夫「ん~、インパクトはあるけど、元々北方四島は、我が国固有の領土だから、筋が通らない」
太郎「向こうは返す気がないんだから、現実的な話だと思うけどなぁ。じゃあさ、北朝鮮に金をやって、拉致被害者を返してもらうってのは?」
康夫「それも筋が通らない。それこそ盗人に追い銭じゃないか」
太郎「駄目?」
康夫「何でも金で解決しようとするのはよくないよ。それに、我が国は800兆円の借金を抱えているんだから」
太郎「だったら、支出を減らせばいいじゃん」
康夫「どこを削る?」
太郎「ん~・・・国家公務員の給料」
康夫「官僚がそっぽ向いちゃうよ」
太郎「じゃあ・・・海外援助」
康夫「資源を売ってくれなくなるよ」
太郎「じゃあじゃあ、年金」
康夫「選挙に負ける気?我が党の支持者は、年寄りが多いんだよ」
太郎「そんなこと言ってたら、削れないじゃん」
康夫「そう、削れないんだよ。どの支出にもしがらみがある」
太郎「いわゆる、癒着?」
康夫「そうとも言う」
太郎「じゃあ、マニフェストはどうすればいいのさ?」
康夫「我が党が政権を維持したら」
太郎「ふむふむ、我が党が政権を維持したら」
康夫「現状維持です!」
太郎「なるほど~って、おい!そんなんで勝てるわけなじゃん」
康夫「でも、それが現実でしょ?」
太郎「・・・」
康夫「どうなるんだろう?」
太郎「どうにかなるさ」
康夫「なんで解散したのよ」
太郎「どうにもならないからさ」
康夫「どういう意味?」
太郎「本当は、総理大臣になったらすぐ解散するつもりだったんだ」
康夫「だよね~?あの時は支持率が高かった。なんであの時解散しなかったの?」
太郎「秀直君がさぁ、勝手に解散予定日を発表してカチンときたわけさ」
康夫「だったねぇ。総理大臣を差し置いて、出過ぎた真似をしたよね」
太郎「そりゃあさ、喜朗ちゃんの懐刀だから、自分の言い分が通ると思ったんだろうけど」
康夫「喜朗ちゃんは、院政をしいたつもりだった?」
太郎「まぁね。無視したら票が割れるから、一応意見は尊重するよ。だけどさぁ、子分を表に出されちゃあ、僕の面目丸潰れじゃない?」
康夫「そこは上手くやって欲しいよねぇ。でも秀直君の暴走だったんじゃない?」
太郎「かもしれないけどさぁ。あの時解散してればなぁ」
康夫「今は、その時じゃないよね」
太郎「でも、反対勢力がやいのやいの言い出したでしょ?党が空中分解しちゃったら、御先祖様に申し訳が立たない」
康夫「正に私利私欲」
太郎「政治家たる者、国民の公僕でなければならない」
康夫「正論だねぇ」
太郎「でも、そういう人じゃないと選挙は勝てない」
康夫「投票する側も私利私欲だもんねぇ」
太郎「本音は別としてもだよ、ああいう工作は水面下でやってほしいよね?正面切って、僕を批判するってのはどうよ?」
康夫「知恵がない」
太郎「そう、なんかさぁ、頭の悪い親爺根性丸出しじゃない?」
康夫「だけどざぁ、太郎ちゃんも純一郎ちゃんみたいに反対勢力を利用すればよかったのに」
太郎「面目ない」
康夫「私の方針に反対の人は、どうぞ出て行って下さいってさ」
太郎「皆出て行ったら、どうするのよ?」
康夫「出て行きゃしないって。我が党あっての、彼らなんだから。出て行った人がどうなったか見てるんだから」
太郎「僕なら出て行く」
康夫「あんたが出て行ってどうするのよ!」
太郎「そうでした」
康夫「で、どうするの?このままじゃ、負けちゃうよ」
太郎「仕方ないさ。一度負けて、膿を出すしかない。どうせ、あっちだって時間が経てば支持率は下がる。鍍金が剥がれるってやつさ。次の選挙で取り戻す」
康夫「それまで、総裁でいられるかねぇ?」
太郎「あ!」
康夫「え?考えてなかったの?」
太郎「いや、膿を出したら・・・」
康夫「膿を出したら?」
太郎「残った方が小さい」
康夫「・・・」
今日、母の法要を営みました。
享年四十三歳、母は若くして他界しました。しかし、三十二年の月日は、悲しみを想い出の中に封じ込めます。
帰りの車中、姉が言いました。
「お母さんは不幸な人生やったわぁ」
「お前は、なんちゅうことを言うねん」
「だって、癌になって、若くして死んで、苦労ばっかりやったわ」
「そんなことあるかい!そりゃあ、平均寿命から考えれば若かったけど」
「お父さんは、酒ばっかり飲んで、何度実家に帰ろうとしたか」
「あのなぁ、そりゃあ夫婦喧嘩は日常茶飯事やったけど、楽しいこともいっぱいあったやんか。毎年、家族旅行にも行ったやんか」
「だけどさぁ、私の成人式を楽しみにしちょったのに見られんかったし、孫を抱かせてやることもできんかった」
「そりゃあ、あんたの思いやろうが。確かに苦労はしたやろうけど、不幸な人生ではなかったと思うよ」
「そうやろか?」
「貧乏ったって、あのころの一般家庭は皆そうやったし。未練はあったかもしれんけど、惚れた男と結婚して、子供を育てて、何が不幸やねん」
「でもなぁ」
「孫を見りゃあ、ひ孫を見たい、きりがねえじゃろ」
「だけど、子供の貯金集めて、実家に帰ろうとするなんてさ」
「それは、お袋のデモンストレーションや。しょっちゅうやってたやんけ」
「そやったかなぁ」
「自分の母親の人生が不幸やったなんて言うたらあかん」
「そうかもしれんなぁ」
母の人生が幸せだったかどうかは、母にしかわからない。しかし、短くても、せいいっぱい生きたのだから、幸せな人生であったのではなかろうか?
ネットで注文した竿が届きました。
真っ黒なボディに真っ赤な穂先。なかなか・・・
ん?二本の竿を継いで振ると、カチャカチャと音がする
継ぎ目の作りが甘いようです。穂先の尻が、継ぎ目の中で暴れている
残念な竿です・・・が、実釣には問題ないでしょう
でも、やっぱり残念な竿です
名前も見た目も、完璧に私好みなのに
敢えて有名メーカーを避けたのが裏目に出ました。
嗚呼、残念な私
お~っほっほっほっほっほ!