息子の病死、妻の自殺で絶望し、ホームレスとなっていた“日高”は、偶然一家心中による火災の第一発見者となり、事件の担当刑事“山岸”の情報提供者としてアルバイトをすることになった。
日高が寝床にしていた郊外の街では、老人、障害者、ホームレスなどの社会的弱者ばかりが狙われる連続殺人が起きていて、その調べ物をしていた日高は、十二年前、変質者から命を救った少年“真人”と再会する。
だが、何度か話すうちに日高は真人に疑いを抱く。
自分が救った少年は殺人鬼なのか?
真人を救うべきではなかったのだろうか…!?


初読の作家さんです。
文章はとても読みやすく、ストーリーも面白かったです。
読後感もとてもいい。
ですが、気になる点がいくつか…。


まず、不要な設定や登場人物が多い気がします。
山岸の家庭の事情は何のために必要だったのでしょう?
無駄に嫌な気分になっただけでした。


過去の恋人の美和子も必要なかったような気がします。
過去の回想だけならまだしも、再登場はいらないんじゃ、と。


それと、ラストが簡潔すぎな気がしました。
事件の終結について全く触れていなかったので、尻切れトンボです。
これは、私の読解力が低いか、想像力が足りないのが原因かもしれませんが(ーー;)


いろいろ書きましたが、総合的には面白かったです。
一気に読ませる力もあるし、とても感動的な内容だし。
読んだことは全く後悔していません。
面白かっただけに残念な気がしてしまいます。
書き方が違えばもっとよかったのに、と。
偉そうに言ってしまいまいしたが、読んで損はしない作品だと思います。
雑誌『メフィスト』2008.9月号掲載


2009年発売予定


未発売のため内容は控えます。


“人間シリーズ”の最終章。
といっても、そもそも“戯言シリーズ”未読です。
『零崎曲織の人間人間』と今作しか読んでおりません(^_^;)


『~人間人間』を読んだときは、「続けて読んでるわけじゃないからなんとも言えないけど、好みじゃなさそう」なんて思ったのですが、今作を読んで考えが変わりました。
面白かったです。


登場人物や世界感が全くわからない状態で読んだのですが、それでも面白い。
全部わかって読んだらさらに楽しめるのではないかと、期待が膨らみます。


まず感じたのは、よく作り込まれています。
完全に世界が出来上がっている。
作品世界に入り込んだ状態で読めば、登場人物に感情移入もできます。
この世界の仕組みを知っていれば、深層心理までわかってさらに楽しめたのに、と悔しくなりました。


それと、登場人物達がみんな個性的。
たくさんいてもわからなくなるということがなくて、それも、楽しめた一因かもしれません。


今まで食わず嫌いしていたのが本当に悔やまれますv(>w<)v
すでに最終章なので追い付くのは大変かもしれませんが、少しずつ読み進めていきたいです。
楽しみが一つ増えましたO(≧∇≦)o
“田島和幸”のこれまでの人生は、いつも一人の男のせいで不幸へと向かう。
「“倉持”を殺そう」
何度も殺意を抱くが、いつも直前で思い止まってしまう。
なぜ、殺せないのか。
そのために足りないのは何か。
考えながらもまた陥れられ、ついにはなにもかも失ってしまう。
唯一の生き甲斐、復讐の対象であった倉持さえも。
詐欺行為を繰り返していた倉持は、騙した被害者に襲われて植物状態になってしまった。
そこに現れた見覚えのある見舞い客。
その客との出会いから、和幸の過去の真実が明らかになる。
“殺人の門”とはどんなものか。
和幸はそれをくぐってしまうのか…?!


展開の遅い作品でした。
先が気になるのに、一向に話が進みません。
「結末だけ見て、読むのをやめようか」なんて思ってしまいました。
東野作品でこんなことは初めてです。


意見が分かれる作品らしく、賛否両論なようです。
「それほどまでに書き込んでるのがいい!」と言う人もいれば、「もっとコンパクトにまとめたほうが怖くていい」と言う人もいて、私の周りでも色々。
私は後者の意見に近いです。
短くしなくても、もっと書き方があったんじゃないかと…。
ストーリー自体は面白く、ラストもいいと思います。
だけど、途中で飽きてしまったんです。
すみません……(ーー;)


同じ題材で違う書き方なら、きっとのめり込めたと思います。
個人的な好みの問題です。
好きな方、申し訳ありませんm(._.)m