“伶座彰光”は霊柩車ドライバーだ。
妻を轢き逃げで亡くしたが、費用がないために墓を立てることが出来ず、総合斎場の納骨堂に納めている。
道路公団をも相手取った、轢き逃げについての裁判に敗訴。
「もう誰も頼りにできない」と、自分で真相を探ることにした。
道路公団の資料を読みあさるうち、高速道路建設費の不正について掴みかけた伶座だが、そのとたん、何者かに拉致されてしまう。
伶座を拉致したのは何者なのか?
事故の真相にたどり着くことはできるのか…!?


駆け引きあり、アクションあり、大どんでん返しのミステリーありと、色々な要素満載のエンターテイメント作品です。
個人によってとり方は違うかもしれませんが、恋愛もあったと私は思っています。


“霊柩車ドライバー”初めて聞く職業です。
なかなか興味深く読めました。


初めて読む作家さんだったのですが、テンポがよくてあっさり読了。
どちらかといえば短い作品なのですが、読みごたえもありました。
心理描写が若干遠回しでわかりずらい所もありましたが、気になるほどではありませんでした。


すごく気になったことが一つあるのですが、この作品はシリーズものなんでしょうか?
そんなふうに匂わせている部分がありました。
主人公の伶座は魅力的だし、遺体を扱う職業だけにそうなり得る設定だとは思いますが…。
どなたか、知ってる方がいたら教えてください。
もし続編があるなら読みたいです。
新劇の看板女優である“村上冴子”は、アルバイト先である銀座のクラブで、元刑事の私立探偵“眠り猫”こと“仁賀丈太”と、その相棒で元ヤクザの“長田”に出会う。
アマチュアである劇団に疑問を感じていた冴子は、
「悩む理由はない。やめればいい」
という“猫”の言葉で、あっさり退団してしまう。
長田の持ち込んだ、ヤクザの姐さんの素行調査依頼のため、猫の探偵助手となった冴子は、やがて猫に惹かれていく。
暫くは何事もなく、穏やかに過ごしていた冴子だが、猫とその息子“タケ”が突然尋ねて来て告げた。
「長田が自殺した」
長田の自殺に疑問を持った三人は、長田の死んだ街、依頼人であるヤクザの地元に向かう。
やがて明かされる長田の死の真実。
それとともに暴力団の抗争に巻き込まれていく冴子の運命は…?!


初読の作家さんです。
ジャンルはハードボイルド。
文章は読みやすく、登場人物も魅力的でした。


「出来過ぎなご都合主義が目につく」
との意見もある作品なようですが、むしろそれが良いと思いました。
出来過ぎな登場人物、上手く行き過ぎる展開、そういったものを楽しむ作品ではないでしょうか。


ヒーローが悪を退治する。
乱暴に言うと、ハードボイルドとはそういった作品だと私は思っています。
設定や舞台が多少違うだけの作品を作者の個性で読ませる。
これはなにもハードボイルドに限ったことではありませんね。
そんな意味でこの作品は面白かったです。


どうやら続編もあるようなので、そちらも読んでみようと思っています。
記憶喪失で自身が起こした交通死亡事故を忘れてしまった“雨宮慎介”は、事故の記憶を取り戻すため、関係者を尋ね歩いていた。
だが、恋人の失踪、かつての上司ともう一人の事故加害者の癒着、そして、被害者に瓜二つの女の出現と、奇怪な出来事が連続する。
徐々に記憶を取り戻す慎介だか、そこには驚くべき真実が隠されていて…?!


分類はホラーでしょうか?
幽霊、催眠術、と不可思議な出来事がでてきます。
だが、それこそが事故の真実に迫るためのもので、たんなるオカルトではないのが流石です。
そう考えるとホラーは違うような気がします。


「納得」なのは、帯に書かれているキャッチコピー。
「今度の東野圭吾は悪いぞ」
ピッタリです。
出て来るのが悪人ばかり。
読後感も最悪です。
東野さんの後味の悪さにはだいぶ慣れてきたので、面白く読めましたが。


展開も速く、スリリング。
おかしな行動や出来事が結末の一点に集結していく。
お見事です。
これぞ東野圭吾、という作品でした。
大ヒットしてからの東野作品No.1はこれではないでしょうか。
と言っても、全作品を読んでいるわけではないので、私の中では、ですが(^-^;


「オススメは?」と聞かれたら暫くはこの作品を薦めてしまいそうです。
東野さんはヒットメーカーなので、好みに合ってなかったとしても怒られなさそうだから、という狡い考えは多分にありますが…。