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犯人当て・SF・オマージュ作品・ラブストーリーetc…。
多彩なジャンルで描かれる作品集。


やっと手に入れました(T-T)
ネットで本を買う習慣がない私…。地元の書店で注文したところ、「品切れ」というイタすぎる返事が…。
足で探しました。まるで、聞き込みの捜査員のように(笑)
苦労して手に入れた分、評価が甘くなるかもしれません。


より取り見取り、なんでも読める作品でした。
しかし、まさかラブストーリーまで読めるとは…。
驚きです。新本格の有栖川有栖のラブストーリーですよ!
新しい一面が見られました。


でも、やっぱり有栖川さんは犯人当てでしょう!
さすがです。全く当たりませんでした(笑)
短い中にもしっかり複線がはってあって、最後はちゃんと納得できます。
これぞ“犯人当て”の醍醐味。
私の場合当たらなかったときのほうが楽しくなります(笑)


個人的に一番好きだったのは『ジージーとの日々』
ミステリーではありません。SF作品です。
子育てロボットの“ジージー”と、親離れしていく少年を描いた優しい物語でした。
少し寂しいけれど温かくて、とても読後感のよい作品した。
日頃こういったジャンルはあまり読まないのですが、こんな話ならまた読みたいかも。


ミステリーをあまり読まない方にもオススメ。
一つずつの作品がとても短いので読みやすいです。
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十代の頃から、恐喝や詐欺などの悪事をかさねてきた“八神”は、改心しようとしていた。
骨髄バンクのドナーとなって人助けをするのだ。
移植を目前に控え、知人宅を訪ねた八神はそこで信じられないものを目撃する。
訪ねるべき知人“島中”が殺されていたのだ。
呆然と佇んでいるとそこに、正体不明の男達が襲い掛かってきた。
辛くも逃げ出すが、事件の重要参考人にされて警察にも追われるはめに…。
白血病患者のために、どちらにも捕まるわけにはいかない。
八神の命懸けの逃走が始まった…!


ものすごくスピード感のある作品でした。
先が気になるあまり仕事も上の空になってしまって(~_~;)
ほんの5分しかなくても開いてしまう本です。


逃げる八神、猟奇殺人犯、そのどちらをも追う警察、視点が目まぐるしくかわります。
それが効果的です。
いやがうえにも緊張感が増します。


なぜ、八神は追われるのか?
追跡者の正体は?
猟奇連続殺人の動機は?
などなど謎がたくさんあります。
それらが複雑に絡まっているのですが、結末で見事に一本の線になります。
いやぁ~、展開が上手いです。
見事に引き込まれました。


高野さんは『13階段』しか読んでいなかったのですが、機会があったら他の作品も、くらいに思ってました。
ですが、この作品で一気にお気に入りの作家入りです。
他の作品も読んでみようと思います。
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六人の男達は十億円の金塊を奪うために動き出した。
日常では堅気の仕事もこなしつつ泥棒家業を続けてきた『幸田』・そのかつての仲間で計画発案者の『北川』・コンピューターシステム担当の『野田』・工大の院生で何故か公安に追われている『モモ』・エレベーターのエキスパート『岸口』・北川の弟『春樹』
それぞれの過去や現在が重くのしかかるも、準備は着々と進められた。
はたして作戦は成功するのか!


大好きな作家に高村さんをあげているのに、実はデビュー作が未読でした(~_~;)


相変わらず深く深く人間が描かれています。
それはもう重過ぎるくらい…。
登場人物の心の動きがあまりにも深く描かれているため、設定自体は非日常なのに、感情が一気に流れ込んできます。


奪取計画も細かく書かれています。
緻密な情景描写で、頭の中にイメージが沸き上がりとても緊張しました。


この作品は常に緊張感が漂っている気がします。
奪取計画、実行、人物の背景、すべてにおいてです。
なので、息つく暇がありません。
これでもか! と畳み掛けられて読み終わったら放心状態になりました。


緊張感漂う“奪取モノ”が好きな方、情緒(というにはあまりにも重いですが)溢れる人間ドラマが好きな方、どちらにもオススメです。