僕は、町の様子が気になり散歩がてら、辺りを散策した。
途中、露店の店員に無理やり奥の部屋に連れて行かれて偽ブランドの時計やカバンを売りつけられそうになったり、色んな現地人に話しかけられたりと退屈する事がなかった。
パトンには近代的なファッション・モールがあったり、お洒落なカフェがあったりするからとても発展途上国とは思えない雰囲気だった。
昼過ぎには少し離れた場所にあるプーケット・タウンに行く事にした。
パトンから20バーツ(80円くらい)で所要時間は30分程。
現地人に案内されて向かったバス停には時間表も何も無く本当にバスが迎えに来るのか疑問な場所だった。
そしてしばらく待っているとバスが到着。
僕はソンテウ(後部座席に乗客が向かいあって座れるようにベンチが設置されていて丈夫なテント素材で出来た屋根のあるミニバス)に乗り込んだ。
走り出すと座席にまともに風が吹き抜けていく。
すげぇ、爽快な気分だった。
耳元でビュンビュンと風の音がぶつかる音がした。
僕は流れる景色を眺めながらBOB MARLEYの「ONE LOVE」を口ずさんだ。
まさに今の気分にぴったりな曲だった。
そしてバスは目的地のプーケット・タウンに到着した。
バスから降りると待ってましたと言わんばかりのバイクタクシーの業者に囲まれたけど、すでに免疫が出来てしまっているので気にもならなかった。
タウンはパトンとは違い、のんびりした雰囲気だった。
初めての町だったので僕は楽勝で迷子になってしまったけど人懐っこいバイクタクシーのおじさんと仲良くなってなんとか無事だった。
これも何かの縁という事でランチを一緒に食べた。
そのあとは町を適当にツーリングした。
おじさんに次はタウンに来る予定をしているからまた会ったらよろしくと伝え日が落ちてきたのでパトンへ戻る事にした。
パトンに戻った僕は両替所に行った。
その時何だか同じ匂いのする女の子を発見した。
おっ多分あいつは日本人だ。
話しかけてみると彼女はやはり日本人だった。
名前はクミちゃん。そしてこっちのツアー会社で働いているとの事。
久しぶりに聞く日本語は正直、安心感を覚えた。
僕は現地の情報などを教えてもらいたかったんでその事を告げると、快く了承してくれた。
夜はもう一人日本人の友達の女の子も呼んで皆で食事しようと約束して別れた。
僕はいったん宿に戻り、約束の時間がくるまで日本に残してきた家族や友人にメールを送ったりして時間をすごした。
そして夜になり僕はクミちゃんとの待ち合わせ場所に向かった。
僕はもう一人の友達のアズミちゃんとクミちゃんの彼氏のタイ人を紹介された。
すると、あれ!?お前!!
お互いそんな表情だった。
それもそのはず、コイツは今朝、僕に大麻を勧めてきたビーチボーイの一人だった。
コイツの名前はPONG(ポン)
事情を話すと、二人も納得した。
食事中、僕は自分の今までのいきさつや想いを語った。
なぜ旅をする事になったのか?とか、これからの将来の話などを熱く語り合った。
そのあとはクミちゃんとポンと別れアズミの彼氏が経営しているBARに行く事に。
BARはメインストリートの一角にあるタイガー・ディスコの下にあった。
中に入ると各エリアごとに色んなBARがカウンターをぐるりと囲み営業していた。
HIPHOPが爆音で流れている。まるで日本のCLUBのような感じだ。
アズミの彼氏のTONG(トン)を紹介されまずはテキーラで乾杯。
アズミが耳元でささやく。
ねぇ、そこらにいる女の子って本物だと思う?
僕はキョトンとした。
えっ?どうゆう事?女じゃないん?まさか・・・カマ野郎!?
するとアズミは連れ出してみないと分らないって教えてくれた。
どうやら本物とニューハーフが混じってるみたいだ。
へぇ~・・・。でも、もしあいつが男でもイケる気がする(笑)
って思う程かわいいコが多い。
しかもBAR絡みの女の子は皆、売春婦らしい。
まじか?だったら半端ねぇ人数やんけ!!
カルチャー・ショックだった。
それからココはタイの一流リゾート地で物価もずば抜けて高いらしい。
マジ!?
もっと早く教えてくれよ・・・・。
海外が初めての俺は何も知らずにこの地をスタート地点に選んだみたいだった。
まぁ、しかたがない事だった。
それから僕の今後の旅のルート作りに協力してくれた。
僕はまず南下してシンガポールへ行き、そして再びタイのバンコクを目指して北上する計画を日本で考えていた。
そのちょうど中間地点がここ、プーケットだった。
僕のルーティングの計画はアズミも反対しなかった。
しかしタイとマレーシアの国境沿いのハジャイとゆう町は去年爆破テロがあったらしくかなり危険なエリアらしい。
僕がシンガポールに行くためには嫌でもマレーシアに入国しなければいけない。
色々問題はあったけど、こうやってBARでコソコソと計画している事は何故かスリリングに思えて楽しかった。
僕はハジャイに向けて旅立つ決意を固め、アズミと別れた。
宿に戻ったのは朝だった。
つづく