氷解 | 結婚生活のリアル。子育て世代取扱説明書

結婚生活のリアル。子育て世代取扱説明書

1女2男の3人育児に奮闘中!
我が家はステップファミリー。見栄なんかいらない。
育児、ママ友、親戚付き合い、夫婦のこと等、子育て世代が避けては通れぬ問題にリアリティー溢れる痛快な切り口で言及。
試行錯誤しながら、前向きに生きていきたい!

妊娠中に安全に飲める保証の
ある薬は少なくて

医師がそれでも副作用より
今の心身状態を落ち着かせることを
優先させるべきと処方した薬だ

飲んだ方が良いのは頭では
わかっている。

ネットで副作用を調べ
胎児への奇形などのレベルを見る。


飲むことをためらう私は
心の底では
中絶を望んでなんかいないのだろう。


迷いがなければ
副作用なんて調べない

おそらく30年以上は
産婦人科医をしているだろう
ベテラン医師は

相当数の中絶を行ってきたはずだ


医師本人も
三人のお子さんがいて
娘さんも同じ産婦人科医だった。


人が生まれると言うこと。

その芽を摘み取る作業をすること。


両極端の仕事を日々こなしてきている。


余程のことがない限り
何の迷いもなく中絶を選ぶ女性は
少ないように私は思う

妊娠検査薬が反応し
エコー写真を見て
日々、つわりなどで体が変化していく中
 
考えがまとまらないのに
時間は止まらない。

心療内科は妊娠していると告げると
受け付けてくれないこともあるし
カウンセリングを受けている間も
時間はどんどん消費する


限られた時間の中、
産婦人科医がメンタルの相談に
乗ってくれること自体が
奇跡だったと思う


医療の現場は忙しく
まして、心療内科ではないのに
悩みを抱える妊婦に寄り添える。

受診した後、
私はここしばらく感じたことの無い
感覚に包まれていた。

ちゃんと泣ける。

つらかったけれど
涙が出ない毎日が
医師の言葉で氷解した気がした。


私は帰りの車で
声をあげて泣いた。