美意識といふモノ・・・これは中々厄介な代物だ。
これを追求するとなると 身の回りの何もかもを
結局全部オーダーしなければいけなくなる。
洋服や靴は当然の事、家も家具も壁紙も食器も、
自分の満足のいくデザインでないと許せなくなる。
そんな人々にとって
他人様から戴いた 北海道の木彫りの熊の置き物も
こけしも オブジェの瓢箪も ペナントも、
当然 趣味にそぐわないワケだから 家には飾れない。
飾れないどころか、そういうモノを家に置いておく事さえ許せないしぃ
それをくれた他人様の好意をも 心から憎む様にすらなる。
こうなると人との付き合いも 非常に限られてくる。
そこまでいかなくても 自分の貧しい経済の範囲で
徹底的に美意識を追求している友人が
ワタクシには何人かいる。
ある友人のマンションのトイレを拝借して
便器に跨ったワタクシは はっ!っとさせられた事があった。
ユニットバスとトイレ一体型だったので
お風呂に置いてあるモノが 自然に目が入ったのだ。
シャンプ-もリンスも市販のモノが置いてあったのだけれど、
どれも綺麗にラベルが剥がされていた!。
『 嗚呼!この人はラベルのデザインが許せないのだ! 』
・・・っと納得したワタクシは 思わずふっと笑ってしまったのだけれど。