もう少しで ドアが閉まりそうな 山手線に飛び乗って
やれやれ・・・ 一安心。
結構 車内は混んでいた。
人に押されながら つり革に掴まろうとして
座席の真ん中辺りに目をやると
確実に!空気が違う世界が そこにはあった。
その女性は 背筋をぴんと張って
座席に座っていただけなのだけれど、
抜けるように 肌の色が白くて
毅然とした 近づき難い高貴な美しさがあった。
この人には オ-ラがある!
『 見てはいけない 』とは判っていたけれど、
あまりの彼女の美しさに 心臓が鷲掴みされてしまって
ついついワタクシは 盗み見をしてしまった。
若くて美しい女性は 世の中に沢山居るけれど、
歳を取って それでもまだ 人目を惹く程の
美しい女性は 大変に少ないと思う。
女優という職業柄もあるだろうけれど、
普通にしている時でも
この人の緊張感は 尋常ではない。
『 ああ!何て!素敵な女性なの!
ワタクシもそういう風になりたい!
どうやったら こんなに綺麗になれるの? 』
ワタクシが 密かに頭の中で
ぐるぐると 狂おしく思いを巡らせているうちに、
彼女は有楽町の駅で降りて 行ってしまった。
きっと彼女は
とても良い匂いがするヒトなんだと思ふ。
