#3933『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3933『そのアイドル、天然につき88 これからの ゆうゆ』



シェリーのマンションでの打ち合わせで、瑠夏がソロで歌う曲が決まり、みんなに見守られての歌唱練習が始まった。

それを30分程で切り上げ、あとは瑠夏が自宅で練習することになった。そして再びテーブルを囲み、脚本を書き上げる作業に取り掛かった中、コテはゆうゆ本人に確認したいことがある。
『ところで、ゆうゆは今回の撮影がラストになるの?こっちだけラストで、白雪姫の方はまだ出続けるってことにはならないよね?』
みんなの視線がゆうゆに向けられる。


⚜️ベマーズ
ななまる(西野七瀬)
シェリー(衛藤美彩)
イマドキ(若月佑美)
ブナン(桜井玲香)
コ テ(高山一実)
ユウウツ(松村沙友理)

リョウ(北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)

瑠 夏(井上瑠夏)
ゆうゆ(大谷悠妃)
成 美(倉野尾成美)



そして、ゆうゆが話し始める。

『う〜ん。どうですかね。もう1人のゆうの考えなら、今回の「KEYABINGO!」も出演しないってことだったんですけど…。でも白雪姫の方だけに出続けるなんてことはしません』


ここで瑠夏が口を挟む。

『ゆうゆは今日のランチビュッフェで、トングを使ってたくさーんの料理をつまんだでしょ。トングを使う仕事をするというのが将来の夢だったんだから、今日でもう十分叶ったじゃない。だからこっちのゆうゆは、アイドル活動をずっと続けるってことにしたらどう?』

否定に出るゆうゆ。

『今日でもう十分ってことはないです。ともかく今のところは、ゆうもまだ分からないです。来週になれば分かるかもしれませんけど、ゆうのことなんかよりラストスパートで脚本を完成させちゃいましょう!』

ゆうゆ自ら話を切り上げたので、再びみんなが脚本に向き合った。



その後すっかり日が暮れると、シェリーが買い置きしてある冷凍食品を温めて夕食とし、脚本が完成したのは午後9時過ぎだった。シェリーを残し、あとのベマーズ5人、リョウとカチドキ、そして瑠夏、ゆうゆ、成美がマンションを出た。


リョウとカチドキは、いつもなら欅坂6期生たちとこの日のうちに都内近郊にある欅寮へ帰るのだが、今日は脚本制作に熱が入っていたため、同期に連絡を入れてもう1日名古屋で泊まることにし、今夜はそれぞれの実家で過ごす。


ベマーズのうち、まず3人とはマンションを出てすぐに別れ、ななまるとコテと地下鉄の乗り場まで瑠夏たちは一緒に歩いた。その後は各自の駅で電車から降りた。



成美がシャチホコハウスに戻ったのは、午後10時近かった。リビングに行ってみると今日はかおたんと由美子だけがいて、始まったばかりの「水曜日のハマダ」を観ている。『ただいま〜』と声を掛けると、早速かおたんが聞いてくる。

『お帰り〜。「KEYABINGO!」の脚本はどうなった?ゆうゆは出演するの?』


成美がまずはソファーに座ってから答える。

『今週の分は出る。ベマーズの人たちがゆうゆを主役にして設定を考えてたから、責任を感じて出演することになった。ゆうゆは演技をすることが好きだし。でも来週はどうなるか分からない』

『明日もあさっても、ゆうゆに会うんでしょ。何か変化があったらすぐ私に教えて』

『うん。分かった』

『るーちゃんはどうだった!?』

『るーちゃんかぁ。プールに落とされたり、変なドッキリの餌食にされたから気になるんでしょ。別にいつも通りだったけど。るーちゃんは、ああ見えて結構しっかりしててメンタルも強いから、心配要らないと思うけど』

『あんたがそう言うなら安心だわ。るーちゃんのことはいろいろ頼んだでね』

『うん。任せといて。今日の「水曜日のハマダ」はどんなネタ?面白そう?』

『心霊スポットに幽霊が出てくるより、怒った管理人が出てくる方が怖い説というのだで、面白くなりそうだわ。あんたも一緒に見やあ』

『うん。そうする』

成美はここで会話を打ち切り、テレビの画面を見つめた。昨日深夜の生放送から、今日はランチビュッフェのあとシェリーのマンションに行って打ち合わせをしたりと忙しかったので、次第に睡魔が襲ってまぶたが重くなった。



◇続く