第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#4805『これが天然アイドルの生きる道165 不吉な予感』




「KEYABINGO!」(17/43話)


慰安旅行で「ハルジオンの丘」に向かうマイクロバスに、車が故障して助けを求める4人の女性が乗り込んだ。



ゆうゆ(大谷悠妃)
成 美(倉野尾成美)
瑠 夏(井上瑠夏)

<風俗店 従業員>
七 瀬(西野七瀬)
美 彩(衛藤美彩)
一 実(高山一実)
玲 香(桜井玲香)
佑 美(若月佑美)
沙友理(松村沙友理)

<謎の女性たち>
はたごん(高畑結希)
よこにゃん(北川愛乃)
優莉奈(行天優莉奈)
ちかこ(松本慈子)


4人がひと通り喋ったあと、沙友理が『ともかくそんなところに立ってると危ないから、空いてる座席に座って』と言い出し、4人が2つの座席に分かれて座った。そしてバスが走り出した。

カラオケは瑠夏が「寡黙な月」を歌い終わったところで一旦中止になり、突然の仲間入りとなった4人を中心にしてお喋りが始まった。

車内は相変わらず楽しそうだが、ゆうゆは冷静に考える。この慰安旅行で七瀬たちの命に関わる事故が起きる可能性があるので、十分に注意しなくてはと。もしそんな事態を招きそうになったら、必ず防ぐつもりだ。それが叶わなければ、過去に戻ってでも何とかする。

そんなことを考えていたら、ある重大なことに気付いた。これまで何回もの心霊捜査で過去に戻ったが、そこで誰ともコンタクトを取れないので、事件や事故を防ぐことができずに歯がゆい思いばかりしたが、今日のケースで過去に戻ったとしたら、その場には自分がいるのだと。それなら意思が伝わるはずだから、今までみたいにただ見ているだけでなく、自分自身の身体を通して、事件や事故を防ぐことができるのではないかと思えてきた。全く初めてのケースだが、ゆうゆは一層やる気が漲ってきたし、心強くなった。果たしてこの慰安旅行の最中に、七瀬たち6人の命が危険に晒されるようなことが起きるのか…。常に注意を払っておかなくちゃと気を引き締めた。

車内が賑やかなまましばらく走っていると、ゆうゆは嫌な感覚を覚えた。まるで不吉な出来事が起こる予兆めいたものだ。そしてそれは勘違いではなかったことがすぐに分かった。

だが気付いた時には遅かった。バスのフロントガラスを突き破ってきた巨大な異物が車内に出現し、周りの何人かを巻き込んだまま後部に激突した。その弾みでバスは横倒しになり、ゆうゆは1度真横になったあと、すぐ天井にぶつかって逆さまになった。

車内に悲鳴が飛び交う中、バスは回転を続けたあと激しい衝撃を伴って止まった。道路脇の壁かガードレールにでもぶつかったのだろうと、薄れゆく記憶の中でゆうゆは思った。自動運転でも避けられなかったのだと…。この慰安旅行で何かあるだろうと警戒していたのに、これではとても阻止することなんて不可能だった。最悪でも犠牲になるのはあのクレーンの落下事故から救った6人だけだと思っていたのに、自分が巻き添えになったどころか、誘ってしまった成美と瑠夏もだ。もし命を落とさなかったとしても、大怪我は間違いない。それにインターチェンジまで乗せて行って欲しいと乗り込んだ4人もだ。


◇続く

 

新説『マジすか学園4』


#4804『これが天然アイドルの生きる道164 助けを求める4人』




「KEYABINGO!」(16/43話)


慰安旅行でバーベキューを行う「ハルジオンの丘」に向かって9人を乗せたマイクロバスが走っていると、ハザードランプを点滅させて路肩に停車した。

助けを求めているのは車が故障した4人の女性で、車内に乗り込んで来た。



ゆうゆ(大谷悠妃)
成 美(倉野尾成美)
瑠 夏(井上瑠夏)

<風俗店従業員>
七 瀬(西野七瀬)
美 彩(衛藤美彩)
一 実(高山一実)
玲 香(桜井玲香)
佑 美(若月佑美)
沙友理(松村沙友理)


その中で1番年上に見える女性が、『次のインターチェンジまで行けたら家族に迎えに来てもらって修理の手配をしようと思うんですけど、そこまで乗せて行ってもらえませんか…』と頼んでくる。

そんな用件なら全然問題ないから乗せてあげればいいと、ゆうゆは思う。大きいバスに乗っているから座席には余裕があるし。

だが今日の慰安旅行は全て七瀬たちの仕切りに任せてある。だから発言することは遠慮しておくと、喋り出したのはやはり七瀬だ。
『そんなのお安い御用だよ。私たちもそこを通るはずだから、乗せてあげます。座席に余裕もあるし。それより車が故障したんだって?大変だね』

今度は2人目の女性だ。長い黒髪と意思の強そうな眼差しが特徴的だ。
『はい。突然のことでびっくりしました。私たちではとても修理は無理ですから、インターチェンジで待っていて、お父さんに来てもらおうと思います♪』
『へぇ~。お父さんが迎えに来てくれるんだ。良かったね』
『はい♪』

続いて3人目の女性が聞いてくる。背が高くてスタイルが良く、目が大きくて美人顔のルックスにゆうゆは見とれてしまう。
『みなさん、綺麗な人ばかりですよね。乗ってみて、ゆりなはびっくりしました!こんなに綺麗な人が集まっているということは、もしかして芸能人の方々でロケの途中ですか?それだったらすみません💦』

自分のことを″ゆりな″と呼ぶ女性が、職業のことを聞いてきた。何て答えるのだろうとゆうゆは興味津々だ。すると沙友理が口を開いた。
『そんなに私たち綺麗?うれしいわ〜🎶何をやってる人たちだと思う?』
『うーん、そうですね〜。やっぱりテレビに出ているタレントさんですか』
『うわぁ〜、的中!その通りよ!タレントとは言っても全国的に有名な方ではなくて、ローカルで活動してるだけだから知られていないと思うけどね。あまり売れて忙しくなるのは嫌だから、マイペースでやらせてもらってるの』
沙友理の話を信じたのか、合わせてくる。
『そうですよねー。こんな綺麗な人たちばかりで、ゆりなが思った通りタレントさんなんですね。今日はどんなお仕事なんですかぁ?』

こんなことまで聞かれ、沙友理の嘘がバレないかゆうゆは心配だ。

『今日はね、この先にある「ハルジオンの丘」に行って撮影があるの。そこでバーベキューを宣伝する映像を撮るの』
「えー、そうなんですか!凄いですね!「ハルジオンの丘」ですかぁ。撮影はずっとしてるんですよね。あとから見に行かせてもらおうかなぁ」

ほらっ、嘘を言うから雲行きが怪しくなったとゆうゆが思ったら、4人目の女性が喋り出す。

『せやけど、うちらにそんな時間はないやん。それにこの人たちにこんな迷惑かけてんのに、撮影まで見学しようなんて図々しいことよく言うわ。ちかなら、よう言わんわ』
自分のことを″ちか″と呼ぶ関西弁がきつい女性の言い分を聞いて、ゆりなが諦めてくれたのでゆうゆはホッとしたし、車内に安堵する空気が流れた。そこで沙友理が『ともかくそんなところに立ってると危ないから、空いてる座席に座って』と言い出し、4人が2つの座席に分かれて座った。


◇続く


 

新説『マジすか学園4』


#4803 『これが天然アイドルの生きる道163 バスが停まった訳』




「KEYABINGO!」(15/43話)


慰安旅行でバーベキューを行う「ハルジオンの丘」に向かって、9人を乗せたマイクロバスが走っている。


ゆうゆ(大谷悠妃)
成 美(倉野尾成美)
瑠 夏(井上瑠夏)

<風俗店従業員>
七 瀬(西野七瀬)
美 彩(衛藤美彩)
一 実(高山一実)
玲 香(桜井玲香)
佑 美(若月佑美)
沙友理(松村沙友理)


カラオケで盛り上がる中、バスのスピードが緩まると、車内のみんなが気付いた。マイクを握っている瑠夏が『どうしたんですかぁ~』とそれほど心配ではなさそうに呟いた。それにつれてみんなが近くの窓から外の様子を確認し始めると、ついにバスはハザードランプを点滅させ、左側に寄って路肩に停車した。


少し前から窓越しに様子を見ていたゆうゆは、その理由が分かった。バスが一段とスピードを緩めて路肩に停車する直前、こちらに向かって手を振る女性たちの姿が目に入った。助けを求めているのだと。このような緊急時に自動運転が反応するシステムらしい。そしてバスがハザードランプを点滅させて停車した。このあとのことは、乗車している人間がどうするか決めてくれということか…。

七瀬たちはどうするのだろうとゆうゆが見ていると、6人が動き出すより先に路肩の4人がバスのすぐ側まで駆け寄って来て、『すみませーん!』などと窓越しに声を掛けてくる。ゆうゆが予想した通り、何らかの災難に遭って助けを求めているのだろうと分かった。こうなるともう手助けするしかないだろうなと思ったら、6人を代表してバスの乗降口に向かったのは玲香だ。側のボタンに触れてドアを開けると、『どうしたんですかー』と尋ねた。そして外に出て4人と会話を始めたが、詳しい内容まではゆうゆの耳に届かない。だがこの手の交渉役は玲香に任されているようで、あとの5人が口出しすることはないようだ。

しばらくして、玲香が乗降口に戻るなり言ってくる。
『あの人たち、この先のインターチェンジまで乗せて欲しいと言ってるんだけど、車が故障したみたい』

これはもう断ることはないだろうとゆうゆが思ったら、その通りになる。車内の誰からも反対意見が出ないので玲香はOKの返事だと受け取り、外に向かって声を掛けると、女性たちがステップを上がって乗り込んでくる。そして総勢4人が運転席の隣に並んだ。

4人を見て、ゆうゆはごく普通に真面目そうな女性たちだなと思う。20代なのは間違いないだろう。最初に乗車した女性がみんなを前にして何か言いそうなので、耳を傾ける。4人の中で1番落ち着いていて、大人っぽく見える。
『突然すみません。私たち4人は友達同士なんですけど、この道を車で走っていて目的地に向かっていたんですが、エンジン関係の故障で動かなくなってしまったんです。この先にあるインターチェンジまで行けたら、家族に迎えに来てもらって修理の手配をしようと思うんですけど、そこまで乗せて行ってもらえませんか…』

そんな用件なら全然問題ないから乗せてあげればいいと、ゆうゆは思う。大きいバスに乗っているから、座席には余裕があるし。


◇続く