#3850(13/15話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3850(13/15話)『アイドルに転職は難しい200 真昼の逃亡』



「SF翼のない白雪姫(31/33話)」


<ブラックシープス>

白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)

アツリーヌ(前田敦子)

さーなん(髙寺沙菜)

小林由依

今泉佑唯

守屋 茜

志田愛佳

平手友梨奈

長濱ねる

リョウ (北川綾巴)

カチドキ(堀 未央奈)

長沢菜々香

渡辺梨加

音 葉(町 音葉)

ユ キ(矢作有紀奈)

モ エ(矢作萌夏)


<うどん はた屋>

よこにゃん(SKE48 北川愛乃)

はたごん(SKE48 髙畑結希)

ちかこ(SKE48 松本慈子)

優莉奈(AKB48 行天優莉奈)


<都会のアイドル>

ゆうゆ(大谷悠妃)


<異形のミュータント>

舞 香(=LOVE 佐々木舞香)

せなたん(∴ヒロイン転生 星乃宮せな)




追われているミュータントの数人が、とうとう建物の壁によって逃げ道を塞がれてしまった。容赦なく迫る車が距離を詰めた時、突然近くの地面が真っ二つに割れたので、避けようとして植え込みに突っ込み、そして横転した。大きな衝撃音とともにタイヤが空回りする音が周辺に響き渡っている。


これで警察隊の動きが止まったため、その間にミュータントは全員、どこかに走り去って姿を消した。


車の方から白い煙が上がったので、近くまで来て様子を見ていた警察隊と群衆が、爆発を恐れて逃げ出した。


この混乱に乗じて、アツリーヌと音葉がモエとユキを連れて、一刻も早くこの場から立ち去ろうとする。警察隊の攻撃を邪魔した2人が、いつまでもここに残っていてはいけない。この作戦に街の警察は加わっていないので、モエとユキが突き止められることは恐らくないだろうと、アツリーヌと音葉は考えている。


一方、ねるは周辺を見回すが、混乱状態なのでかなりの仲間を確認できないが、この場から急いで離れることにした。みんなが戻る場所は寮なので何も問題はない。ゆうゆの姿が辺りに見えないが、構ってなんかいられない。



それから30分程経った頃、全員が寮の部屋に集まった。とっくに昼の時間を過ぎているが、食事のことを言い出す者は誰もいない。そして数時間前と違うことが1つある。せなたんがここに居ないことだ。最初のカプセルが発売された日からかなりの日にちが過ぎ去ったが、明らかになった全貌が衝撃的過ぎて、まだ興奮が冷めやらないままだ。


食卓を囲んで話題にしているのは、せなたんのことだ。出会った日、せなたんを助けた白雪姫が、ため息混じりに語り出す。

『ふぅ〜。それにしてもせなたんがカプセル会社の仲間で、それも正体があれだなんて思いもしなかったよ』

モエは声が沈みがちだ。

『カプセルを盗もうとしたところから、モエたちに接近しようとする作戦だったんだろうね。全く何て子なの…』

他にも何人かがせなたんと舞香に怒りの言葉を浴びせたあと、菜々香が疑問を口にする。

『だけど今残ってるカプセルを飲み切ったら、もう終わりなんだね。便利なカプセルばっかりだったのに、元の生活に戻れるかなぁ…』

茜が断言する。

『カプセルが底をついたら、元の生活に戻るしかないじゃない。つうか、それなら残ってるカプセルを今この場で全部捨てちゃおうか。その方が未練もなく断ち切れるでしょ』


茜の大胆な意見に賛否両論が飛び交っていると、部屋の外で何かが落とされたような音がした。みんなが一瞬ギクリとなり、小さな悲鳴を上げる者もいる。そんな中、すぐに席を立つのはアツリーヌだ。怯む様子も見せずにドアを開けて確認する。室内のみんなも立ち上がって動向を気にするが、アツリーヌは背中を向けたまま微動だにしない。それでも危険なことではないと判断した数人が、一歩ずつ歩き出してアツリーヌに近付く。モエも少し遅れてそうしたら、みんなの視線が下を向いていることに気付いた。何があるのだろうと確認してみると、床に置かれているのは何着もの服だ。どういうことだろうと考え、すぐに思い出した。初めてせなたんを寮に招いた日の帰り際、服をあげると言った。結局はサイズが合わなかったので、代わりに美音があげることになった。その後も何着かあげているのを見た。その服が綺麗に折り畳んで返されている。



◇続く