新説『マジすか学園4』
#3850(11/15話)『アイドルに転職は難しい200 モエとユキの考え』
「SF翼のない白雪姫(29/33話)」
<ブラックシープス>
白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(髙寺沙菜)
小林由依
今泉佑唯
守屋 茜
志田愛佳
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)
<うどん はた屋>
よこにゃん(SKE48 北川愛乃)
はたごん(SKE48 髙畑結希)
ちかこ(SKE48 松本慈子)
優莉奈(AKB48 行天優莉奈)
<都会のアイドル>
ゆうゆ(大谷悠妃)
<異形のミュータント>
舞 香(=LOVE 佐々木舞香)
せなたん(∴ヒロイン転生 星乃宮せな)
都会の警察隊によってミュータントたちが捕獲されたが、網の中にモエが瞬間移動し、ユキはその前に立ちはだかった。
そこに加勢しようとした音葉たちだったが、アツリーヌに制されて思い留まった直後、警察隊の車から勢い良く白い煙が吹き出した。モエとユキがいるので危険と判断した警察隊が、直接攻撃ではなく、動きを封じる作戦に出たとねるは理解した。頭を朦朧とさせる効果とかがありそうだ。ただここまでの経緯を見ていて、気になる点がある。高度な知能を持つミュータントが、このまま警察隊に捕らえられるとは思えない。こんな事態を想定して戦闘準備をしていない訳ないだろうし、もし怪我をさせることが信条ではない平和的な考えの持ち主だとしても、網から脱出するくらいの手段は用意しているはずだ。
白い煙が吹き出された中、ねるが目を凝らすと、モエはまだせなたんを見つけられずにいる。恐らくせなたんの姿をしていたミュータントが、名乗り出ないからだろう。あの白い煙は身体に何らかの影響を及ぼすことは確実だが、モエとユキがどこまで耐えられるのかは全く分からない。
しばらくすると、白い煙から発せられる異様な匂いが辺りに充満し始めた。恐らくこれで動きを鈍らせるためで、こんなものを近くで浴びたら脱出や抵抗は到底無理だろうとねるは思う。すると渦中のミュータントたちに動きがあり、危険を察してモエを無理やり網の外に出そうとしている者がいて、近くの数人が協力している。中心になっているのがせなたんだろうとねるは見当をつける。ところが捕獲を目的とした強靭な網なので、うまくいくはずがない。どうなるかと焦って見ていると、白い煙の脅威はミュータントだけでなくモエとユキにも及ばないらしく、いまだに異常は見られないが、それでも網からの脱出は叶わない。
そこでとうとう次の動きに移った。ミュータントの1人が手にした小さな物体から黄色い光線を発射し、頑丈な網を次々と切り裂いていく。これであっという間に、包囲されていた状態から抜け出した。今度はその光線が警察隊に向けられるのではないかと緊張が走る中、対抗するように警察隊の車から白い煙に変わり、放水が始まった。凄まじい勢いでミュータントたちに向かってしぶきが上がる。光線という得体の知れない武器を備えていることが分かって、もう1段階上の攻撃に出たようだ。モエとユキがまだ残っている状態なので砲撃には出られないが、放水で飛ばすだけならやむを得ないと警察隊が判断したらしい。
集中放水が始まった。ミュータントたちから離れないモエとユキにも浴びせられ、あっ気なく地面に転がった。放水はモエとユキをミュータントたちから離れさせることが目的だろうと、ねるは推測した。このあとミュータントたちに向けて本格攻撃が始まりそうだ。もはや生け捕りにしようという気持ちはないかもしれない。次に予想される攻撃は、ミュータントたちにとって致命傷になりかねない。モエとユキが手助けすることははもう無理だろうと思う。
◇続く