#3850(4/15話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3850(4/15話)『アイドルに転職は難しい200 せなたんの夢』



「SF翼のない白雪姫(22/33話)」


<ブラックシープス>

白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)

アツリーヌ(前田敦子)

さーなん(髙寺沙菜)

小林由依

今泉佑唯

守屋 茜

志田愛佳

平手友梨奈

長濱ねる

リョウ (北川綾巴)

カチドキ(堀 未央奈)

長沢菜々香

渡辺梨加

音 葉(町 音葉)

ユ キ(矢作有紀奈)

モ エ(矢作萌夏)


<うどん はた屋>

よこにゃん(SKE48 北川愛乃)

はたごん(SKE48 髙畑結希)

ちかこ(SKE48 松本慈子)

優莉奈(AKB48 行天優莉奈)


<カプセル販売員>

舞 香(=LOVE 佐々木舞香)



<謎の女の子>

せなたん(∴ヒロイン転生 星乃宮せな)



街の体育館で、第4弾カプセルの発表会が行われている。夢を叶えるカプセルを検証するため、舞香に呼ばれたのはせなたんだった。

舞香は後ろで待機している担当者からコップを受け取ると、せなたんに尋ねる。
『カプセルを飲む前に、あなたの夢を教えてもらってもいいですか』
一瞬戸惑う素振りを見せるせなたんが、意を決して話し始める。
『はい。私の夢は、こんな街なんかじゃなくて、花や緑に囲まれた自然の中で、動物たちと毎日楽しく笑って生きたいってことです』
『分かりました。素敵な夢ですね。ではこのカプセルを飲んでください。すぐに夢が叶いますよ』
舞香に渡されたカプセルを口に運び、次にコップを受け取ると、頭を後ろに倒すようにして、水をゴクリと飲み込んだせなたん。しばらく身動きしなくなると、体育館が静寂に包まれる。そのあと異変が起き始めた。

演壇の一帯に浮かび上がったのは、ついさっきせなたんが話していた、花や緑に囲まれた楽園のような情景だ。

体育館の床に座って見ているねるは、自分の目がおかしくなったのではないかと疑い、目を凝らしたり1度目を閉じてから見直すが、眼前から消えることはない。自分の周りにいる平手や由依らの仲間だけでなく、集まった大勢の人たちが騒然とし始めた。

演壇の方では、せなたんが望んだ通り自然の楽園に身を置き、楽しそうな笑顔を見せている。そして周りに集まったリスやウサギの小動物と戯れ始めた。こんな場面を見せられ、ねるは冷静になって考えろと自分に言い聞かせる。体育館に自然の楽園を再現させるなんて、現実には有り得ないのだと。何か裏がある。そこで思い出した。以前自分たちがゆうゆに招かれて、都会のテレビに出演した。そこでテレビ放送の構造を知った。あの方法に何らかの手を加え、今ここに映像として再現されているのか、それとも舞香が説明していたように、脳が刺激されて幻想を見せられているのか。ただカプセルを飲んだのは、体育館の中でせなたんだけだが…。

体育館に集まった人たちは、この現象をすっかり現実のものとして受け入れたようで、今ではカプセルの効果を称賛する声さえ上がっている。ねるはこんな時に1番頼りになるさーなんがいることを思い出した。すぐさーなんの隣に移動して聞いてみる。
『さーなん!これは一体どういうこと!何か分かることはないの!?』
さーなんの表情が冴えない。
『う〜ん。何だろうな。私に分かるのは、これが霊的なものではないということだけだよ。最新技術なのか、それとも今までみたいに脳がコントロールされているのだとしたら、もうお手上げだよ💦』

ねるはこの件に関して、さーなんからこれ以上何かを聞き出すことは無理だろうと判断した。あとは舞香の発言を待つだけだ。するとその舞香が再び喋り始めた。
『お集まりのみなさん。カプセルの効果を確認いただけたでしょうか。夢が叶って楽しそうにしているこの方の様子を見て、私も嬉しいです。このあとはみなさんからのご質問をお聞きする時間を設けますので、私を含む担当者がお答えします。そのあとカプセルを販売致します。数は十分に用意してありますので、安心してください』
これでとうとう歓声が上がった。

冷静に考えて、周りの人たちは迎合し過ぎではないかとねるは感じるものの、これまでのカプセルで経験した効果が抜群だったということも忘れてはいけないと思う。


◇続く