#3850(3/15話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3850(3/15話)『アイドルに転職は難しい200 最後のカプセル』



「SF翼のない白雪姫(21/33話)」


<ブラックシープス>

白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)

アツリーヌ(前田敦子)

さーなん(髙寺沙菜)

小林由依

今泉佑唯

守屋 茜

志田愛佳

平手友梨奈

長濱ねる

リョウ (北川綾巴)

カチドキ(堀 未央奈)

長沢菜々香

渡辺梨加

音 葉(町 音葉)

ユ キ(矢作有紀奈)

モ エ(矢作萌夏)


<うどん はた屋>

よこにゃん(SKE48 北川愛乃)

はたごん(SKE48 髙畑結希)

ちかこ(SKE48 松本慈子)

優莉奈(AKB48 行天優莉奈)


<カプセル販売員>

舞 香(=LOVE 佐々木舞香)



<謎の女の子>

せなたん(∴ヒロイン転生 星乃宮せな)



朝10時から街の体育館で、第4弾として最後になるカプセルの発表会が始まった。

マイクを持った舞香が話し始める。
『今日はこんなに大勢のみなさんに集まって頂き、感謝しています。長らくお待たせしてすみません。それでは早速、第4のカプセルについて詳しくお話していきます。これが最後のカプセルです。その効果は、1錠飲めば誰でも必ず願いごとが叶うというものです!』

舞香の発表は、ねるが思い浮かべていた想像のはるか上だ。それも夢が叶うカプセルだなんて、到底実現可能とは思えない。体育館に詰め掛けた人たちも、この突拍子もない話にざわついている。そんな空気を察したのか、反応を見ていた舞香が説明を再開する。
『みなさん、とても信じられないという顔をされていますが、これまで私たちが販売したカプセルを思い出してください。実現不可能だと思われていたことを再現したではないですか。それは全て研究を重ねた結果です。もう少し詳しい話をしますと、鍵を握っているのは脳なんです。人間をコントロールしている脳に働き掛けることによって、実現させるんです!』

舞香の話を聞き、「脳」という言葉が出てくると、それだけで信じてしまう気になるねるだ。さらに舞香の言っていることが、何となく分かる気がしてきた。夢を叶えるということは、脳に対して何かが働き、まるで夢が叶ったような気分にしてくれるのではないかと。

そんな中、集まった人たちから効果を疑う批判的な声が上がるので、舞香が対応する。
『それでは今から実際に夢が叶うかどうかの検証を、この場で行います。体育館にお集まりのみなさんの中で、すぐにカプセルを飲んで夢を叶えたいという方はいませんか?』

舞香の提案に人々がどよめく。未知のカプセルを1番最初に飲んでみないかという難題に腰が引ける者ばかりだが、それでも何人かが手を挙げた。

舞香の目線が自分たちの前で止まったので、ねるはドキリとする。仲間の誰かが手を挙げたのだろうと左右を見回してみたら、せなたんではないか。満腹感カプセルを購入した時も、せなたんが真っ先に飲んだことを思い出した。同時にせなたんは以前カプセルを盗もうとして舞香たちに追い掛けられ、自分たちが助けたという過去がある。聡明な舞香がせなたんのことを忘れるはずないが、どういう意図なのか舞香はせなたんを壇上に呼んだ。

せなたんが演壇に上がると、舞香が素知らぬ顔で話し掛ける。
『上がって来てくれて、ありがとうございます。何も心配は要りません。このカプセルを飲んでもらえれば、あなたの夢が叶います。それをこの場で証明します。今から飲んでもらえますか』

ねるはこれから一体どうなるのだと、頭の中が混乱する。ここは田舎の古びた体育館で、その壇上にいるせなたんの夢を叶えてみせるなんて、これからどんなことになるのか、まるで予想がつかない。せなたんの脳の中で何が起こったとしても、第三者として見ている自分たちには何も伝わらないはずだ。すると舞香の問い掛けに、せなたんが小さく頷いた。


◇続く