#3850(1/15話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3850(1/15話)『アイドルに転職は難しい200 疑心暗鬼の場』



「SF翼のない白雪姫(19/33話)」


<ブラックシープス>

白雪姫・みーおん(AKB48 向井地美音)

アツリーヌ(前田敦子)

さーなん(髙寺沙菜)

小林由依

今泉佑唯

守屋 茜

志田愛佳

平手友梨奈

長濱ねる

リョウ (北川綾巴)

カチドキ(堀 未央奈)

長沢菜々香

渡辺梨加

音 葉(町 音葉)

ユ キ(矢作有紀奈)

モ エ(矢作萌夏)


<うどん はた屋>

よこにゃん(SKE48 北川愛乃)

はたごん(SKE48 髙畑結希)

ちかこ(SKE48 松本慈子)

優莉奈(AKB48 行天優莉奈)


<カプセル販売員>

舞 香(=LOVE 佐々木舞香)


<謎の女の子>

せなたん(∴ヒロイン転生 星乃宮せな)



街全体が異様なバランスを保ったまま、さらに1カ月程が過ぎた頃、第4のカプセルが発売されるとの噂が広まった。


そんなある日の昼下がり、みんなが同じ部屋に集まって情報交換を始めた。以前は食事の場で顔を合わせていたが、こうして全員が揃うことは久し振りだ。


最初に話を切り出すのは茜だ。

『私が昨日、街で耳にした情報によると、第4のカプセルが最後なんだって』

梨加がすぐに聞く。

『えー、最後なの💦第4のカプセルって、一体どんな効果があるの?』

茜が首を左右に振る。

『私もいろいろ追っ掛けたんだけど、どんな効果というのは分からなかった。街の人も知らないみたい』

リョウが疑問に思う。

『今まで効果も一緒に広まってたのに、なんで今回は分からないんだ』

カチドキが呟く。

『最後のカプセルってことだから、販売会社がわざと情報を漏らしてないのかもしれない。それで期待感を高めるって戦略ね』

白雪姫が思う。

『気になることがあるんだけど、どうして今回のカプセルが最後なんだろう。まだいろんなカプセルを開発する余地はあるでしょ』

ユキからも意見が出る。

『前から思ってたんだけど、カプセルの情報って一体どこの誰が最初に流してるの。私たちはいつも1番最初にカプセルを手にしているんだから、私たちより先にカプセルの効果を知ってる人は、この街にはいないはずだわ。遠い都会とこの街を行き来している人なんていないと思うし、何かおかしいなぁと感じるの』

由依が持論を語る。

『分かった!カプセルの販売員が街の人になりすまして、噂話を広めてるんだ!その方が発売するまでに人気が高まるでしょ』

今泉が続く。

『思い出した!私たちが最初に「はた屋」でカプセルのことを喋ってるのを聞いた3人組だけど、1度も見たことない顔だった!あんな人たちが何人も街に紛れ込んでるんだ!』

ここで、ねるが上からの発言に出る。

『それはかなり前から分かってたよ。敢えてみんなの前でわざわざ言わなかったけどね。気付いてると思ってたから』

今泉が『なんだぁ。そうなの…』と言って肩を落とすのを見て、モエとさーなんが目を合わせ、声に出さないよう笑い合った。


音葉は気になることがある。

『それにしても、ゆうゆが全然来ないっておかしいよ。この前「はた屋」に行った時に聞いたんだけど、大好きなうどんも食べに来てないし、何かあったのかも…』

愛佳がクールに分析する。

『都会の方で先にカプセルが売れたんだから、睡眠時間を取らなくなった分、テレビの仕事が忙しいんでしょ。それとも逆に、アイドルを辞めちゃったかもね。だったらわざわざこんな遠くまで来なくても、カプセルでうどんの味を楽しめる訳だし、もううちらのことなんて忘れてるんじゃないの。そうだ!第4のカプセルって、ドアを開ければ、どこでも好きなところに行けるんだったりして〜』

愛佳の言い分を聞いて、ゆうゆに関してもう誰も触れなくなってしまった。あとは第4のカプセルにどんな効果があるのか予想を言い合っているうちに、何人かがこの場から離れ始めたので、しばらくして解散となった。


こんな時、さーなんはふと思う。ゆうゆの動向をみんなが気にしている。この田舎街から都会に行く方法は徒歩しかなくて、半日以上掛かってしまうので簡単には行けないが、自分なら愛佳の話ではないが、ひとっ飛びして都会に行って帰って来られる。ゆうゆのことだけでなく、一連のカプセルが都会でどのくらい浸透しているのかも、この目で確かめられる。けれども自分の特殊な能力は、危険に晒されるなどの緊急事態以外では使わないと決めている。ゆうゆが過去にない程長い期間現れないのも、愛佳が言っていた通りの理由かもしれない。カプセルだって今のところは街から活気がなくなってしまったり、食べ物屋が被害をこうむるなど、日々の暮らしが変わってしまった面はあるものの、明らかに大きな実害はないに等しい。それどころか全く新しい生活を楽しめているありがたみの方が大きい。なのでさーなんはこのまま成り行きを見守るつもりだ。



◇続く