#3807『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3807『アイドルに転職は難しい157 初めての楽屋入り』



土曜日の午後、日テレに向かうため名古屋駅で集まった6人。


桜 花(末永桜花)

亜柚香(上村亜柚香)

愛 理(水野愛理)

初 夏(歌田初夏)


あなん(杉山歩南)

みれい(林  美澪)


リニアの乗り場に向かって歩き出すと、『今日はゲスト陣が集まって持ち込み企画をやるんだけど、2人はその中に入ってないのに出番はあるのか?』と初夏に聞かれ、みれいが答える。

『はい。その件なんですけど、ピースさんから連絡があって、初めの方で私たちのコーナーを用意してくれるそうです』

初夏が聞き返す。

『コーナー?』

『コーナーという程のものではないんですけど、私とあなんちゃんとで結成したユニット名の発表をして、1曲歌わせてもらいます』

『先週の初登場でも歌ったのに、今週もまた歌わせてもらえるのかー。恵まれてるなぁ』

亜柚香が諦め口調になる。

『しょうがないよ。この2人はアタシたちより全然フレッシュだし、可愛さでは負けてないと思うけど、新しい子をどんどん売っていくのが、この業界のやり方だしね。それにこっちで人気になってる、ひゆかちゃんとれみたんっているでしょ。確かKEY WEST CLUBというんだっけ。あの子たちに対抗しようと、ピースが躍起になってるから』

『なるほどなー。ちなみに、ひゆかとれみたんは、あたしの後輩だから』

初夏が納得したところで、愛理が指摘する。

『それに、みれいちゃんは他に楽しみにしていることがあるんだよね。るーちゃんに会えることでしょ。るーちゃんは昨日「KEYABINGO!」の撮影をしていて、そのあと東京のホテルに泊まってるけど、日テレで会えるし、帰りは一緒だからなぁ。るーちゃんは最近テレビの仕事が忙しいし、みれいちゃんも学校とメイドカフェがあって、会えるのは今日だけだもんね』







みれいが恥ずかしそうに『まぁ、そういうことです』と認めたのを見て、桜花が『るーちゃんのどこがそんなにいいのかなぁ。よく分からないわ』と毒を吐いたところで、愛理があなんに聞く。

『あなんちゃんは誰のことが好きなの?教えて欲しいな』


すちーず4人の視線を浴び、あなんが答える。

『あなんですかー。そうですねぇ。すちーずのみなさん全員が好きです。目標にしたいと思っています』

それを聞いた桜花が『さすが、優等生のあなんちゃんだ。お手本のような回答だね』とおだてたところで、リニアの到着を告げるアナウンスが流れた。



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楽屋に到着し、『おはようございま〜す♪』と挨拶したあと、部屋に入る6人。ピースがまずはあなんとみれいに声を掛ける。

『2人ともお疲れさん。よく来てくれたね。荷物はそこに置き場所があるから、あとは好きなところに座っていいよ』


あなんとみれいがキョロキョロする。初登場した先週は生放送のスタジオで初めてみんなと顔を合わせたので、本番前の楽屋は初めてだ。それも既に出演者たちが全員揃っている。みれいはすぐに瑠夏の居場所を探したが、両隣はもう空いていないので、桜花や亜柚香に混じってすちーずの側に座った。あなんも一緒だ。そんな2人にテーブル越しで話し掛けてくるのは、面倒見のいいはたごんだ。

『周りは年上の怖そうな人たちばかりだけど、気にせずリラックスしていれば大丈夫だからね。この番組ではこれから2人のことを売り出していくみたいだけど、プレッシャーに感じたりせず、気楽にやっていこうね。それにもし変なことがあったり、嫌なことをやらされそうになったら、はっきりと断っていいんだからね。言いにくかったら私に言って』

あなんとみれいが『はい。分かりました。ありがとうございます』と、揃って頷いた。



◇続く