#3553『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』


#3553『君と出逢ってから今日まで53 探り合うアイドルたち』



水曜日の午後2時頃、瑠夏とゆうゆと成美の3人がレッスン場に着くと、やはり先客がいて、すちーずの7人が集結していた。


瑠 夏(SKE48 井上瑠夏)
ゆうゆ(SKE48 大谷悠妃)
成 美(AKB48 倉野尾成美)

<すちーず>
萌 夏(矢作萌夏)
ユ ナ(小畑優奈)
桜 花(SKE48 末永桜花)
亜柚香(SKE48 上村亜柚香)
愛 理(SKE48 水野愛理)
初 夏(AKB48 歌田初夏)
音 葉(町  音葉)


瑠夏たちがシェリーのマンションで「KEYABINGO!」の打ち合わせをしている最中から既に練習を始めていたようで、今は休憩中らしく床に座り込んでいるが、レッスン着姿の7人を見ると、熱がこもった練習を続けていたのだろうと一目瞭然だ。

7人の中で最初に気付いたのは亜柚香で、こちらを向いて手を振ってくるのを見て、瑠夏が応えた。そのあと残りの全員に気付かれた。そこでユナがニコニコしながら手招きするので、瑠夏たちがすちーずの輪に加わった。

3人揃って座ると、早速亜柚香が聞いてくる。

『るーちゃんたちのユニットって、ちゅ〜‘Sデイズだよね。どういう意味?』

瑠夏が教える。
『ちゅ〜‘Sデイズは、今のところ「KEYABINGO!」のスタジオライブだけの出番なんですけど、放送されるのが火曜日だからです。撮影しているのは金曜日なんですけどね』
『あー、なるほどね』
ここで萌夏が会話に加わる。
『ちゅ〜‘Sデイズとすちーずって、似てるよね。だから今度いつかコラボしたいなー。対決企画でもいいけど』

萌夏の提案を聞き、ゆうゆがその気になる。
『いいですねー。やりましょう♪ゆうがかおたんに直訴します。ところですちーずのみなさんは、今週のオイラーズの番組で1曲歌うことになったんですか?』
『そう!久し振りにすちーずで1曲歌えることになったんだよね』
ゆうゆが萌夏に聞こうとするが、年上でも同期みたいなものだし、白雪姫のドラマで共演を重ねていて、そのロケ隊のルールがタメ口なので、ここからはそうしてみる。
『その曲の練習をしていたんでしょ。ゆうが知ってる曲かなぁ。教えてくれない?』
却下する萌夏。
『それは教えられないね。土曜日の生放送で、初めて発表すると同時に歌うってコンセプトだから』
ゆうゆが頭を働かせる。
『でも、ゆうたちはあさっての金曜日に収録して来週の火曜日に放送されるのに、すちーずは今週の土曜日に生放送でしょ。もし同じ曲を歌うことになったら、後で歌うゆうたちが困るんだけど…』

ここでゆうゆと元々仲が良い亜柚香が反論に出る。
『こっちの方が先なんだから、それは諦めてもらうしかないなー』
ゆうゆが亜柚香の方を見る。
『すちーずの方が先なんだけど、あとからどっちのパフォーマンスが良かったか比べられるのは、お互いイヤじゃない?』
『それもそっか…』

亜柚香が考え込んでしまうと、代わりに桜花が喋り出す。
『ちょっと待ってよ。お互いが同じ曲を選ぶ確率なんて、いったい何パーセントだと思う?』

成美が突っ込む。
『1人だけ何て服を着てるんだ』
『似合ってるでしょう?JR東海様が私のサイズに合わせて本物の制服を作ってくださったので、着てきたの』
『うんうん。似合ってる。でも選ぶ範囲がアイドルソングの中で、それも名曲と言われるものなら、被る確率は10パーセントくらいあるかもな』
桜花が切り替える。
『分かった。じゃあ、私たちが今からここで歌うよ。それなら文句ないでしょ』
桜花の独断に対してすちーずの何人かが『えーっ』と声を上げるが、結局はこの場で1番だけ歌うことになった。

すちーずの7人が立ち上がり、センターに立つ者の左右に3人ずつ並んだ。そこで初夏がプレーヤーを操作すると、せつないテンポのイントロが流れ始めた。


◇続く