#2400(22/27話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』

#2400(22/27話)『坂道下剋上50 ライブの聖地』


「SF翼のない白雪姫(6/11話)」

<ブラックシープス>
守屋 茜
志田愛佳
今泉佑唯
小林由依
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
白雪姫・みーおん(向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(高寺沙菜)
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)

<ヒナターズ>
シ        ホ(加藤史帆)
きょんこ(齊藤京子)
みーぱん(佐々木美玲)
美        穂(渡邉美穂)


ブラックシープスがヒナターズを迎えて初めての路上ライブは、大盛況で終わった。想定していた以上の金貨が集まったので、帰りは街で早めの夕食を食べて帰ることにした。人数が多いので何組かに分かれ、それぞれが食べたい店を選んで入った。

ハンバーガーを食べたいと言い出したのはみーぱんで、そこにブラックシープスのゆいちゃんずと音葉が手を挙げ、4人で食べることになった。

都会とはひと味違うハンバーガーを食べられ、みーぱんは満足して店を出た。ここからブラックシープスの寮まで30分程かけて歩くのだが、店に寄ったため、しばらくの間は初めての道を行くことになる。

お喋りしながらの帰り道、ある物が佑唯の視界に入った。
『あっちの方に高い木がいっぱい生えてる。公園かなぁ。行ってみようよ』
そう言いながら向きを変えて歩き出すと、あとの3人がついて来た。

しばらく歩くと、緑の木々が生い茂った公園だと分かった。一番に足を踏み入れた佑唯は、この公園に漂っている落ち着いた空気を一瞬で気に入った。景観を見ると、階段を4・5段ほど上がったスペースは、“舞台”にするのにちょうど良い。“客席”は後方にかけて登り坂のスロープになっているので、とても見やすい。こんなにいい場所を今まで見落としていたことに後悔していると、相棒の由依が大きな声を出した。
『わぁー!ここ、ライブするのにめっちゃいいじゃない!今度からここでやろうよ!』
さらに音葉が『今度じゃなくて明日からここにしよっ』と続いた。佑唯も同感で、この公園を路上ライブの本拠地にしてもいいなとさえ思った。寮に帰ってみんなに知らせるため、公園の名前を見ておかなくてはいけない。4人で辺りを探し回ってようやく見つけた。随分と古そうな板に、「平和の森公園」と印されていた。


翌日になった。ブラックシープスとヒナターズの一行は、昨日よりも早めに寮を出た。佑唯たちが強く推した公園に着くと、白雪姫が真っ先に感想を述べた。
『佑唯が言ってた通り、ライブするには最高の公園だね!』
ねるも同じことを思う。
『ここだと坂になってるから、後ろの方で観てくれる人も観にくくないし』
茜が『なかなかいい場所を見つけたじゃない。ライブの聖地みたい』と佑唯に話し掛けていると、平手が大事なことに気付いた。
『でも昨日、「明日も同じ場所でやります」と言ったのに、今日になって急に場所を変えたらまずいんじゃない?』
何人かが『そうだったなー』と心配そうなので、音葉がそんな不安を打ち消す。
『だから今日は早めに来たんだよ。昨日の広場に行って、この公園に変更したって、来てくれた人たちに知らせなきゃ。音葉が今から行ってくる!』
リョウが『あたしも一緒に行く!』と言うと、カチドキも手を挙げた、

音葉を先頭にして、リョウとカチドキの3人が走って公園から出て行った。残った者が公園の周辺で路上ライブの告知を始めた。そんな中、アツリーヌはさーなんのことが気になっている。みんなが告知をするためバラバラになった時、さーなんの背中を追い掛けて聞いてみる。
『さーなん。さっきから様子がおかしいけど、何かあったの?』
さーなんが小さく首を横に振った。
『うーん。何もないよ。いつもと同じだって』
さーなんとの付き合いが長いアツリーヌは、何もない訳がないと分かる。ただこのあと路上ライブを控えてみんなが盛り上がっているのに、水を差すような言動をしたくないのだろうと考えた。生き返って特殊な能力が身についたさーなんには、これまでに何度も助けてもらった。たとえ何かあったとしても、さーなんが対処してくれるだろうと信じている。

みんなの告知が効果的で、続々と人が集まり始めた。そこに大勢のファンを引き連れた音葉たちが戻ったので、いよいよ路上ライブをスタートさせる。


◇続く