#2400(21/27話)『マジすか学園4』 | 第7シーズン

第7シーズン

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新説『マジすか学園4』

#2400(21/27話)『坂道下剋上50 田舎で歌うヒナターズ』


「SF翼のない白雪姫(5/11話)」

<ブラックシープス>
守屋 茜
志田愛佳
今泉佑唯
小林由依
平手友梨奈
長濱ねる
リョウ (北川綾巴)
カチドキ(堀 未央奈)
長沢菜々香
渡辺梨加
白雪姫・みーおん(向井地美音)
アツリーヌ(前田敦子)
さーなん(高寺沙菜)
音 葉(町 音葉)
ユ キ(矢作有紀奈)
モ エ(矢作萌夏)

<ヒナターズ>
シ        ホ(加藤史帆)
きょんこ(齊藤京子)
みーぱん(佐々木美玲)
美        穂(渡邉美穂)


都会で活動しているヒナターズが、田舎にあるブラックシープスの寮へ遊びにやって来た。両者はブラックシープスが普段ライブを行っている広場に向かい、まずはブラックシープスの16人が2組に分かれ、階段を上がって少し高くなったスペースに立ち、それぞれ2曲ずつ歌った。その間、ヒナターズは端っこの方で手拍子を打ちながら、ブラックシープスのライブを見守った。次はいよいよヒナターズの出番なので、直前の曲でボーカルを務めたモエが紹介を始める。

『ありがとうございました~。実は今日、モエたちのお友達のグループが来てくれてるんです。出て来てー!』
ヒナターズの4人が颯爽と登場したのを見て、モエが続ける。
『この4人はヒナターズです!ここから遠く離れた都会で結成されたグループで、今大人気なんです。以前モエたちが都会に行った時に知り合いました。今日は遊びに来てくれたので、路上ライブに参加してくれます。じゃあみんな、自己紹介してください!』

モエの隣にいるシホが、一歩前に出た。
『私たちは都会の方で活動しているヒナターズです❗️今日はブラックシープスのみんなに会うためにやって来ました❤️よろしくお願いします❗️私はクールであんぽんたんだけど、足の速いことが取り柄のシホです🎵私たちの歌を聴いて、立ち漕ぎしちゃってください⤴️』

ルックスが抜群なシホの挨拶に、ブラックシープスを観に来たファンから歓声が上がった。それに気を良くしたきょんこが続く。
『田舎のみんなー、ブラックシープスの時よりもっと声出せよ❗️ラーメン大好き、きょんこです❗️1度都会にラーメン食べに来いよ❗️』

きょんこの過激な煽りにモエは焦ったが、ファンが受け入れているようなのでホッとした。次はみーぱんだから安心だ。
『あんぱん しょくぱん みーぱん✨将来はパン屋さんになりたいみーぱんです💞ハッピーオーラ全開で行くから、私たちについてきてくれますかー❓️』

ファンが呼応してくれたのを確認して、最後に美穂が挨拶する。
『陽だまりが大好きな怒濤の起爆剤💨ヒナターズのみんなの妹、美穂にキュンとしちゃってください❤️今日は2曲歌わせてもらいます🎵1曲目は「それでも歩いてる」です💖』

美穂が持参したカセットテープレコーダーのボタンを押して、自分の足元から少し離れた場所に置いた。

ヒナターズの代表曲は、きょんこの安定した存在感のあるソロから始まる。

♪掌を空に翳し 目を細めていた青春の日々よ この世界に反射する何が眩しかったのだろうか?

そのあとみーぱん、シホ、美穂が続いて歌った。ブラックシープスにはないタイプの曲で、初めて観るファンが興味津々になっている。

一転して2曲目は爽やかでテンポの良い「キュン」だ。ブラックシープスには、こんなにもアイドルらしい可愛い振り付けの曲はない。4人の歌とダンスがとても瑞々しくて、田舎に住むファンは、こんなにも洗練された曲を初めて聴いた。やがて4人が歌い終わると大きな拍手と共に歓声が上がり、広場は熱狂に包まれた。

端っこに退いて観ている佑唯は、隣にいる茜にたまらず話し掛けた。
『ヒナターズ、予想通り凄い人気になってるね』
負けず嫌いの茜も認めるしかない。
『そうだなぁ。同じ路上ライブでも、うちらとはかなり違うタイプだし、ファンの人たちもこんなの初めてだから、ウケてるんじゃないの』
『さすが都会で活動してるだけのことはあるなぁー。でもシホが卑猥なこと言ってた気がするー』
その時、鍋を持ったリョウが佑唯の横を走り抜けた。そのままファンの間に割って入ると、金貨が次々と鍋に投げ込まれていく。

こうして路上ライブが終わった。想定していた以上の金貨が集まったので、帰りは街で早めの夕食を食べて帰ることにした。人数が多いので何組かに分かれ、それぞれが食べたい店を選んで入った。


◇続く