不動産売却で損をしないために重要な査定依頼の前準備と、仲介・買取の違い、失敗しない業者選びのポイントを不動産歴25年以上のプロが分かりやすく解説。高値査定に惑わされない判断軸が身につきます。
こんにちは。
本気不動産の佐藤です。
「そろそろ売ろうかな」
「今いくらくらいになるんだろう?」
不動産の査定を考え始めたとき、多くの方が
**いきなり“どこに頼むか”“いくら出るか”**から考えてしまいます。
でも実はここ、
一番最初にやるべきことが別にあるんです。
■ 査定依頼の前に必ずやってほしいこと
「なぜ売るのか」を整理する
査定の第一歩は、
**「なぜ売却を考えたのか」**をはっきりさせることです。
・住み替えのため
・相続や家族構成の変化
・老後資金の確保
・空き家になった
・住宅ローンの整理
理由は人それぞれですが、
ここが曖昧なままだと、あとで価格に振り回されます。
おすすめは、
👉 紙やスマホに書き出しておくこと
さらにセットで整理しておきたいのがこの3点です。
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いつまでに売りたいか
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手元にいくら残したいか
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売却後の予定(住み替え・現金化など)
これがあるだけで、
業者との話が一気に噛み合います。
■ 査定は何社に頼む?
多すぎは逆効果です
「たくさん頼んだ方が安心ですよね?」
…とよく聞かれますが、答えはNO。
目安は3社程度で十分です。
理由はシンプルで、
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情報が多すぎると判断がブレる
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高値競争になりやすい
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比較が浅くなる
おすすめの組み合わせは👇
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地元の売買専門会社
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フランチャイズ系
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大手不動産会社
同じ地域でも、
価格の考え方・説明の仕方・戦略が全く違うのがよく分かります。
■ ちょっと注意したい業者の特徴
・「このマンション探してます!」系の手書き風チラシ
→ 実は汎用印刷のケースがほとんど
・賃貸中心、管理畑の担当者
→ 売買経験が浅いことも
大事なのは、
売買をどれだけ本業でやっているかです。
■ 仲介と買取、何が違うの?
◎ 仲介査定
一般の買主に向けて売る方法です。
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理論上は高く出せる
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ただし「売れる保証」はない
-
高値=成約価格ではない
高い査定額を見せること自体は、
正直いくらでもできます。
だからこそ、
「なぜその価格なのか」
「どうやって売るのか」
ここをしっかり説明できるかが重要です。
◎ 買取査定
業者が直接買う方法です。
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価格は確定
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スピード重視
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手間・ストレスが少ない
相場の7掛け前後(約30%減)になることが多いですが、
名義変更、保証、リスク負担などの構造的理由があります。
荷物が多い、状態が悪い、
時間をかけたくない場合は、
最初から買取が正解なケースもあります。
■ 高値査定に飛びつくと起きがちな失敗
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全然問い合わせが来ない
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内見だけ増えて疲れる
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価格を下げ続ける
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最後は結局、買取へ…
この流れ、実は本当によく見ます。
だからこそ、
「なぜ売るのか」に立ち戻ることが大事なんです。
■ 良い仲介会社の見分け方
見るべきはこの3点
① 説明力
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査定根拠を説明できる
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仲介と買取の違いを丁寧に話す
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売却スケジュールを示す
② 質問力
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いつまでに売りたいか
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いくら残したいか
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修繕・リフォーム履歴
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不具合の有無
きちんと聞いてくる会社ほど、
提案の精度が上がります。
③ 提案力
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広告方法
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見せ方
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時期の選定
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状況に応じた柔軟な戦略
名前の大きさより、
中身を見ることが大切です。
■ 価格差のリアルな判断材料
例)
仲介想定:2000万円
買取:1400万円前後
差額:約600万円
この600万円を
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時間
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手間
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ストレス
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売れないリスク
とどう天秤にかけるか。
ここが冷静な判断ポイントです。
■ まとめ|損しない売却のための3点セット
最初に必ず伝えてほしいのは、この3つ。
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なぜ売るのか
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いつまでに売りたいか
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手元にいくら残したいか
これがあるだけで、
査定の質も、提案の中身も、結果も変わります。
■ 次の一歩はこれでOK
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まずは売買専門会社に相談
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3タイプの会社で比較
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価格より「説明・計画・現実性」で判断
不動産売却は、
高く見せる競争に勝つことではありません。
目的を達成することです。
迷ったら、
いつでもご相談ください。
本気で、損しない売却を一緒に考えましょう。