マンション購入で後悔しやすい騒音問題を不動産のプロが徹底解説。上下階の音、構造の違い、床厚、L値(LL・LH)、遮音フローリングの見分け方まで分かりやすく紹介。騒音トラブルを防ぐマンション選びのポイントが分かります。
こんにちは。
本気不動産の佐藤です。
マンション購入のご相談で、実はかなり多いのが
「住んでから気づいた騒音問題」です。
「上の階の足音が気になる」
「子どもの音でクレームが来ないか心配」
「夜になるとどこからか音がする…」
せっかく購入したのに、
音のストレスで後悔するのは本当にもったいない。
今回は、不動産歴25年・売買1,200件以上、
査定・相談4,000件超の経験から、
マンションの騒音問題と選び方のポイントを分かりやすくお話しします。
騒音トラブルは「上下階」が一番多い
まず知っておいてほしいのは、
騒音の多くは「隣」より「上下階」から来るということ。
実際には真上ではなく、
斜め上や壁を伝って聞こえるケースも多く、
「どこから音がしているか分からない」
という錯覚も起こりやすいんです。
特に問題になりやすいのが
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足音
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飛び跳ねる音
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家具を動かす音
こうした音は、構造と床材の影響を強く受けます。
構造の違いで音の伝わり方は大きく変わる
マンション選びで必ずチェックしたいのが構造です。
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木造
空間が多く、太鼓のように響きやすい -
鉄骨造
木造よりは良いが、軽い衝撃音が伝わりやすい -
鉄筋コンクリート(RC)造
中身が詰まっていて、音が伝わりにくい
分譲マンションの多くがRC造なのは、
遮音性と居住性を重視しているからなんですね。
床の「厚み」と遮音性の関係
意外と知られていませんが、
床厚には明確な法律基準はありません。
一般的には
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柱スパン約7m → 床厚150mm前後
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分譲マンション → 200mm〜230mm
というケースが多く、
床が厚いほど音は響きにくい傾向があります。
賃貸では床厚まで確認されることは少ないですが、
購入の場合は大事なチェックポイントです。
L値(LL)とLHを知っておくと失敗しにくい
床材には遮音性能を示す指標があります。
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LL(軽量衝撃音)
スプーンを落とした音など -
LH(重量衝撃音)
飛び跳ねた時の「ドン」という音
分譲マンションでは
LL45・LL40などの基準を満たした
「遮音フローリング」が求められることがほとんど。
管理規約で
「遮音性能を満たさない床材は不可」
となっているケースも多いので要注意です。
床材でここまで違う!音の感じ方
実際に比べてみると、音の差はかなり出ます。
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フローリング(遮音なし)
響きやすい -
遮音フローリング
響きが抑えられる -
クッションフロア
やや響きにくいが足が疲れやすい -
絨毯・遮音カーペット(LL35など)
圧倒的に静か
フローリングの上に
ラグやカーペットを敷くだけでも効果ありです。
リノベ済みマンションは特に注意
最近多い「リノベーション済み物件」。
見た目はきれいでも、
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遮音フローリングではない
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コスト優先の床材が使われている
というケースもあります。
内見時は
踏んだ時に少し沈む感じがあるか
ぜひ確認してみてください。
まとめ:音の確認は「構造+床材+感覚」
マンションの騒音対策は、
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構造(RCかどうか)
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床厚
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床材の遮音性能
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実際に踏んだ感覚
この4点を見ることで、
後悔のリスクを大きく下げられます。
「買ったばかりなのに騒音でストレス…」
そんな状況は避けたいですよね。
騒音で悩んだ経験がある方、
今まさに気になっている方は、
ぜひコメントやご相談もお寄せください。