マンション内見で見落としがちな水回り違和感を10項目で整理。キッチン・洗面・ゴミ動線・視線設計など、使い勝手を改善する実践ポイントを、内見時すぐ質問できる視点と併せて解説します。
こんにちは、本気不動産の佐藤です。
今日は、マンションを探すときに「ちょっと違和感…?」と感じやすい“水回り”の部分について、僕の経験を交えて丁寧にお話しします。
特に「内見時に感じた違和感は、その場で質問すべし!」という点は強くお伝えしたいので、これを読んで次の内見で役立てていただければ嬉しいです。
はじめに:なぜ「違和感」を放っておくと危ないのか?
物件の内見中、キッチンや洗面所、浴室といった水回りに「なんか使いにくそう」「狭く感じる」などの違和感を覚えること、ありませんか?
実はそう感じたその瞬間が大事で、後から持ち帰って間取り図とにらめっこしても、頭の中だけでは正確な判断が難しいんです。
見学中にその場で「ここが気になります」「こう見えるんですけど大丈夫ですか?」と営業担当者に伝えたり質問したりすることで、具体の改善案や注意点が出てきやすくなるからです。
というわけで、今回は「水回り違和感10項目」と、それぞれに対する“その場で聞く+後でできる工夫”をまとめてみました。
水回り違和感10項目と具体的対策
以下、僕が物件探し・相談対応でよく目にする“違和感パターン”+解決アプローチです。
番号 | 違和感の内容 | 実践ポイント・改善案 |
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1. キッチンと洗面所が遠い・家事動線が悪い | キッチンから洗面や浴室への移動が廊下経由だったり、ドアが多くてぐるっと回らされるレイアウトだったり。 | 内見時、「この通り道に何か置かれますか?」「この扉が閉じると動線が遮られますか?」と質問する。改善が難しければ、調理→洗い物のタイミングをずらす、回数を減らす使い方の工夫を。 |
2. 洗面所が狭すぎる | マンションでは洗面所がそもそも余裕ない設計も多く、ドレッサーを置く余裕すらないことも。 | 洗面所で行う身支度を「寝室側でドレッサー対応」に分散する案を検討。収納を可能な限りミニマムにして、洗面所内に置くモノを厳選するルール化も有効。 |
3. キッチンが丸見え(リビング・廊下から見える) | 料理中や水仕事中、リビング・ダイニング方向にすべて丸見えで気になるレイアウト。 | 内見時、「この高さだと見えますよね?」と確認。リフォーム時は腰壁を10〜15cm高くする案、見栄えを保つ収納配置、食洗機導入で水切りラックを減らす運用などを検討。 |
4. パントリーが広すぎてスペースを圧迫 | 一見魅力的でも、広すぎるパントリーが他の機能空間(洗面・廊下)を圧迫するケースあり。 | ストックの量を管理可能な範囲に抑える、過剰に買い溜めしすぎないルールを導入。パントリー内にゴミ・不要品を溜めない動線設計を意識。 |
5. 作り付け収納(キッチン収納など)が全面扉型で使いづらい | 見栄え重視で扉ばかり、多くが“隠す収納”になって使い勝手を犠牲にするパターン。 | 実用性重視で扉+オープン棚併用、可視性を意識した構成を確認。普段使いの物は扉より中段・開口部中心におけるか?を内見時に見ておく。 |
6. 朝の時間帯に水回り渋滞 | 家族が同時に洗面・キッチンなどを使おうとして混雑。マンションでは拡張性が限られる。 | 生活時間帯を少しずらす(起床順・家事タイミングをズラす)。通路が確保できるなら配置を緩めに取る案を探す。 |
7. 洗面所収納が足りない | 小物・ケア用品・在庫品があふれ、収納効率が悪化する。 | 使用中の物中心に、在庫は“使い切り”方式。季節品は他所に避難させておく。中途半端な未使用品は思い切って処分。 |
8. キッチンと収納高さの不一致 | 住んでみて背が合わない、使いづらい天板高さ・吊り棚の位置など。 | 内見時、実際に手で開閉や手を伸ばした感覚を体験。将来リフォーム時に、80/85/90/95 cmなど複数高さを試してみて選定。 |
9. ゴミ置き場・ゴミ動線の制約 | 室内でゴミを置くスペースが狭く、ゴミ回収動線が遠い。パントリーに仮置きしてしまうケースも。 | ゴミはこまめに出す運用を基本に。適切容量のゴミ箱を選び、動線上に捨てやすいルートを確保。パントリーをゴミ置きに使わない設計を優先。 |
10. キッチンから“見えない”不満(子ども・会話・テレビ) | キッチンに立っていると、家族の様子が見えず孤立感を感じる間取りも。 | 内見時、「この位置から子どもの様子見えますか?」「テレビ方向との視線はどうか?」と確かめる。対面キッチン・視線抜けを活かす設計を重視。 |
費用感・リフォーム可否・現実的な落としどころ
とはいえ、マンションでは自由に動かせる壁やスペースが限られていることも多く、すべてを“理想”にするのは難しいのが現実です。そこで、以下の視点で判断しましょう。
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リフォーム費用目安
キッチン入れ替え:おおよそ 100万円前後
食器棚や収納機器:25〜30万円前後
壁付け→対面風変更(配管位置により可否あり):50〜100万円規模
大規模改修(間取り変更含む):250〜300万円前後になることも -
優先順位の考え方
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まずは「使い方改善」から。動線変更、在庫ルール、時間帯調整など、費用をかけずに改善できる項目をまず試す。
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次に「理解できる小改善」領域。腰壁の高さ調整、収納構成の見直し、視線設計など。ただし、強度や配管・構造制約に注意。
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最後に「費用をかけるリフォーム」は、諦めきれない不満が残る場合に検討。リフォーム会社・設備ショールームで複数プランを見比べましょう。
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使い方のコツ
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使い方の工夫:在庫ルール、時間帯ズラし、動線工夫など
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理解+小改善:見栄え・視線・高さ調整などで改善できる範囲
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リフォーム・入れ替え:大きなコストをかけて変える必要がある部分
違和感10項目を頭に入れておくだけで、内見中に「これはちょっと怪しいぞ」「ここは要確認だな」と思える目が育ちます。物件選びの精度がグッと上がりますよ。
もし、あなたが「我が家の水回りでこうやって工夫したよ!」という事例があれば、ぜひコメントで教えてください。読者同士で情報を共有できれば嬉しいです。
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(※上記リンクは動画の一例です。他にも「水回り」「間取り」「家事動線」などで検索してみてください。)
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