19歳ボウズの日々/サッカー1種でスタメンに必要な最低条件(3) | ドングリクンパパのブログ

ところがボウズの報告を聞いて驚いたのだ。

 

スピードはやっぱり速い。でもスピード感にちょっと慣れて、もうちょいフィジカル出来れば、あのレベルなら無双できる、と。マジっすか?まず4-2ツーサーバーの鳥かご系メニューをやったらしいのだが、大学生が全然動けないのに驚いたそうだ。

 

最初サイド気味にポジション取ってたけど、あまりにも空いたスペースに動ける奴がいなくて結局ボウズが中に入ってさばいたそうだ。守備もなんでそこでマーク外すの!?みたいな感じで驚いてしまったらしい。ユースチームの高1並みに動けない。

 

話を聞いていて初めて心底納得したんだよ。そういうことか~、とね。チームメイトのA君も東海1部の大学に練習参加した際「大学生へたくそばっか!」と豪語していた。技術面より「サッカーがヘタクソ」だと。そして実際開幕戦からいきなりスタメンで出ている。まったく同じような感触をボウズも持ったのだ。

 

なぜボウズのチームの監督さんがあんなに育成結果を出せるのか?チームの戦績はか~なりしょぼいのに(とはいえ時折Jユースに勝ったりするけどね)卒業後の選手の活躍ぶりはもう意味が分からないくらいハイレベル。卒団生はまだトータル50人程度、でもそこから

 

*ポルトガル3部プロ → J3プロ → ドイツ5部プロ

*マルタ1部プロ → 社会人県1部

*マルタ1部プロ → ポルトガル5部セミプロ

*オーストラリア・セミプロ → ドイツ5部プロ

*ブラジル・プロ

*ドイツ1部チームU19 → 社会人チーム

*東海1部大学キャプテン&東海選抜 → 社会人チーム

*昨年アメリカカレッジ全米ベスト11(1年生では極めて異例)

*現在東北1部大学で1年からトップチーム・スタメンが2名

*現在東海1部大学で1年からトップチーム・スタメンが1名、

 

などなど、本当にあり得ないレベルの結果を出している。ユースはセレクションなし、スカウトもなし、下から上がった子がメインと考えると元興国の内野監督さんに匹敵する育成レベルだと思う。ちなみにボウズの高校の同級生で在学中にJ1プロになった子も実は小学校時代、当時まだ別チームにいた監督さんに教わっている。

 

とにかく意味わからん実績だが、でも今回やっとその本当の意味がわかったんだよ。何をどう育成すればそうなるのか、ようやく理解できた。あれをベースにすると最低限こうなるんだなと。例えばあの51試合無敗だったレバークーゼンに勝ってしまったアタランタが育成で何をやっているか、なんだよ(長くなるから詳しくはまたいつか)。

 

もちろんそれだけじゃないんだけどね、いろ~んな面があるんだんけど、ともかくなんてありがたいんだろうと、改めて思ったよ。同時にボウズが中3の時に初めて体験に行ってた際、進路情報をまったく知らずに練習開始15分で「ここだな」と確信したパパの眼力を褒めたいね(笑)。

 

ちなみにあのEL決勝についてはボウズの分析がかなり面白かった。ボウズとはフルマッチの最初の20分しか見てないが、ボウズの視点は鋭かったよ。良く見てるしなるほど~と思った。小2の頃だっけな~、メッシのスーパープレー集見ながら「パパ~、これ今どっち勝ってる?」と鼻息荒く聞いてきたのは(笑)。

 

それから延々高2くらいまでは戦術的な見方はほとんどできなかった。日本で最もサッカー脳の足りない選手だと思っていたよ。色々努力はしてたけど、この子の頭には無理なんだろうな、そう思ってた。でも人にはいろんな成長のタイミングがあるんだね。頭にも晩塾の影響があるのかもしれない。

 

ここ最近急にぐっとサッカーに詳しくなり、一緒に見ながらパパが解説してもらうことが増えた。自分の試合が減った分、試合動画を見ることが増えたし、今年のプレミアが面白過ぎたというのもあったようだ。でもプレー面ではそれより監督さんに育ててもらったというのが一番大きいね。

 

というわけでボウズはどうやら最近やっと「ちょっとサッカーが上手くなってきた」らしい。今かよ!高校終わってるし!(笑)。でも、、、あのアホアホボウズがねえ、、、と感慨深いのだ。

 

(まあでも関東リーグのAに入ったらまだまだ頭も身体もついていけねえだろうけどね)

 

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技術には元々自信がある。戦術面もようやく多少育ってきた。でも、、、なんだよ。結局どこに行ってもフィジカルの問題が付きまとう。上記大学のコーチさんにも「わ、線がほっそいね~」とびっくりされたらしい。身長ちっさいのに線も細いってあり得ないんだよ。ボウズのようなフィジカルで大学サッカーやる子なんて日本全国1人もいないかも?マジな話。

 

ボウズは筋肉痛がない日がほとんどないくらいのレベルで筋トレもしてるんだよ、自重だけどちゃんと部位をローテでまわしてね。小学生の頃から腕立て、腹筋、背筋はやってたくらいだから。高校はもうそこそこやってたよ。食べる量も質もこだわりまくってる。それでもまだ女子みたいなウエストだもんな。

 

ボウズを見て体育会系って思う人なんてまずいないから。野鳥とか好きだし生物部ですか?ってカンジ(笑)。本人も「慣れれば無双出来る」とか言いながらも現時点だとB1でも試合には出られないだろうと。社会人と同じ、守備や球際の強度、フィジカルが足りない。

 

「でもそれだとマズイぜ?少なくともノルテレベルだったら来年は最低限Bで大活躍しないと」

「いや、来年は余裕」

「ほんとかよ?」

 

どうだろうな~。予定では2年間大学に行って、その後海外チャレンジだ。つまり少なくとも2年時にはAのスタメンにならないとなんだよ。問題はほぼフィジカルだけなんだけどな~、、、ただそのフィジカル問題が厳しすぎるのだ。晩熟×SGA低身長障害、サッカーでプロ目指すのにこれ以上厳しいものはない。

 

SGA低身長は身長だけでなく、筋肉も付きにくいという説があるらしい。まったくどこまで厳しいんだろう?でもボウズはまったく諦めてないのだ。

 

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そんなある土曜日のこと。午後から練習だから午前中は公園で一緒に蹴る、、、はずが朝から出かける用意をしているボウズ。え?どこ行くの?

 

「股さんから呼び出しあった」

「は!?」

 

なんと股さんから直接ボウズに出頭命令が!ちなみに前回出頭命令が来た時はこれ↓

 

 

「ヨットがテーマなんて楽しそう!」と思ったらヨットはヨットでも「戸塚ヨットスクール」だったという伝説の(笑)地獄のトレーニングキャンプ。股さんからは「ボールは要らない。でも今回はああいうのじゃないから」と言われたらしいのだがボウズは

 

「俺、そんな言葉信じてないから。信じるわけないから。騙されないから」

 

そう言って覚悟して出かけていった(笑)。ところが股さんから送られてきた動画を見てびっくり。え???な、何してんの?

 

続く