19歳ボウズの日々/サッカー1種でスタメンに必要な最低条件(2) | ドングリクンパパのブログ

ところが練習参加はそれまでだった。

 

ボウズはユースチームの社会人チームに所属しているので、週1~2日練習参加だけしたい、、、っていうのはさすがに無理だった(笑)。監督さんの知人コーチさんが、そのチームの監督さんと掛け合ってくれたんだけどね。

 

そのチームに入るにはバイトを変えなくちゃならない。今の仕事は午後人が足りている。バイトチェンジはさすがにキツイ。海外渡航費を貯める、それが今年のメインテーマだから。良い環境なので残念だけど、2日間参加できただけでも大収穫、ほんとありがたい。ボウズも「元々無理なお願いなので、練習参加できただけでもありがたかったです」とコーチさんに伝えて終了。

 

さてさてどうしたもんか?

 

振り出しに戻ったのだ。でもパパは「これもまた良し」そう思った。「良い練習環境があり、そこで頑張れば良い」という支えがないこと、無所属であること、それが今年のテーマのひとつ。「今のままだとマズイ、成長できないかも、、、」そう感じることが今年積むべき経験だ。

 

ユースの練習に参加させてもらえて社会人チームの試合があるということにありがたさを感じると共に、これでは足りない、と感じることが大事。足りないならどうする?自分で動くしかないよね。パパは以下のような話をした。

 

「お前、今の環境でさ、大学に行ってる奴らに勝てるの?」

「勝てる」

「Aは東海1部トップにスタメンで試合に出てる。強度も断然高いところで練習してる。それに勝てるの?」

「勝てる。自分次第」

「もう一度聞くけど、もしおまえが東海1部の大学に入って練習してたとする。そのお前と、今のお前比べて、今のお前の方が確実に成長してるの?」

「してる、、、と思う」

「何が?どう?」

「少なくとも今年になってキックはメチャクチャ上手くなってる。やっぱ試合が少ない分、自主練の時間がかなり増えたから。今年のテーマのひとつは自主練だしキックだから」

「そうだな。ここでまとまった時間自主練してキックの質をガツンと上げておくのは後でかなり効いてくるとは思う。ドリブルももちろんね。でもそれだけで勝てるの?練習の強度が足りないって致命的じゃね?」

「うん、、、」

「○○(東京の社会人チーム)で週1~2回練習出来たらやっぱ全然違ったんじゃね?」

「そうだね、あれが出来たら良かったけど、、、」

「良かったけど、、、でおしまいか?」

「他にどこか、、、探してみようかな」

「そうだよな。それが大事なんじゃん?」

「うん」

「環境がないなら、自分で見つける、それが大事だろ?」

「うん、、、でも今の社会人チームに所属して、他のチームに練習だけ参加って、ハードル高いよね、、、」

「いや、方法はあるぜ」

 

そこでパパは作戦を話してやった。

 

「今回こうして練習体験に2回行かせてもらっただけでもめっちゃいい経験になったよな?だったらいろんなチームにガンガン体験に行けばいいじゃん?体験は結構いろんなチームで出来るんじゃね?しかもただで(笑)」

「ああ~」

「社会人チームじゃなくても大学にコンタクト取って、練習参加したいって言えばいいじゃん。その体験を毎週入れるんだよ。今週は○○大学、来週は○○社会人チームみたいな感じでさ。20チームに週1で2回ずつ練習参加すればもうそれで1年安泰じゃん(笑)」

 

本来自分でそれを思いついて行動できるのがベスト。でもそれを待っていたらサッカー人生はあっという間に終わってしまう。こうしたアドバイスはあって良いとパパは考える。ひとつはボウズが自分の自主練に自信を持っている、というのもある。自主練でなんとかしようと考えるんだよね。

 

それはそれでとても良いことだ。それがボウズの強みでもある。でもそれだけでは難しい。サッカーは一人でやるものじゃないからね。所属基盤のない1年間、自分の世界を自分の手で広げていく、それが今年のテーマのひとつなのだ。

 

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ところがパパの予測が甘かった。ボウズはまず近所の県3部の社会人チームにコンタクトを取ったがなんと返信が来ない。次に県1部、そのレベルだと「東海1部大学に特待とか海外目指してる」みたいなアピール入れたほうがいいかもとアドバイス。でもそのチームも返信が来ない。マジかよ?

 

じゃあ大学にすれば?とまずは関東ノルテの大学にコンタクトを取ったがそれも返信が来ない。ボウズはライン、フェイスブック、Xなどからも送ってみたそうだが反応がない。それでもようやく1チームとコンタクトが取れて、ついに練習参加出来た。世の中簡単じゃねえ。でもこれこそが経験だよね。

 

練習が経験なんじゃない、練習環境を自分で何とかしようとする、それが経験。ユースの監督さんに頼めばきっと色々つてがあると思う。でもまずは自分で動いてみるところから。それが今年やるべきこと。そして自分で行けるチームがなくなったら監督さんに相談する。その流れだよね。

 

参加できたのは関東ノルテで現在首位、来年関東3部に上がるかもというチーム。参加のやり取りをしてくれたコーチさんがとても良い人だったらしく、終わったあといろいろ話しこんだらしい。その人はノルテで練習参加したいならこのあたりの大学にコンタクト取ると良いよ、と教えてくれたそうだ。

 

「え?大学に練習参加させてもらっておいて、他の大学の練習参加の話って、失礼じゃね?」

「いや、それだけ深く話したってことだよ(笑)。その人がいろいろ質問してくれてるうちに海外チャレンジのこととか全部正直に話しちゃった」

「へ~、そうなんだ」

「それで他の大学一通り回ったらまたうちを頼ってくれていいよって言ってくれて」

「すげえいい人じゃん」

「めっちゃいい人だった。」

 

最高じゃん。こういうことなんだよ。自分で動いてみたら出会いがあった、そういう経験が大事。プレー的なものより大事かもね。まずはそのリストを頼りにノルテを回って、次に関東3部かな。ただ関東3部になると個人でコンタクト取っても練習参加出来ないかもだけどね。

 

夏にはあちこちでセレクション兼ねた練習会もあるからそういうのもガンガン参加したいね。

 

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小学生でサッカーをしている子のうち、高校まで続けるのはおよそ6割。その高校生の中で大学まで続けるのはたった1割。つまり小学生のサッカー少年少女のうち大学までサッカーを続けられるのはわずか6%だけ、100人に6人。日本中の全大学合わせてもそれだけ。

 

だからノルテレベルでもこういう関東入りが狙えるような上位チームは選手名簿見たらもう全国の有名高校がずら~りだよ。J下部もちらほら。しかも合計150人近くいる。その中でボウズはA,B1,B2,Cとある中のB1に入れてもらえたらしい。体験は当然1年中心のCかなと思ってたのでとてもラッキーだね!

 

ところが、、、ボウズの報告を聞いて驚いたのだ。

 

続く