勉強が好きな子?嫌いな子?/危険な中学受験 | ドングリクンパパのブログ

姫ちゃんが言うのさ。学校で何人かのお友達が中学受験するのに塾に行ってるんだって。そしてその子達がみんな「あ~、塾行きたくな~い!!」っていっつも嘆いてるんだって。

 

「○○ちゃんもいっつも塾やだ~、行きたくない~って言ってるの。でもお母さんが絶対許してくれないんだって。一度ウソでお腹痛いから休みたいって言ってみたんだって。それでもダメだったんだって~」

 

試しに仮病使ってみたんだけど~、って話がちょっとかわいくて笑っちゃったんだけどさ、でも笑い事じゃないんだよね。中学受験なんて親にやらされていない子を探すほうが難しいかもね。親の前でどう言ってるか知らないけど、学校の友達の前では本音出まくりなんだね。

 

下記の連載はマジで切なかった。トレセンにも選ばれていたサッカー少年が親に中学受験をさせられて壊れていく実話だ(ただし最終的には危機を乗り越えたようだが、、、)。

 

 

 

 

小4になると本格的な塾通いが始まり、最初は成績優秀で本人も得意げ。しかしすぐにその膨大なカリキュラムについて行けなくなる。すっかり疲れてぼうっとしているシーンが多くなり、成績は下降一直線。ご本人も書かれているが、ここで中学受験を撤退するべきだったよね。サッカーではトレセンにも選ばれ、成績も優秀だった。それが逆に通塾で壊れてしまっていた。

 

しかし親御さん達は後に引けなかった。転塾させ、サッカーもやめさせた。お子さんの「サッカー、、、やめるの?」というセリフが胸に突き刺さったよ。悲しい、悲しすぎるね。それから間もなくしてお子さんに異変が出始める。

 

勉強の話をする度にお尻が猛烈にかゆくなったり、足が痛くなったりする。MRIまで撮っても原因が分からない。でも原因なんてはっきりしているのにな。ここまで行ったらもう完全に教育虐待なんだよ。でも子供の人権に対する認識が世界で最も遅れている日本ではこれが普通なのだ。

 

その後小6になると息子さんは家で暴れるようになった。あらゆるものが壊れた。ドアが壊れ、窓ガラスが割れ、テレビが破壊された。夏期講習は朝9時から始まり、終わるのが19時。帰宅してそこから復習だという。こんなことさせてなんになるんだろう、、、パパには分からない。「息子の中学受験は完全に親のエゴでした」とこの方は書かれている。

 

それでも最後に「受験して良かった」と言ってくれた息子さんの言葉に救われたと。親子の壮絶なバトルの中で得たものもあるとは思う。でも絶対に美談ではないし美談にしてはいけない。ご両親のやったことは間違いなく子供の人権侵害だと思う。

 

不登校や事件にならなかったのが不思議なくらいだ。実際この流れから突然学校に行けなくなり、そのまま暗黒の数年間を過ごすことになる親子が今後を絶たないのだ。みんなまさかうちの子が?と思っている。でも今恐ろしく増えているからね、不登校。そして中学受験がきっかけという子が山のようにいるのだ。

 

ただパパさんが自分のしてしまったことを心から悔いているのは間違いなく、とても正直にありのままを語っているこの記事はものすごく貴重だと思う。これを公開する勇気に敬意を表したい。とても価値のある手記だと思う。

 

姫ちゃんのお友達はお母さんに「お腹が痛いから塾には行けない」と言った。決して笑い事ではないのだ。

 

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でも逆にこんな例もある。パパの知人の娘さん、小5の冬に突然「中学受験させてください!塾に行かせてください!」って言って、いきなり土下座したんだって。知人のパパさん、受験とかまったく考えてなくてしかも土下座ってどゆこと?ってびっくりしちゃったそう(笑)。

 

そんな子が受験に落ちるはずもなく、見事目標の公立中高一貫校に入り、現在はもう将来やりたいことがはっきりしていて東大目指しているそうだ。パパは思うんだよね、こういう子が受験すればいいんだよ、と。

 

その子は勉強が好きなんだよ。つまりその子にとっては勉強こそが「夢中!」なのだ。勉強がその子にとってのひとつの「出会い」なんだよね。世の中にはそういう子も一定数いる。スキップしながら塾に行くような子達だよね。もしくは大して勉強しなくてもとんでもなく成績のいい子とかね。

 

本来そういう子達が東大に行くべきなんだよ。自らの意思、自らの力で東大に行くやつが行けばいいんだよね。親がムキになってやらせまくる「教育ドーピング」は、そこで得られるものより失うものの方が遥かに大きいことに気がつかないとね。

 

そしてパパはドーピング不要、スキップしながら東大に行くような本物の超スーパーな子供たちを見てもまったく羨ましいとも思わないのな。だってボウズにはボウズの、姫ちゃんには姫ちゃんの魅力が恐ろしくたっぷりあるから。魅力ありまくりだから。

 

知人の娘さんが素晴らしいのは中学受験に成功したからでもないし、東大目指すような学力があるからでもない。自分がやりたいことに夢中になり、自らの意思で将来の為にしっかり努力もしている、その日々の充実感がとても素晴らしいのだ。そして方向は違えど、ボウズも姫ちゃんもそういう意味でとてもとても素晴らしい日々を送っているからね。

 

成績とか偏差値とかサピックスのクラス分けとか、もうそういう信じられないほど狭い価値観の中だけで生きるのはやめたほうがいいよね。ど~でもいいから、そんなこと。そういう狭い価値観だけに囚われていると、子供の本当の魅力に気がつかないままそれをスポイルしちゃうよ?

 

勉強が得意な奴、サッカーが得意な奴、釣りが得意な奴、料理が得意な奴、ギャグが得意な奴、音楽が得意な奴、絵が得意な奴、なんにも得意じゃないけどいつもにこにこしてる奴、なんにも得意じゃないけどいつも誰かのために一生懸命な奴、なんにも得意じゃないけどいつもみんなの話を真剣に聞いてくれる奴、それぞれがそれぞれの魅力を大事にしていけばいいんだよ。

 

そういう子供たちのそれぞれの魅力を引き出していくのが親の仕事だよ。間違っても偏差値を上げることが親の仕事じゃないから。パパはそう考えているね。

 

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史上空前の中学受験ブームの陰で、小中学生の不登校者数がわずか5年で2倍にも膨れ上がっている。実際ブログでもいっぱい見かけるからね、受験をきっかけに不登校って話。もうそういう話が日本中に溢れているよね。

 

そこまで行かなくても、姫ちゃんのお友達のような子は山のようにいる。そしてその子達はどんどん勉強が嫌いになっているのだ。あまりにももったいないよね。やらせようやらせようとするから嫌いになっちゃうんだよ。

 

まず子どもが興味を持ったことを徹底して応援すること。子供にとってそれこそが一番の勉強だから。そうして様々なことに夢中になっているうちに、自分が本当にやりたいこと、ぼんやりした将来の夢が見えてくる。親のやるべきことは「そこに興味があるならこんな道もあるよ」というように子供の興味と未来が結びつくよう手助けしてあげることだよね。

 

そうしてある程度目標ができてくると、そこに辿り着くために何をすれば良いのか?ということを自分で考えられるようになる。そうなれば勝手に勉強するようになるから。少なくとも「勉強しなくちゃ」と自分で心から思えるから。

 

そうして自ら勉強をし始めると、勉強も楽しめる可能性がぐっと高まる。楽しめるまで行かなくても、自らやろうと思って出来るようになるから。この手順を踏まずに親が無理に勉強を押し付けるから逆に「勉強=嫌なもの」というトラウマが出来上がって親子で苦労の連続になるんだよね。

 

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でも実はパパも姫ちゃんがやるべきお勉強を全然やってなくて激怒!なんて時もごく稀にあるのだ。ただそれによって姫ちゃんが勉強を嫌いになったり、ストレスを溜めたりすることは一切ない。そしてここまで書いてきたことと何ひとつ矛盾もない。姫ちゃんは間違いなく日々を目いっぱい楽しんでいるよね。

 

では具体的にパパはどんな時にどのように叱るのか?パパの考える「やるべきお勉強」とは?子供を叱る際の手順とは?次回塾に行かせなくても子供が自ら勉強するようになる仕掛けについて、パパなりの方針を書いてみまっす。