かつてパパが少年団のコーチを打診された際、最初に考えたんだよね。自分が子供達に出来る事って一体なんだろう、、、って。自分は何をするべきだろうってね。
なにしろ他のコーチのサポートではなく、自分で練習を仕切って良いならやりますと言っちゃったしな。しかも練習日がかなり少ないチームで3時間強の練習をパパが全面的に指導する事になる。いくらボランティアと言っても責任重大だよね。
パパが子供達に対して出来る事は何か、ということを考えるのであれば、今子供たちが最も必要としているものはなんだろうと考える事が必要だ。そしてパパはひとつの結論に達したのだ。当時のブログに書いてある。
「今彼らが何を経験したら、彼らにとって最も得るものが大きいだろうか、、、?そしてパパは定義した。
小学生に最も必要なもの、それは「遊び」である。
今の子供に足りないのは野原の冒険だ。パパが子供の頃は林に分け入り、空想の赴くままに冒険に興じた。今の子供はすべて大人の管理下にある。塾、スクールでスケジュールは埋め尽くされ、空き時間にはゲーム機が待っている。
子供が、思う存分自分の手足、心の手足を伸ばし、へとへとになるまで縦横無尽に遊び倒す。彼らに足りないのはそういうものだと思う。○○しなければならない。彼らの生活はそういうものに囲まれている。遊びこそが自主性の根本なのに、その遊びさえ大人にコントロールされている。
ならばパパの練習は彼らの野原となろう。遊べ、徹底して遊べ。とにかく夢中になれ」
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こうしてパパは練習のメインテーマを「野原の冒険遊び」と定義した。でも野原の冒険遊び的な練習っていったいなんだろうね?本日はそんな話を軸に、改めてパパの考える子供達のモチベーションの軸となるものについて書いてみたいと思う。
まずはパパが個人的に子供のモチベーションの核心と考えるものについてズバリ書いておこう。それをパパは「余白」だと考えている。前回の記事の終わりに○○と書いた、その中に入るものもこの「余白」だ。前回読んですぐピンと来た方もいらっしゃるかもね。
そしてパパはこの余白を3つに分類している、、、というか、余白とは何かというのを丁寧に説明する為に3つに分類してみたのだ。それは下記の通り。
1)精神的余白
2)思考的余白
3)時間的余白
本日はこの中の最もコアな部分、精神的余白の話から。
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1)精神的な余白
ごく単純な話から書いてみよう。例えばパパがこんなパス回しの練習してみようと言って3人一組とかでやり始める。ところが基本やんちゃないたずらっ子が揃ってるからね、誰かが必ずふざけて違う事やり出すわけよ。勝手にパス回しをアレンジしちゃう。そういう時パパはまず黙って見ている。
そしてしばらくしたら全員に集合をかける。そして勝手にアレンジしたパス回しをしていた子達に「おい、お前らちょっと前に出ろ」と言う。彼らは最初「やべっ」って顔をしてる(笑)。そしてパパは言うのだ。さっきやっていたのもう一度みんなの前でやってみろ。そして彼らやり出すとパパはこう言うのだ。
「どうだ?これなんかおもしれえよな?みんなでやってみようぜ?」
日本では練習にしろ学校にしろ上の指示と違う事をやったら必ず叱られるよね。規律第一。パパがボウズを少年団に入れるのに、初めて見に行った高学年の練習を今でも覚えている。
コーチが何か指示をして子供達が1列に並んだ。その後コーチがマーカーなどを用意している間、子供達はそのままじっと待っているのだが、子供は当然じっとしていられない。そこで列から出て勝手にドリブルし出した子がいた。その子はコーチに「おい!まだ動くな!」と叱られてまた列に戻されていた。
大人は子供達を従わせたいんだよね。全て自分の言う通りにさせたい。そして大人の言う事をちゃんと聞いて、言われた通りにするのが良い子、良い選手。だから指示と違う事をやったら必ず叱られる。とてももったいないなあと思うんだよね。
子供が練習メニューを勝手に変えてやり出した、コーチの指示と違う事を勝手にやり出した、、、そういう時にコーチが怒って子供達を自分に従わせようとしてしまうと、子供達が自ら手を伸ばして成長する芽を見逃してしまう。「遊び心」こそが子供の最も大きな成長エンジンだ。
だからパパはそう言う事では決して叱らない。だってこれは野原の遊びだからな。彼らはパパの指示したパス回しよりもっと面白いことないかな~と自分達で工夫して遊んでるのだ。その遊びの工夫こそがオリジナリティの発露だからね。まさにそれが野原の冒険遊び的なものだから。
そうしてパがコーチをしていた練習中に子供達が勝手に練習メニューを変えてしまう事は何度もあったのだが、その度にパパはそれをみんなにもやらせた。そして実際のところ彼らがやった事はどれも本当にちゃんと面白い練習だったのである。
続く