小道具写真
おはようございます
今日は二十四節気のひとつ、「小雪(しょうせつ)」。
平地でも少しずつ雪が降り始める頃を言うそうです
寒いと「食べること」が更に楽しみになりますよね。
今日は「回転寿司記念日」でもあるそうですが、何か特典とかあるのかな?
なんて思ったりするくまはちです。
前回までは「舞台写真」をご紹介しました。
今回は「小道具写真」をご紹介したいと思います。
公演後、お客様から
「舞台装置や小道具を近くで見てみたい」
「写真に撮らせて欲しい」
というご要望をいただきました。
今後の参考にして行きたいと思います!
~小道具写真~
ちゃぶ台。(惚れ惚れします)
おまんじゅう。(Hさんの手作りです。ぐーっ)
「美津江」さんの「私物」アレコレ。(エプロン、帽子、カバン、下駄、傘、手ぬぐい)
「美津江」さんの帽子。(・・・がお化粧されて、乾かしているところ)
原爆資料。
お地蔵さんの首。
花嫁人形。
丸時計。
全ての小道具をご紹介しきれませんが、
どれも「衣装・小道具」チームの人達を中心に
少しずつ集めたり、作ったり、持ち寄った小道具達です。
稽古場に昭和レトロな小道具が加わるたび、
「かっこいい」「これ作ったんですか?」「よく見つけましたね」
などの声が上がり、ワクワクしました
次回は「舞台装置」をご紹介したいと思います
明日は更新できるか分かりませんが、なるべく更新したいです。
(くまはち)
舞台写真その3
おはようございます
劇中やラジオCMで使われたバイオリンの曲が
頭の中で回りっぱなしのくまはちです。
さてさてさて、「舞台写真その3」です。
舞台写真を少しずつご紹介していきたいと思います。
(※ネタバレ多数!)
三年前のあの日、愛する人達を原爆で失った「美津江」さんは、
底なしの絶望の中にいました。
「うちゃあ生きとんのが申し訳のうてならん。」
「おとったん、この三年は困難の三年じゃったです。
なんとか生きてきたことだけでもほめてやってちょんだい。」
と、「おとったん」に胸の内を吐き出します。
「おとったん」は娘にいたわりやねぎらいの言葉をかける代わりに
「美津江」さんが「木下」さんへ書いた手紙を突き付けて
「これは投函しときんさいや。」と言います。
恋の応援団長、否、父から娘への最大のエールでした。
翌日の午後六時頃、「美津江」さんの家は
家の中や庭先にかけて、「木下」さんが持ちこんだ原爆資料でいっぱいです。
いったん下宿へ戻る「木下」さんを笑顔で見送った「美津江」さん。
その中の1つ、
顔面が溶解したお地蔵さんの首を見て笑顔が凍りつきます。
「・・・あんときの、おとったんじゃ!」
そこへ「おとったん」が陽気にやって来たので、
「美津江」さんは今生まれた動揺と格闘しつつ、気丈に振る舞います。
なんと「おとったん」は「木下」さんに入ってもらおうと
お風呂の準備をしてくれていました。
夕飯の準備をしながら「美津江」さんが歌う、
宮澤賢治の「星めぐりの歌」にあわせて拍子をとる「おとったん」。
「木下」さんに「夏休みに故郷の岩手へ一緒に行こう。」
と誘われた「美津江」さん。
「あれは一種の求婚じゃ。そのへん、わかっとろうな。」
と念を押す「おとったん」。
しかし「美津江」さんは、再度お地蔵さんの首を見て、心を決めます。
「やはり自分は恋をしていけない。幸せになる資格はない。」・・・と。
「うちのことはもうお忘れになってつかあさい」と
「木下」さんに置き手紙を書こうとする「美津江」さん。
「おとったん」は友人との思い出の品である、
大切な鉛筆を取り上げてへし折ります。
「気持ちはようわかる。じゃが、おまいは生きとる。
これからも生きにゃいけん。」
と強く諭します。
「美津江」さんが本当に申し訳ないと思っていたのは、
実は「おとったん」に対してでした。
お地蔵さんの首を見ることで、
今まで蓋をしていた記憶がはっきりと蘇ってしまったのです。
「うちはおとったんを地獄よりひどい火の海に
置き去りにして逃げた娘じゃ。」
被爆後、「おとったん」は首から下が家屋に組み敷かれてしまいます。
「美津江」さんもなんとか助け出そうと、生爪を剥がしながら掘り出そうとします。
そうこうするうち火の手が二人に迫って来ました。
「おまいは逃げい!」「いやじゃ」の押し問答の末、
「おとったん」は「ちゃんぽんげ(じゃんけん)で決めよう。」と言います。
小さい頃から
「わしはグーを出すけえ、ぜっぴ(かならず)おまいに勝てるぞ。」
と言って「美津江」さんをいつも勝たせてくれた優しい「おとったん」。
「グー」しか出さない「美津江」さんに、
「おとったんに最後の親孝行をしてくれや。たのむで。
ほいでもよう逃げんいうんなら、わしゃ今すぐ死んじゃるど」
「わしの分まで生きてちょんだいよォー」
と血を吐くように訴えます。
そして亡霊の「おとったん」は尚も訴え続けます。
「おまいはわしによって生かされとる。」
「あよなむごい別れがまこと何万もあったちゅうことを
覚えてもろうために生かされとるんじゃ。」
「そいがおまいに分からんようなら、ほかのだれかを代わりに出してくれいや。」
人間の悲しかったこと、楽しかったこと、それを伝えるのが
図書館に勤める「美津江」さんの役割であり
恋をして、結婚をして、子どもを産むという生きる喜びを追い求めることが
娘である「美津江」さんへの「おとったん」の願いなのだと。
再び夕飯の支度を始める「美津江」さん。
「しばらく会えんかもしれんね。」
と、久しぶりに見せる笑顔で「おとったん」に語りかけます。
「おとったん」の願いは、エールは、「美津江」さんの心を動かし、救ったのです。
「おとったん、ありがとありました。」
下宿から戻る「木下」さんを迎えに、玄関先へ出る「美津江」さん。
その笑顔は、恋に前向きな普通の23歳の女性のものでした。
・・・・幕。
大変長くなってしまいました。
読んでいただき、ありがとうございました。
稽古中はご紹介できなかったところを公開できて、本望です
(特にジャンケンのシーン)
毎日たくさんの方にアクセスいただき、励みになっています。
ありがとうございます。
次回からは、
◆舞台装置や小道具の写真
◆仕込み風景
◆アンケートでいただいた感想
などをご紹介して行きたいと思います。
もう少し続きます
舞台写真その2
おはようございます。
写真選びに四苦八苦中のくまはちです
楽しい作業です・・・でもなかなか選びきれません。
さてさて、「舞台写真その2」です。
舞台写真を少しずつご紹介していきたいと思います。
(※ネタバレ多数!)
広島で父と2人で幸せに暮らしていたのに、
3年前の原爆によって父・「竹造」さんや、大切な人達を失ってしまった「美津江」さん。
1人だけ生き残ってしまった負い目から、
「恋のときめき」からも身を引こうとします。
そんな娘の前に現れたのは・・・、
「美津江」さんは再び父との生活を始めます。
娘のエプロンを使い、「おはなし会の参考になるものやらならんものやら」と
「美津江」さんが「木下」さんから預かった原爆資料を使い、
「一寸法師」のエプロンシアターを始める「おとったん」。
次第に鬼気迫る「おとったん」の演技に、怯える「美津江」さん。
原爆の恐ろしさ、むごさが伝わる瞬間です。
次の日。
「おとったん」は雨漏りする場所へお茶碗などを置いているうちに
文机の上の封筒を見つけます。
宛名は「木下正様」。
ニッコリした「おとったん」は封筒を開けて読みます(!)。
「美津江」さんが、恋をすることに少しだけ前向きになっていることが
読み取れる内容だったようです。
そこへ「美津江」さん帰宅!
なんと、じゃこ味噌は渡さずに来たというのです。
「うち、人を好いたりしてはいけんのです」という娘に、応援団長は激怒。
被ばくした瞬間の回想です。
「美津江」さんは石灯籠にちょうどかがんでいて、
熱線を浴びることはありませんでした。
でも「おとったん」は・・・。
亡くなった友達、
友達のお母さんから言われた「なひてあんたが生きとるん」という言葉、
そして「おとったん」。
「美津江」さんは深い悲しみと絶望の中にいました。
「おとったん」に手紙を投函するように言われた「美津江」さん。
「悲しみを乗り越えろ」「恋をしろ」という父の想いは
娘の心を救うことはできるのでしょうか。
雨音がはげしくなります。
「舞台写真その3」に続きます
(くまはち)
舞台写真その1
こんにちは。
写真データとにらめっこ中のくまはちです。
今朝はかなり冷え込みましたね
連日稽古漬けだった役者の2人。
「公演後しばらくはお芝居の世界と現実の間にいる気がする」・・・と
Hさんが前公演の後に言っていたのを思い出しました。
今もきっとそんな状態なのかな?
さて!舞台写真を少しずつご紹介していきたいと思います。
(※ネタバレ多数!)
舞台は昭和23年の広島。
登場するのはどこにでもいるであろう「父と娘」です。
3年前の原爆で愛する人たちを一瞬で失った「美津江」さん。
そして「美津江」さんの父・「竹造」さんこと「おとったん」。
実は「おとったん」、既にこの世の人ではありません。
「美津江」さんの、「恋の応援団長」として現れた亡霊なのです。
原爆を連想させる雷の光を怖がる「美津江」さんと、励ます「おとったん」。
2人で押し入れの中に隠れています。
「美津江」さんが恋した「木下さん」からもらったおまんじゅう。
2人で仲良く食べようとします。
でも「おとったん」は亡霊だからお茶を飲めないし、
おまんじゅうも食べられません・・・。
「夏休み子どもおはなし会」の練習をしている様子。
「おばあさん」と「おじいさん」の顔が、うちわの両面に描かれています。
「福吉屋旅館名物のじゃこ味噌」を味見する「美津江」さん。
美味しそうに味見しています。(ぐーっ)
「おとったん」はなぜか「美津江」さんのハンカチで、じゃこ味噌を包みます。
「木下さん」にじゃこ味噌を持って行けと強引な「おとったん」。
「男ちゅうもんはなんでか女子のハンカチに弱い」そうです。
なるほど、さすが恋の応援団長です。
でも美津江さんは「恋をすること」にとても後ろ向きです。
「舞台写真その2」に続きます
(くまはち)
「父と暮せば」千秋楽を迎えました
こんばんは。
じゃこ味噌を作るシーンの「おとったん」の真似をして
夕飯を作る時に「えいえいえい」と言ってみたくまはちです。
(分かりづらくてスミマセン)
昨日17日、劇団どんちょうの会 第49回公演 「父と暮せば」、
無事に千秋楽を迎えることができました。
朝は曇り空が広がっていました。
そしてお天気予報通り、夜は雨が降りました。
・・・うむ。湿気があって喉に優しい・・・
毎ステージ100人近くのお客様にご来場いただき、
満員のお客様に見守られながら、全3ステージを終了いたしました。
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました!!
終演後、アンケートにご協力をいただいたお客様がたくさんいらっしゃいました。
いただいたご感想やご意見は、劇団員一同、大切に読ませていただいております。
私たちの何よりのエネルギー源です。
A4用紙のアンケートの他に、ハガキのアンケートもございます。
そちらの方もぜひご利用ください。
皆様の「声」をお待ちしております!
舞台全景、初公開です
昭和23年の広島、「福吉美津江」さんの家です。
千秋楽の終演後、あっという間に解体作業が始まりました。
公演の一瞬一瞬のために造られた
舞台装置、そして小道具や音響、照明など・・・。
目に見えるモノや見えないモノ、空間にも
「ありがとうございました」という気持ちでいっぱいでした。
夜遅くには雨もやみ、澄んだキレイな夜空にたくさんの星が瞬いていました。
皆様は「しし座流星群」をごらんになりましたか?
「美津江」さん役のHさんは、打ち上げ会場の外で見事遭遇したそうです
そして、本日は夕方まで解体作業の続きや道具の片付けが行われました。
小ホールを後にする時
「ありがとありました」とおじぎをしていたHさん。
今後の予定です
公演の総括が始まります。
役者やスタッフ、それぞれの振りかえりの作業です。
その後はしばらく冬休み(冬ごもり?)に入ります。
製作としては公演アルバム作りと・・・、
公演までの間はご紹介できなかったネタバレ写真も含め、
少しずつ舞台写真などをこちらのブログでご紹介していきたいと思いますので、
もう少しだけ?お付き合いくださいませ。
(やっとご紹介できるー!)
(くまはち)