大昔にテレビ放映で観ただけなので、今回は本腰を入れて鑑賞しました。なんとそこには昭和なエロと、ストレートなグロが描写が!!
B+
『復讐するは我にあり』
専売公社の集金係2名を殺害した榎津(えのきづ)は、詐欺を繰り返しながら逃走を続けていた。自宅には病身の母親と敬虔なクリスチャンの父親が旅館を経営し、榎津の妻子とともに暮らしている。妻の加津子は、義父である鎮雄に心酔し、榎津は2人の関係を疑っている。警察が専売公社雇人殺しの容疑で榎津を全国指名手配するなか、浜松の旅館に大学教授を装って投宿し、宿の女将ハルと懇ろになる。榎津に惚れていたハルは榎津を匿い、逃走を手助けする。それを知ったハルの母親は、榎津に自分たちの前から消えるよう要求した。結局、榎津はハルと母親を殺害した。
榎津を以前、客に取ったことのある売春婦が偶然、街でを目撃したことから、榎津は逮捕され、死刑判決を受けた。
1979年製作/140分/日本
YouTubeショート動画「シネマ千本斬り」の解説はここ
緒形拳さんが演じる榎津(えのきづ)のシリアルキラー描写がピカイチ!そして榎津に翻弄される昭和エロスな女優さんは、倍賞美津子さん(元アントニオ猪木の嫁で、寅さんのサクラの妹w)と小川真由美さん(映画「鬼畜」でも、緒形拳さんの愛人役)が体を張って濡れ場をふんだんに見せてくれました。
その中でも特筆するシーンは、三国連太郎さん(佐藤浩市さんのお父さん)が榎津の父親役、そして倍賞美津子さんは、榎津の妻の役どころでです。榎津が警察に追われ、捕まる間に榎津の父親と、榎津の妻が男女の関係になってしまいます。そのきっかけとなる温泉でのシーンがありますが、積極的に三国連太郎さんを全裸で攻める倍賞美津子さんがアンモラルな設定と相まって、メチャクチャお色気ムンムン、エロトピアです♬(分かるかなぁ~わかんねぇだろうなぁ~)
更に旅館の女将役に小川真由美さんです。榎津に騙され、殺される不幸な女性をどことなく可愛く、切なく演じています。本当に小川真由美さんってこういう不幸な役をやらせたらピカイチです。緒形拳さんとのベッドシーンも何度も映画に出てきます。ひなびた宿の女将役で、その姿は和装がメインなため、ベッドシーンは昭和ピンキーな雰囲気が淫猥です。そして、ここで思い出すのが、つげ義春先生の漫画「ゲンセンカン主人」です。あのエロチカな雰囲気を彷彿とさせる描写が秀逸です。
興味のある方は是非、是非、どぞ🎵
お二人ともに豊満なバディで、最高っす🎵小川さんは、つげ先生の世界から飛び出したような雰囲気。
つげ先生ゲンセンカン主人」の一コマ。本作と世界観が似ている。
そして、水野春郎さんのプロフェッショナルな映画解説はここ!流暢にしゃべりはる。
※あとがき
映画公開当時で一流の俳優は先に述べた人々ですが、なんと!今見ると映画「サユリ」の我らがファンキーばーちゃんの根岸とし江さんが出演しているでは、あーりませんか!映画公開当時は24歳、25歳?でステッキガール(娼婦)の役をこなしていました。端役ですが全国を逃げ回る榎津の居場所を警察に通報したり、全裸で濡れ場を演じたりで頑張っていました。
警察に通報する根岸さん。黒髪、鼻筋、メチャ美形!さらに可愛い!
人は40年以上経過すると、このようにトランスフォーマーする。ファンキーモンキーな映画「サユリ」の根岸さん🎵
ちなみに〝ステッキガール〟とは、男性の散歩に同行する女性を揶揄した造語らしい。女性は対価を受け取って、ステッキ代りのように男性に同伴したり、話し相手をする職業らしく、1930年当時の銀座では1時間1円やったらしい。今でいうレンタル彼女?パパ活?になるのか?
以上