百貨店を筆頭に、どの業態でも接客(接遇)マナーが、紳士・淑女のように良くなってきている。が、すべてのお客さまが、100%の「心地良さを抱いている」かは疑わしい。
先日のこと、百貨店ではないが著名ブランドのエレガンス服(レディス)売り場で、息が詰まるような経験をした。
スタッフたちは、トールサイズで美人揃い、柔和な表情、その上、物腰から言葉遣い、しぐさまで、非の打ち所がないほどエレガンスで完璧であった。が、なぜか私は、へとへとに疲れ切ってしまったのだ。 CD パリ本社の「おもてなしの達人」と…
帰途の道すがら、いくつかの百貨店でも、それに近い体験をしたことを思い出した。
あの時、庶民派代表の私は、FAたちの優雅な応対に合わせて気をつかいすぎてしまったのだ。
まるで町人が、位の高い武家屋敷に参上して、全神経を使いきってしまったような感じに似ている。
常々、お客さまに失礼(親しき仲にも礼儀ありの心得を前提として)でなければ、「スタッフの個性が輝く接客応対」を推奨している。…お客さまが百人いらしたら、百人百様の「接客の形」があり、売り場特性や扱い商品に見合う接客応対があると指導している。
接客業は、本当に難しい。先のような完璧なおもてなしでも、お客さまによっては、それが「いやし」の空間にならずに、「酸欠状態」や、反対に酸素をいっぱい提供されすぎて、「二酸化炭素」が必要(過換気症候群…血中の酸素量が必要以上に高くなると、二酸化炭素が不足して呼吸困難に陥る症状)といった、息苦しい「ショッピングタイム」になってしまうことすらある。
時代と共に「おもてなしの達人」には、相手(お客さま)の立場やタイプを見極められる優しさと、しなやかに応えられる「対人対応力」も、知識や技術と共にますます期待されることになろう。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」 百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザーより抜粋
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