業態に際がなくなって久しいが、公開される売り上げデータを鵜呑みにして、一喜一憂していても進展はない。
景気や天気がどうであれ、また商品の同質化傾向がエスカレートしようが、人は服を必要としている。
そこで以下のような、検討課題を考えてみるとよい。
課題①は、アウトレットモールに通いつめる人、リサイクルショップで服を購入する人が予想外に多い。
百貨店が、射程に入れなくてはならない相手は、自宅に伺い、仮縫いつきの注文服やリフォームの受注をする「マイ・スタイリング服」の提供者や、ホテルなどの会場で、洋服やジュエリーを、期間限定で即売する仕組みの異業種だ。
それらの売り上げ高をも視野に入れなければ、もはや消化率の良い「MD構築」をはじめ、「人的サービス」の側面までが、万全とは言えない時代となっている。
課題②としては、「人の心を動かす」のは人、「システムを操る」のも人という、誰しもが痛感している不変のテーマを整理する必要がある。
接客の達人と呼ばれるプロ(フィッティングアドバイザー含)FAは、共通して以下のような資質を持ち合わせている。
(1)アフターフォローを欠かさず、筆マメで、せっせとDMを出し続けている。
(2)五感がシャープで、販売計画(在庫管理から催事まで)や、商品の「演出展開」に
長けている。
(3)あらゆる情報をふるいにかける能力に優れていて、購買につながる商品を「狙い
当てる」ことが上手。
とりわけ(2)と(3)であるが、導き方次第で、優れたMD担当や名バイヤーの誕生を期待できる。
課題②に戻るが、婦人服のMD、バイヤー、企画&素材担当のキーマンで「女体のメカニズム」や、「女心」を熟知しているスタッフは、業態に関係なく、「どれほど存在しているのであろうか?」
「消化率の良いMD構築」「効率の良い商い」を営むには、「そそる服づくり」と「仕入れ」能力が前提条件である。
豊かな知識に裏打ちされた「感性」と、「女性」の潜在願望をキャッチできる「柔軟性」を、常に磨く必要性があろう。
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
「ストアーズレポート」連載記事より
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