また、各指定校に関しても、基本項目表記は同じとはいえ、「接客・接遇」のパーツと、「フィッティング技術」、「スタイリングや商品知識」との連動が、とってつけたような感じがするケースもある。
したがって、社員やFA(メーカーからの出向社員)によっては、「フィッティングアドバイザー」とは、「服を体にフィットさせる人」とか、「サイズ直しを承る人」というふうに解釈している人もいて、未だに職務やミッションが各社・各社員に浸透していない感がある。例えば、銀座山形屋のエキスパート職である「販売フィッター」という名称のように、一目で職務がわかるような冠がついていれば、誤解も生じないであろう。
また、「フィッティングアドバイザー」というネーミングは、米国のノードストロームの場合、靴のフィッターもそのように呼ばれている。…数ミリの違いが健康に影響を及ぼす靴はともかく、「服を体にフィットさせる人」のニュアンスに受け取られていること自体のフォローが必要か?
衣服を販売するには、服飾に関するあらゆる「知識や技術」に長けていることは、自らの自信にもつながり、その自信が月並みの着こなし提案で終わらずに、購買決定につながる「信頼度の高い説得力」となる。
それらの条件を充たしているスタッフは、リピート客がつきやすく、お客さまを知り尽くしているために、担当売場のMD編集力にも優れているケースが多い。
ここにきて、企業や店舗、スタッフによって差異はあるものの「フィッティングアドバイザーが、戦力になりきっていない!」といった、きついパンチも巷から聞こえてくる。
「着こなし提案」を超えた「販売力」としなやかな「応用力」を持ち合わせた、「目利き・腕利き・心くばり」のあるスタッフの育成も優先課題の一つか?
課題その二は、冒頭でふれさせていただいたような「バーチャル世代っ子」の若手が、夢や希望を抱いて続々と入社してくることだ。
すると、今までのような「後輩の育成指導」では、すべてをカバーしきれず、手取り足取りの指導をしなければならないであろう。
豊かな物余り時代の、少子化社会で育った若者の多くは、センスが良くてモノ知りだが、反面「自分が一番…!」という考えを抱いている傾向が、かつてより強まっていると各種メディアでも指摘されている。
小売り業の頂点を極め、他を牽引してきた百貨店が、永続して世代を超えた万人に愛されるには、「ご満足ご奉仕業」であることを、先輩たちから根気よくさとす必要がある。
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「ストアーズレポート」 百貨店プロセールス資格制度フィッティングアドバイザーより抜粋
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